女性審神者の名前です。
沈丁花「わしに何が起こったがか教えとーせ…」
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~一期一振side~
皆に背中を押されて、旅に出る覚悟が出来た。
主の部屋へ向かって声を掛ければ、「どうぞ~」と明るい声が返ってきた。
「一期さん?」
「主殿、お話がございます」
私の言葉に優しく微笑みかける主殿。彼女は私が伝えたいことを分かっている。そして、その言葉を待っている。
「旅に行かせていただきたいのです」
その言葉に、主殿が微笑んだままそっと目を閉じた。
あぁ、やはり主殿はちゃんと見て下さっている。
今私はどのような顔をしているのだろう。弟たちにはいつも笑顔でいても、いつまで経ってもそこは直らない。
「いつかこの日が来ると思っていたよ」
「主殿…」
「一期さんはこの本丸の初期メンバーの1振り。薬研と一緒に、どんどん増えていった弟たちを見守ってきたね。薬研と乱ちゃんと厚くんが先に旅に出て、タイミングを失っていたところもあるのかな?」
「それは…」
強くなった弟たちからは「いち兄の力になりたい」、「強くなっていち兄を安心させたい」。そんな思いは感じていた。それでも私にとっては可愛い弟に変わりはないし、長兄として弟たちの見本とならなければならない、背負っている吉光の名に恥じぬ活躍を見せなければならないと思うのだ。
それを主殿に伝えると、苦笑いを浮かべられてしまった。
「一期さん、もうちょっと肩の力を抜いてもいいんじゃないかな。…あ、それを旅で得て来ればいいのか」
「…そうですな」
「経つのはいつ?」
「明後日を予定しております。弟たちや鳴狐殿に今夜伝えた後、明日は弟たちを存分に甘やかしてからにしようかと。これは私の我儘…でしょうか」
「我儘だね」
まさか直球に返されるとは思わず、きょとんとしてしまった。
「やっと言ってくれたね、一期さんの我儘。これも待っていたんだよ」
「やはり主殿には敵いませんな」
ふふ、と笑い合った。
「無事に帰って来てね」
「約束いたします」
旅の話が落ち着き、「ところで」と主殿が私をじっと見る。
「近々短刀を顕現させようと思っていたんだけど、一期さんが帰って来てからの方がいいかな?」
“おまさんの弟たちは誰とでも仲良うなれる者ばっかりじゃ。悪いことをしたらおまさんが叱るように、わしらもちゃんと叱るき、気にせいでもえいぜよ”
“薙もいますよ”
そう、皆がいる。だから私は大丈夫。
「構いません。伊達家とゆかりのある太鼓鐘殿や、他の刀派の可能性もありますが、もし弟が顕現した場合は宜しくお願いいたします」
「分かった」
ゆっくりと頷いた主殿。きっと弟が増える、そのような気がした。
そして夜。夕餉が終わった後に弟たちと鳴狐殿に集まってもらい、旅に出る旨を伝えた。
「分かった。俺たちは大丈夫さ。だからいち兄は俺たちに気にせず行って来てくれ」
「それならば、僕たちも強くならなければなりませんね」
前田の言葉に皆が頷く。
背中を押してくれたのは弟たちも、か…。
「よーし、いち兄がいない間は俺がビシバシ鍛えてやる。全振り覚悟しろよ」
「俺も力になる。だからいち兄、安心してくれ。そして兄弟たちが強くなった姿を見るのを楽しみにしていてくれ」
「そうそう!たーくさん稽古して、ボクたちが強くなったところを見せて驚かせてあげる!」
「頑張るぞー!」
「おーっ!!」
部屋に大きく弟たちの響いた。普段なら叱るところだが、今日くらいは良いだろう。
その後、私と一緒に誰が寝るかじゃんけん大会が始まって、それにちゃっかり参加する鳴狐殿に吹いてしまった。
皆に背中を押されて、旅に出る覚悟が出来た。
主の部屋へ向かって声を掛ければ、「どうぞ~」と明るい声が返ってきた。
「一期さん?」
「主殿、お話がございます」
私の言葉に優しく微笑みかける主殿。彼女は私が伝えたいことを分かっている。そして、その言葉を待っている。
「旅に行かせていただきたいのです」
その言葉に、主殿が微笑んだままそっと目を閉じた。
あぁ、やはり主殿はちゃんと見て下さっている。
今私はどのような顔をしているのだろう。弟たちにはいつも笑顔でいても、いつまで経ってもそこは直らない。
「いつかこの日が来ると思っていたよ」
「主殿…」
「一期さんはこの本丸の初期メンバーの1振り。薬研と一緒に、どんどん増えていった弟たちを見守ってきたね。薬研と乱ちゃんと厚くんが先に旅に出て、タイミングを失っていたところもあるのかな?」
「それは…」
強くなった弟たちからは「いち兄の力になりたい」、「強くなっていち兄を安心させたい」。そんな思いは感じていた。それでも私にとっては可愛い弟に変わりはないし、長兄として弟たちの見本とならなければならない、背負っている吉光の名に恥じぬ活躍を見せなければならないと思うのだ。
それを主殿に伝えると、苦笑いを浮かべられてしまった。
「一期さん、もうちょっと肩の力を抜いてもいいんじゃないかな。…あ、それを旅で得て来ればいいのか」
「…そうですな」
「経つのはいつ?」
「明後日を予定しております。弟たちや鳴狐殿に今夜伝えた後、明日は弟たちを存分に甘やかしてからにしようかと。これは私の我儘…でしょうか」
「我儘だね」
まさか直球に返されるとは思わず、きょとんとしてしまった。
「やっと言ってくれたね、一期さんの我儘。これも待っていたんだよ」
「やはり主殿には敵いませんな」
ふふ、と笑い合った。
「無事に帰って来てね」
「約束いたします」
旅の話が落ち着き、「ところで」と主殿が私をじっと見る。
「近々短刀を顕現させようと思っていたんだけど、一期さんが帰って来てからの方がいいかな?」
“おまさんの弟たちは誰とでも仲良うなれる者ばっかりじゃ。悪いことをしたらおまさんが叱るように、わしらもちゃんと叱るき、気にせいでもえいぜよ”
“薙もいますよ”
そう、皆がいる。だから私は大丈夫。
「構いません。伊達家とゆかりのある太鼓鐘殿や、他の刀派の可能性もありますが、もし弟が顕現した場合は宜しくお願いいたします」
「分かった」
ゆっくりと頷いた主殿。きっと弟が増える、そのような気がした。
そして夜。夕餉が終わった後に弟たちと鳴狐殿に集まってもらい、旅に出る旨を伝えた。
「分かった。俺たちは大丈夫さ。だからいち兄は俺たちに気にせず行って来てくれ」
「それならば、僕たちも強くならなければなりませんね」
前田の言葉に皆が頷く。
背中を押してくれたのは弟たちも、か…。
「よーし、いち兄がいない間は俺がビシバシ鍛えてやる。全振り覚悟しろよ」
「俺も力になる。だからいち兄、安心してくれ。そして兄弟たちが強くなった姿を見るのを楽しみにしていてくれ」
「そうそう!たーくさん稽古して、ボクたちが強くなったところを見せて驚かせてあげる!」
「頑張るぞー!」
「おーっ!!」
部屋に大きく弟たちの響いた。普段なら叱るところだが、今日くらいは良いだろう。
その後、私と一緒に誰が寝るかじゃんけん大会が始まって、それにちゃっかり参加する鳴狐殿に吹いてしまった。
