女性審神者の名前です。
沈丁花「わしに何が起こったがか教えとーせ…」
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~薙side~
皆と話して1人になって、ぼんやりと考えていた。
私は誰なのだろう。
私は何なのだろう。
私は何の為に人の身を得たのだろう。
頭の中でぐるぐるとそればかりが浮かんでしまう。
「薙…」
もふ丸が心配そうに私を見つめる。暗い表情のままもふ丸を撫でた。
ずっと心のどこかで引っ掛かっている何かがあって、それが分からない。それが記憶のことなのか、はたまた別のものなのかすら分からない。
せっかく清光くんたちと楽しくお喋り出来たのに…。
溜息をつく。手を舐めて一生懸命慰めてくれているもふ丸にも申し訳ない。
「薙、主様も仰っていたではないですか。ゆっくりでいいと」
あれから話せることはなく、結局もふ丸を通してのお喋りだった。声に出して笑ったり、「ありがとう」とかもう少しだけでも良いから気持ちを伝えられるようになりたい。皆と話せるようになりたい。
「も…」
耳を澄まさなければ聞き取れないほど声が小さい。この状態ではちゃんと話せるようになるまでの道のりは長い。
“あいうえお”を言ってみる。どうやら母音は上手く話せないみたいだ。
「も…ふ、ま…、る…?」
「薙…!」
ようやく名前を呼ばれたもふ丸が涙ぐむ。肩に乗って頬をいっぱい舐めてくれた。
「く…す、ぐっ、た…、よ」
「その調子ですよ!でも、このままだとまた考え込んでしまうので本丸をお散歩しましょう!」
「そ、だ…ね」
ジャージの上に厚手のパーカーを着てもふ丸を肩に乗せる。試しにお香を焚かずに過ごしてみようかと、残り少ないお香を見やって部屋を出た。
積もる降り方をしていると陸奥守が言っていたとおり、一面が白くなり始めていた。清光くんも何日か降るらしい、と言っていたから、きっと短刀の子たちなんかは雪遊びを楽しむだろう。既にはしゃぐ声が聞こえるし、そこへ向かってみたら…
「ぎにゃああああああ!!」
もふ丸が私の耳元で叫び声を上げ、私の顔面に張り付く。
「ご、ごめんなさい…!」
五虎退くんの虎たちが、私を見つけてこちらに来たのだ。
「虎くんたち、もふ丸くんを驚かせちゃダメだよ…!」
見たことのない動物に興味津々なのだろうか。五虎退くんが止めてももふ丸を見て私の足元でくるくる歩き回っている。
「…大丈夫か、薙」
もふ丸が顔面に張り付いて動けないでいる様が面白いのか、笑いを堪えながら薬研くんが虎たちを私から引き離した。もふ丸の叫び声を聞いて何事かとやって来た一期さんと、たまたま近くを歩いていた不動くんが残りの虎たちを抱える。
「もふ丸、もう大丈夫だぞー」
「ほほほほ本当ですか…?!」
それでも警戒心を抱いたままのもふ丸は、今度は私の頭にちょこんと乗った。
髪が乱れそうなんだけど…。
まぁ仕方ないか、と諦めてひたすら謝る五虎退くんの頭を撫でる。詫びた一期さんにも「薙は大丈夫と言っていますが僕は大丈夫じゃないですぅ~!」ともふ丸を通して伝えた。
薬研くんはこうなることは予測していたみたいで、慣れた手つきで虎たちを部屋の奥へと運んでいく。もふ丸たちが仲良くなるまで時間が掛かるかもしれない。
「不動くんもありがとうございます…」
「気にすんなって!でも虎たちはいい奴だし、早く仲良くなれるといいな!」
私はもっと話したかったけれど、あまりにももふ丸が怖がるので仕方なくそこを離れる。途中でコタツに入ってお茶をしている数珠丸さんと青江さんに挨拶をして、他のところを回ってみる。
「うおぉぉぉ!!」
“鍛錬所”をこっそり覗いてみると、山伏さんと同田貫さんが機械のようなものや見るからに重そうなものを使ってトレーニングをしていた。
「唸れ、拙僧の筋に」
そっと閉めた。同田貫さんは短冊に“筋トレメニューなら任せろ”といったことを書いてくれていたし、体力が戻っていない私もここを使う日が来る…かもしれない。
…ちょっと怖いかも。
「ぷしゅんっ」
「さむ、い…?」
「大丈夫れす」
さすがに寒いはず。もふ丸を包み込むようにフードを被った。ふわふわの毛並みが温かい。
それから「乾布摩擦デス!」と脱ごうとする村正さんを止める蜻蛉切さんを見やり、蔵で作業をする山姥切さんと長谷部さんを少し手伝って、最後にやって来たのは稽古場だった。
皆と話して1人になって、ぼんやりと考えていた。
私は誰なのだろう。
私は何なのだろう。
私は何の為に人の身を得たのだろう。
頭の中でぐるぐるとそればかりが浮かんでしまう。
「薙…」
もふ丸が心配そうに私を見つめる。暗い表情のままもふ丸を撫でた。
ずっと心のどこかで引っ掛かっている何かがあって、それが分からない。それが記憶のことなのか、はたまた別のものなのかすら分からない。
せっかく清光くんたちと楽しくお喋り出来たのに…。
溜息をつく。手を舐めて一生懸命慰めてくれているもふ丸にも申し訳ない。
「薙、主様も仰っていたではないですか。ゆっくりでいいと」
あれから話せることはなく、結局もふ丸を通してのお喋りだった。声に出して笑ったり、「ありがとう」とかもう少しだけでも良いから気持ちを伝えられるようになりたい。皆と話せるようになりたい。
「も…」
耳を澄まさなければ聞き取れないほど声が小さい。この状態ではちゃんと話せるようになるまでの道のりは長い。
“あいうえお”を言ってみる。どうやら母音は上手く話せないみたいだ。
「も…ふ、ま…、る…?」
「薙…!」
ようやく名前を呼ばれたもふ丸が涙ぐむ。肩に乗って頬をいっぱい舐めてくれた。
「く…す、ぐっ、た…、よ」
「その調子ですよ!でも、このままだとまた考え込んでしまうので本丸をお散歩しましょう!」
「そ、だ…ね」
ジャージの上に厚手のパーカーを着てもふ丸を肩に乗せる。試しにお香を焚かずに過ごしてみようかと、残り少ないお香を見やって部屋を出た。
積もる降り方をしていると陸奥守が言っていたとおり、一面が白くなり始めていた。清光くんも何日か降るらしい、と言っていたから、きっと短刀の子たちなんかは雪遊びを楽しむだろう。既にはしゃぐ声が聞こえるし、そこへ向かってみたら…
「ぎにゃああああああ!!」
もふ丸が私の耳元で叫び声を上げ、私の顔面に張り付く。
「ご、ごめんなさい…!」
五虎退くんの虎たちが、私を見つけてこちらに来たのだ。
「虎くんたち、もふ丸くんを驚かせちゃダメだよ…!」
見たことのない動物に興味津々なのだろうか。五虎退くんが止めてももふ丸を見て私の足元でくるくる歩き回っている。
「…大丈夫か、薙」
もふ丸が顔面に張り付いて動けないでいる様が面白いのか、笑いを堪えながら薬研くんが虎たちを私から引き離した。もふ丸の叫び声を聞いて何事かとやって来た一期さんと、たまたま近くを歩いていた不動くんが残りの虎たちを抱える。
「もふ丸、もう大丈夫だぞー」
「ほほほほ本当ですか…?!」
それでも警戒心を抱いたままのもふ丸は、今度は私の頭にちょこんと乗った。
髪が乱れそうなんだけど…。
まぁ仕方ないか、と諦めてひたすら謝る五虎退くんの頭を撫でる。詫びた一期さんにも「薙は大丈夫と言っていますが僕は大丈夫じゃないですぅ~!」ともふ丸を通して伝えた。
薬研くんはこうなることは予測していたみたいで、慣れた手つきで虎たちを部屋の奥へと運んでいく。もふ丸たちが仲良くなるまで時間が掛かるかもしれない。
「不動くんもありがとうございます…」
「気にすんなって!でも虎たちはいい奴だし、早く仲良くなれるといいな!」
私はもっと話したかったけれど、あまりにももふ丸が怖がるので仕方なくそこを離れる。途中でコタツに入ってお茶をしている数珠丸さんと青江さんに挨拶をして、他のところを回ってみる。
「うおぉぉぉ!!」
“鍛錬所”をこっそり覗いてみると、山伏さんと同田貫さんが機械のようなものや見るからに重そうなものを使ってトレーニングをしていた。
「唸れ、拙僧の筋に」
そっと閉めた。同田貫さんは短冊に“筋トレメニューなら任せろ”といったことを書いてくれていたし、体力が戻っていない私もここを使う日が来る…かもしれない。
…ちょっと怖いかも。
「ぷしゅんっ」
「さむ、い…?」
「大丈夫れす」
さすがに寒いはず。もふ丸を包み込むようにフードを被った。ふわふわの毛並みが温かい。
それから「乾布摩擦デス!」と脱ごうとする村正さんを止める蜻蛉切さんを見やり、蔵で作業をする山姥切さんと長谷部さんを少し手伝って、最後にやって来たのは稽古場だった。
