女性審神者の名前です。
沈丁花「わしに何が起こったがか教えとーせ…」
空欄の場合はデフォルト名になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~審神者side~
「…た…し…、は…」
「薙…?!」
掠れた声で小さく呟いた薙。やっと薙が話せたけれど、今はとても喜べる状況ではない。
今まで聞いた情報を整理してみる。
鶴丸たちと話した時、薙がいた神社の人々に訛りはなかったというから関東で間違いない。それと、参拝者の服装は着物だった。もし焼身になった原因が本当に空襲だとしたら、それは1945年辺りだ。…となると薙は私が思っていた以上に神社にいたことになる。
他に何か手掛かりになることを思い出せれば、もしかしたら…。
「な、ぎ…さ…ま…?」
目を瞑って何かを思い出したように呟く。その先を伝えようとしてくれたけれど、上手く話せないようだ。
「神社で、“薙様”と呼ばれていたようです」
「じゃあ、“薙”って名前は合ってたってこと?」
「そのようです」
もふ丸の言葉に薙も頷く。石切丸が“石切さん”と親しまれているように、“薙様”も同じように呼ばれていただけで、本当の名前がある気がするのだ。
「やっぱりまだ薙が神社に移った背景とか、前の主さんや周りの情景は分からないね…」
「薙、焦って思い出そうとしなくていいの。ゆっくり、ね」
「ご…め、ん…な、さ…」
「薙が謝る必要はないぜよ。やけんど、薙が実際に“薙”と呼ばれちょったと知れたがは大進歩じゃ」
「うん、そうだね」
みんなで楽しく話すつもりが、暗い話になってしまったことを詫びる薙。みんなが「大丈夫だよ」「薙のことをもっと知れて嬉しい」と言ってくれて、ようやく薙が微笑みを見せた。
「改めてお菓子を食べよう!」となったけれど、私にはやらなくてはならないことが出来た。少しお菓子を分けてくれて、それを食べながら端末へと向かう。
脇差、神社、関東、薙様、焼身。
今のところこれが薙の歴史を辿るキーワードだろう。“薙様”と呼ばれていたことが分かったのは大きい。それでも、手掛かりになるはずのキーワードで、薙に関する情報はなかった。
白山様は薙が何らかの形で別の場所へ移されたが神社から他の神社へ移されてはいないと仰っていた。
「薙と由縁のある人が焼身になったと知って預かった、とか…?」
そうだとすれば歴防が管理する刀剣専門の博物館に記録されていない、つまり白山様も該当なし、と判断されたのにも納得がいく。このケースは良くあること。まだまだ名刀が眠っているかもしれないのだ。
そこに階段を上る音が聞こえてきた。今週の近侍の蜂須賀だった。
「蜂須賀さん、どうしたの?」
来週の内番表は出来上がっているし、近侍も決めてある。どうしたのだろう。
「畑当番をしていた贋作が降ってきた雪もあって内番服を汚してしまってね。この部屋の下に置いてある乾燥機付き洗濯機を使わせてもらえないだろうか」
「うん、いいよ。私が洗っておくよ」
「いいのかい?」
下の勝手口は鍵をかけたまま(こっそりやって来て驚かせる男士が約1振りいる)。それを使いたい場合はこうやって私のところに来るように伝えてあって、今回が初めてとなる。
「泥は洗い流してある」
「ふふっ、蜂須賀さんって何だかんだ長曽祢さんのことを気に掛けてるよね」
「そ、そんなことはない!」
「洗ったら私から長曽祢さんに持って行けばいい?」
「それで頼みたい」
「分かった」と濡れたジャージを受け取る。作業も調べものも一段落したからちょうどいい。
「せっかくだし、他に誰か急ぎの洗濯があるか聞いてみてもらえるかな」
「分かった、任せてほしい」
今日の畑当番は不動も一緒だ。彼の服も汚れてしまっているかもしれないから、念の為聞いて回ってもらうことにした。
それから暫くして。
うっかりお茶を零してしまった小狐丸、おやつのチョコレートを付けてしまった今剣、昼餉の後の食器洗いで前がびちょびちょになってしまった秋田の服を洗うことになった。
これは早く増やした方がいいね…。
とは言っても博多にかかっている。頼ってばかりで申し訳ないけれど、薙のことといい、本人たち次第だ。
せっかくだから私のお気に入りの柔軟剤を使おうと、服を洗濯機に優しく入れた。
「…た…し…、は…」
「薙…?!」
掠れた声で小さく呟いた薙。やっと薙が話せたけれど、今はとても喜べる状況ではない。
今まで聞いた情報を整理してみる。
鶴丸たちと話した時、薙がいた神社の人々に訛りはなかったというから関東で間違いない。それと、参拝者の服装は着物だった。もし焼身になった原因が本当に空襲だとしたら、それは1945年辺りだ。…となると薙は私が思っていた以上に神社にいたことになる。
他に何か手掛かりになることを思い出せれば、もしかしたら…。
「な、ぎ…さ…ま…?」
目を瞑って何かを思い出したように呟く。その先を伝えようとしてくれたけれど、上手く話せないようだ。
「神社で、“薙様”と呼ばれていたようです」
「じゃあ、“薙”って名前は合ってたってこと?」
「そのようです」
もふ丸の言葉に薙も頷く。石切丸が“石切さん”と親しまれているように、“薙様”も同じように呼ばれていただけで、本当の名前がある気がするのだ。
「やっぱりまだ薙が神社に移った背景とか、前の主さんや周りの情景は分からないね…」
「薙、焦って思い出そうとしなくていいの。ゆっくり、ね」
「ご…め、ん…な、さ…」
「薙が謝る必要はないぜよ。やけんど、薙が実際に“薙”と呼ばれちょったと知れたがは大進歩じゃ」
「うん、そうだね」
みんなで楽しく話すつもりが、暗い話になってしまったことを詫びる薙。みんなが「大丈夫だよ」「薙のことをもっと知れて嬉しい」と言ってくれて、ようやく薙が微笑みを見せた。
「改めてお菓子を食べよう!」となったけれど、私にはやらなくてはならないことが出来た。少しお菓子を分けてくれて、それを食べながら端末へと向かう。
脇差、神社、関東、薙様、焼身。
今のところこれが薙の歴史を辿るキーワードだろう。“薙様”と呼ばれていたことが分かったのは大きい。それでも、手掛かりになるはずのキーワードで、薙に関する情報はなかった。
白山様は薙が何らかの形で別の場所へ移されたが神社から他の神社へ移されてはいないと仰っていた。
「薙と由縁のある人が焼身になったと知って預かった、とか…?」
そうだとすれば歴防が管理する刀剣専門の博物館に記録されていない、つまり白山様も該当なし、と判断されたのにも納得がいく。このケースは良くあること。まだまだ名刀が眠っているかもしれないのだ。
そこに階段を上る音が聞こえてきた。今週の近侍の蜂須賀だった。
「蜂須賀さん、どうしたの?」
来週の内番表は出来上がっているし、近侍も決めてある。どうしたのだろう。
「畑当番をしていた贋作が降ってきた雪もあって内番服を汚してしまってね。この部屋の下に置いてある乾燥機付き洗濯機を使わせてもらえないだろうか」
「うん、いいよ。私が洗っておくよ」
「いいのかい?」
下の勝手口は鍵をかけたまま(こっそりやって来て驚かせる男士が約1振りいる)。それを使いたい場合はこうやって私のところに来るように伝えてあって、今回が初めてとなる。
「泥は洗い流してある」
「ふふっ、蜂須賀さんって何だかんだ長曽祢さんのことを気に掛けてるよね」
「そ、そんなことはない!」
「洗ったら私から長曽祢さんに持って行けばいい?」
「それで頼みたい」
「分かった」と濡れたジャージを受け取る。作業も調べものも一段落したからちょうどいい。
「せっかくだし、他に誰か急ぎの洗濯があるか聞いてみてもらえるかな」
「分かった、任せてほしい」
今日の畑当番は不動も一緒だ。彼の服も汚れてしまっているかもしれないから、念の為聞いて回ってもらうことにした。
それから暫くして。
うっかりお茶を零してしまった小狐丸、おやつのチョコレートを付けてしまった今剣、昼餉の後の食器洗いで前がびちょびちょになってしまった秋田の服を洗うことになった。
これは早く増やした方がいいね…。
とは言っても博多にかかっている。頼ってばかりで申し訳ないけれど、薙のことといい、本人たち次第だ。
せっかくだから私のお気に入りの柔軟剤を使おうと、服を洗濯機に優しく入れた。
