女性審神者の名前です。
梅「審神者として出来ることは全てやらなきゃ」
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~審神者side~
―次の日。
薙の布団の上に、顕現させた動物がちょこんと乗っていた。それに立ち会った清光が「もふもふしてて可愛いじゃん!」と本人よりはしゃいでいる。その一方で、薙はその子をじーっと見ていた。その子も目をキラキラ輝かせながら薙を見ている。名前を付けられるのを待っているのだ。
薙が選んだのはハムスターだった。実際のハムスターより少し大きくて、鳴狐のキツネのように肩に乗せられるサイズ。白くて背中にほんのりグレーの線が入った模様の毛並みだ。
「さて、これで薙の代わりに交流出来るようになったわけだが。大将、どういう仕組みなんだ?」
今週の近侍の薬研が傍にいるこんのすけと何が違うのか見比べている。
「薙の霊力を込めた式札も使ったから、薙が思っていること、伝えたいことがこの子に流れていくの」
「なるほどな」
「薙、僕の名前は何でしょうか?」
ハムスターに決めたのは良いものの、名前までは浮かばないらしい。…というより、どうやって決めれば良いのか分からない様子だ。刀剣だった頃は名付けることはなかったのだから、自然なことだろう。
「……」
首を右傾げては首を左に傾げての繰り返し。両手に乗せられたハムスターはやっぱり目を輝かせながら薙を見ている。
どれぐらい悩んでいたのだろう。清光と薬研からアドバイスをもらいながらようやく思いついたようだった。
「“もふ丸”!それが僕の名前ですか?!」
コクリと頷く。どうやら清光の言葉がヒントになったらしい。もふ丸も気に入ったのか凄く嬉しそうに跳ねている。
「“もふ丸”かぁ。いい名前じゃん!ね、ちょっと撫でていい?」
「もちろんです!」
人差し指で優しく撫でて、手を出せばぴょん、と清光の手に飛び乗る。私も便乗させてもらったら、ふわふわしていて温かい。
「改めて、もふ丸です。皆様よろしくお願いします」
「こちらこそ、ヨロシクな」
それから薬研に薙を診てもらって、腕や足を動かし、痛むところがないか確認した。ただ、少し軋むような感覚があるらしく、お香の炊いたこの部屋で安静にしつつ、少しずつリハビリをすることになった。堀川が教えていたストレッチを朝晩の日課にして、お香の炊いた部屋からどれぐらい出られるのかも確かめる予定だという。体調を見ながら階段の上り下りを始めようとなって、どれぐらい動けるのか、どれぐらい動けるようになるのか見守れそうだ。
「そういえば主、白山が薙の調査でこっちに来る予定なんだよね。いつになるか決まったの?」
「薙の調子が落ち着くまで待ってもらってるところ。この調子だとリハビリ次第かも。急かされないのは白山様のおかげかな」
「あとは長義様でしょうね。他の方々が騒いだらあの方が黙っていないと思います」
既に薙には調査の話をしてある。私の霊力を込めた式札も使っているからもふ丸は私と同じぐらい知識はあるけれど、ここは直接話しておいた方が良いだろう。歴防や組織体制について話すと、歴防にも多くの刀剣男士がいることに驚いていた。
今のところ白山吉光、山姥切長義、源清麿、水心子正秀、大慶直胤、南海太郎朝尊、肥前忠広、古今伝授の太刀、地蔵行平が政府関係者。特命調査に就くことが多いだけに接点はあまりなくて、一部の刀剣男士とは会ったことがない。
「それと、もふ丸。動物の付喪神を顕現させたケースはほとんどないみたいだから、もふ丸も調査対象になると思う。大丈夫?」
「構いませんよ!」
「ありがと。…よし、薙のリハビリも始まることだし、内番服を買おうね。あ、下着もか。ヘアケアもスキンケアも良いのを買わなきゃ」
「えー、ズルいー!」
「清光は自分で買いなさいね」と伝えると、この間のように拗ねた様子で後頭部で手を組んだ。
「じゃ、ノートパソコン貸して~」
「はい、どうぞ」
この本丸にはノートパソコンが4台あって、物事を調べたり私のように買い物をしたりと色々と用途がある。投資にどうしても必要なので、博多には専用のデスクトップパソコンがある。投資のチェックをしていない時は粟田口の子たちが使っているようだ。
―数十分後。
「薙、マジで言ってんの?!」
「ホントにこれでいいの?!」
にこにこと頷く薙。ここにいる皆がどういう服を着ているのか色々と見せていたら、「これがいい」と指したのはジャージだった。
「もっと可愛いのあるよ?!ほら、この袴なんて薙にピッタリ!」
「そ、そうそう!俺みたいにほら!こーやってさ、たすきを可愛く結べば女の子って感じがしていいじゃん?!たすきは色々アレンジ出来るよ?!」
「うーん」と悩む仕草を見せたけれど、やっぱりジャージが良いらしい。
「長谷部さんと堀川くんを見て、動きやすそうと思っていたそうです。それに、主様も普段はジャージを着てらっしゃるじゃないですか」
「あぁ、そうだわ…」
「うーん、まぁ、内番ってなれば動きやすさ重視になるかぁ。いつか可愛い服を着れる機会があるだろうしさ、その時は俺たちに見繕わせてよ」
「それなら、メーカーはお揃いのにしよっか。どれがいい?」
ここでも清光に「ズルイ」と言われてしまった。私と薙用のシャンプーとトリートメントは清光も同じものを買うと決めて私のパソコンを覗き込む。「結構いい値段するじゃん」なんて言いながらもポチッていた。
「冬は乾燥するから、ボディークリームも買おうね」
「あ、それならコレがオススメ」
商品名をカタカタと入力して見せてくれた。さすが清光、女子力が私より高いだけある。
清光は愛されたい欲が他の子たちより強くてその為に頑張ってるけど、私は充分清光が大好きだよ。
そう思いながら2振りが仲良く画面を見るのを眺めた。香りがいくつかあるらしく、「んー、薙にはどの香りが似合うかなー」なんて真剣に考えてくれている。
「主、決まったよ」
「どれか教えて。こっちでポチるよ」
「ん、いーよ、俺が買うよ。これは俺からのお祝いってことにさせて」
「清光くん、ありがとうございます」
「どーいたしまして」
嬉しそうで、どこか恥ずかしそうに優しく笑う。自然と手が清光の頭に伸びていて、髪型が崩れないように優しく撫でた。
―次の日。
薙の布団の上に、顕現させた動物がちょこんと乗っていた。それに立ち会った清光が「もふもふしてて可愛いじゃん!」と本人よりはしゃいでいる。その一方で、薙はその子をじーっと見ていた。その子も目をキラキラ輝かせながら薙を見ている。名前を付けられるのを待っているのだ。
薙が選んだのはハムスターだった。実際のハムスターより少し大きくて、鳴狐のキツネのように肩に乗せられるサイズ。白くて背中にほんのりグレーの線が入った模様の毛並みだ。
「さて、これで薙の代わりに交流出来るようになったわけだが。大将、どういう仕組みなんだ?」
今週の近侍の薬研が傍にいるこんのすけと何が違うのか見比べている。
「薙の霊力を込めた式札も使ったから、薙が思っていること、伝えたいことがこの子に流れていくの」
「なるほどな」
「薙、僕の名前は何でしょうか?」
ハムスターに決めたのは良いものの、名前までは浮かばないらしい。…というより、どうやって決めれば良いのか分からない様子だ。刀剣だった頃は名付けることはなかったのだから、自然なことだろう。
「……」
首を右傾げては首を左に傾げての繰り返し。両手に乗せられたハムスターはやっぱり目を輝かせながら薙を見ている。
どれぐらい悩んでいたのだろう。清光と薬研からアドバイスをもらいながらようやく思いついたようだった。
「“もふ丸”!それが僕の名前ですか?!」
コクリと頷く。どうやら清光の言葉がヒントになったらしい。もふ丸も気に入ったのか凄く嬉しそうに跳ねている。
「“もふ丸”かぁ。いい名前じゃん!ね、ちょっと撫でていい?」
「もちろんです!」
人差し指で優しく撫でて、手を出せばぴょん、と清光の手に飛び乗る。私も便乗させてもらったら、ふわふわしていて温かい。
「改めて、もふ丸です。皆様よろしくお願いします」
「こちらこそ、ヨロシクな」
それから薬研に薙を診てもらって、腕や足を動かし、痛むところがないか確認した。ただ、少し軋むような感覚があるらしく、お香の炊いたこの部屋で安静にしつつ、少しずつリハビリをすることになった。堀川が教えていたストレッチを朝晩の日課にして、お香の炊いた部屋からどれぐらい出られるのかも確かめる予定だという。体調を見ながら階段の上り下りを始めようとなって、どれぐらい動けるのか、どれぐらい動けるようになるのか見守れそうだ。
「そういえば主、白山が薙の調査でこっちに来る予定なんだよね。いつになるか決まったの?」
「薙の調子が落ち着くまで待ってもらってるところ。この調子だとリハビリ次第かも。急かされないのは白山様のおかげかな」
「あとは長義様でしょうね。他の方々が騒いだらあの方が黙っていないと思います」
既に薙には調査の話をしてある。私の霊力を込めた式札も使っているからもふ丸は私と同じぐらい知識はあるけれど、ここは直接話しておいた方が良いだろう。歴防や組織体制について話すと、歴防にも多くの刀剣男士がいることに驚いていた。
今のところ白山吉光、山姥切長義、源清麿、水心子正秀、大慶直胤、南海太郎朝尊、肥前忠広、古今伝授の太刀、地蔵行平が政府関係者。特命調査に就くことが多いだけに接点はあまりなくて、一部の刀剣男士とは会ったことがない。
「それと、もふ丸。動物の付喪神を顕現させたケースはほとんどないみたいだから、もふ丸も調査対象になると思う。大丈夫?」
「構いませんよ!」
「ありがと。…よし、薙のリハビリも始まることだし、内番服を買おうね。あ、下着もか。ヘアケアもスキンケアも良いのを買わなきゃ」
「えー、ズルいー!」
「清光は自分で買いなさいね」と伝えると、この間のように拗ねた様子で後頭部で手を組んだ。
「じゃ、ノートパソコン貸して~」
「はい、どうぞ」
この本丸にはノートパソコンが4台あって、物事を調べたり私のように買い物をしたりと色々と用途がある。投資にどうしても必要なので、博多には専用のデスクトップパソコンがある。投資のチェックをしていない時は粟田口の子たちが使っているようだ。
―数十分後。
「薙、マジで言ってんの?!」
「ホントにこれでいいの?!」
にこにこと頷く薙。ここにいる皆がどういう服を着ているのか色々と見せていたら、「これがいい」と指したのはジャージだった。
「もっと可愛いのあるよ?!ほら、この袴なんて薙にピッタリ!」
「そ、そうそう!俺みたいにほら!こーやってさ、たすきを可愛く結べば女の子って感じがしていいじゃん?!たすきは色々アレンジ出来るよ?!」
「うーん」と悩む仕草を見せたけれど、やっぱりジャージが良いらしい。
「長谷部さんと堀川くんを見て、動きやすそうと思っていたそうです。それに、主様も普段はジャージを着てらっしゃるじゃないですか」
「あぁ、そうだわ…」
「うーん、まぁ、内番ってなれば動きやすさ重視になるかぁ。いつか可愛い服を着れる機会があるだろうしさ、その時は俺たちに見繕わせてよ」
「それなら、メーカーはお揃いのにしよっか。どれがいい?」
ここでも清光に「ズルイ」と言われてしまった。私と薙用のシャンプーとトリートメントは清光も同じものを買うと決めて私のパソコンを覗き込む。「結構いい値段するじゃん」なんて言いながらもポチッていた。
「冬は乾燥するから、ボディークリームも買おうね」
「あ、それならコレがオススメ」
商品名をカタカタと入力して見せてくれた。さすが清光、女子力が私より高いだけある。
清光は愛されたい欲が他の子たちより強くてその為に頑張ってるけど、私は充分清光が大好きだよ。
そう思いながら2振りが仲良く画面を見るのを眺めた。香りがいくつかあるらしく、「んー、薙にはどの香りが似合うかなー」なんて真剣に考えてくれている。
「主、決まったよ」
「どれか教えて。こっちでポチるよ」
「ん、いーよ、俺が買うよ。これは俺からのお祝いってことにさせて」
「清光くん、ありがとうございます」
「どーいたしまして」
嬉しそうで、どこか恥ずかしそうに優しく笑う。自然と手が清光の頭に伸びていて、髪型が崩れないように優しく撫でた。