女性審神者の名前です。
梅「審神者として出来ることは全てやらなきゃ」
空欄の場合はデフォルト名になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~審神者side~
薙に霊力を注いだ後、こんのすけを撫でていてふと思った。
薙の代わりにコミュニケーションがとれる誰かがいた方が良いよね…。
現に今も交流方法も刀剣も限られているし、いた方がいい。彼女が話せるようになっても良き相棒となってくれるだろう。
審神者は刀剣以外にも付喪神を顕現出来るはず…。
師匠からもらった書物を手に色々調べてみる。刀剣と似た原理で顕現は可能なようだ。
一応、遊玄 様に聞いてみよう。
薙の件で師匠の本丸に顔を出せないでいるし、落ち着いたらせめて通信で挨拶も兼ねて連絡しようと思っていたからちょうどいいかもしれない。
端末から連絡してみると、応答したのはこんのすけだった。今は他の刀剣男士とお茶をしているみたいで、改めて連絡すると伝える。それなら私も休憩をしようと紅茶を淹れに席を立った。
こうして堀川と休憩をしている間、師匠から連絡が来た。私から連絡があったと聞いてすぐに執務部屋に戻って来てくれたようだ。
“大変そうだな、遥”
「遊玄様、お久しぶりです」
本丸に行けなかったことを詫び、少し世間話をしてから本題に入る。
“ふむ…。儂は顕現させたことはないが、確かに可能だろう。審神者の霊力を込めた式札と、その者の霊力を込めた式札、顕現させたいものを強くイメージしたものを準備すれば出来るはずだ”
「顕現させたいもの、ですか…」
“そうじゃな…。鳴狐のキツネのように小動物が無難ではないか?”
確かに、小動物サイズが良いかもしれない。仮に大きな動物であっても、私が頑張ってその大きさに合わせればいい。
“せっかくなら、その付喪神を必要とする者が希望するものが良いだろう。動物図鑑を用意してみるのも良いかもしれんな。その者に見せて、気に入った動物を決めるのも手だろう”
「そうですね」
“ちょいと手間は掛かりそうだが、お主になら出来るさ。何せ、儂の可愛い唯一の弟子じゃからな”
「ありがとうございます。やってみます」
心強い励ましの言葉に笑顔になった。…のも束の間、師匠が鋭い眼差しになる。
あー、これは…。
“新しく顕現した者は過去にない事例のようじゃな。歴防から何か小癪なことは言われておらんか?必要ならば儂からガツンと言うぞ?”
「だ、大丈夫です!私も私なりに強く出てますから」
“ならば良いが…。良いか、少しでも厄介なことになりそうだったらすぐに儂に言うんだぞ。歴防の若造の相手は赤子の手を捻るようなものだからな”
「ははは…」
やり取りを聞いている堀川が口元を引きつらせている。気持ちは分かる。師匠は審神者の中で最もキャリアが長いお方だから、歴防の人間も頭が上がらない。弟子の私も色々なものを見てきたし、(主に私に)何か理不尽なことが起ころうものなら歴防本部に殴り込みに行きそうな勢いで怒るのだから。そのおかげか、私より後に入った歴防の人々の間では「あの2人を怒らせてはいけない」と言われているらしい。…何故。
“ところで遥、先日長義が儂の本丸に来てな。試験的に審神者内で連合システムが組む話が出ているぞ”
「連合システム、ですか」
審神者同士の関係性を基に組まれるもので、既に連合のリーダーになれそうな審神者にこの話がいっているらしい。
“儂は断ろうとしたんだがな。後世の育成の為に頼むと言われてしまっては断れん。もし良ければ遥、お前をその1人にしたい”
詳細は歴防本部に赴いて聞きに行かないとならないようだけど、時間遡行軍も強くなってきているし、対抗策として審神者同士で協力関係を深めて戦力を拡充する考えらしい。加えて連合を組めば出陣、遠征、審神者が本丸を留守にする予定も組みやすくなるだろう、とのことだった。
「分かりました。遊玄様と遊玄様の本丸のお力になりましょう」
“決まりじゃな”とニカッと笑った。
“儂は遥の本丸が落ち着き次第動く。その時は連絡をくれ”
「分かりました、お気遣いありがとうございます」
遊玄様が師匠で良かった…。
そう思いつつ、“歴防から何か言われたらすぐに連絡するように”と釘を刺されてその通信は終わった。
「加州さんから少し話は聞いていましたが…、本当にお強い方なんですね」
「あはは、バレちゃった?遊玄様は厳しいけど甘いお方なのよね」
「甘いのは主さんに対してだけな気もしますが…」
「まぁ、身内だから仕方ないと言えば仕方ないかな」
紅茶を飲み干して席を立つ。
「ちょっと万屋に行って来るね。その間、薙をお願い」
「分かりました」
師匠のアドバイス通り、まずは動物図鑑を買って来よう。広くて品揃えが豊富なあそこなら何かしらあるはずだ。あと、薙でも食べられるものがあったら何か買って来よう。
外に出たらしっかりと長谷部に見つかって、サボっているわけではないとちゃんと伝えるはめになったのは、別の話。
薙に霊力を注いだ後、こんのすけを撫でていてふと思った。
薙の代わりにコミュニケーションがとれる誰かがいた方が良いよね…。
現に今も交流方法も刀剣も限られているし、いた方がいい。彼女が話せるようになっても良き相棒となってくれるだろう。
審神者は刀剣以外にも付喪神を顕現出来るはず…。
師匠からもらった書物を手に色々調べてみる。刀剣と似た原理で顕現は可能なようだ。
一応、
薙の件で師匠の本丸に顔を出せないでいるし、落ち着いたらせめて通信で挨拶も兼ねて連絡しようと思っていたからちょうどいいかもしれない。
端末から連絡してみると、応答したのはこんのすけだった。今は他の刀剣男士とお茶をしているみたいで、改めて連絡すると伝える。それなら私も休憩をしようと紅茶を淹れに席を立った。
こうして堀川と休憩をしている間、師匠から連絡が来た。私から連絡があったと聞いてすぐに執務部屋に戻って来てくれたようだ。
“大変そうだな、遥”
「遊玄様、お久しぶりです」
本丸に行けなかったことを詫び、少し世間話をしてから本題に入る。
“ふむ…。儂は顕現させたことはないが、確かに可能だろう。審神者の霊力を込めた式札と、その者の霊力を込めた式札、顕現させたいものを強くイメージしたものを準備すれば出来るはずだ”
「顕現させたいもの、ですか…」
“そうじゃな…。鳴狐のキツネのように小動物が無難ではないか?”
確かに、小動物サイズが良いかもしれない。仮に大きな動物であっても、私が頑張ってその大きさに合わせればいい。
“せっかくなら、その付喪神を必要とする者が希望するものが良いだろう。動物図鑑を用意してみるのも良いかもしれんな。その者に見せて、気に入った動物を決めるのも手だろう”
「そうですね」
“ちょいと手間は掛かりそうだが、お主になら出来るさ。何せ、儂の可愛い唯一の弟子じゃからな”
「ありがとうございます。やってみます」
心強い励ましの言葉に笑顔になった。…のも束の間、師匠が鋭い眼差しになる。
あー、これは…。
“新しく顕現した者は過去にない事例のようじゃな。歴防から何か小癪なことは言われておらんか?必要ならば儂からガツンと言うぞ?”
「だ、大丈夫です!私も私なりに強く出てますから」
“ならば良いが…。良いか、少しでも厄介なことになりそうだったらすぐに儂に言うんだぞ。歴防の若造の相手は赤子の手を捻るようなものだからな”
「ははは…」
やり取りを聞いている堀川が口元を引きつらせている。気持ちは分かる。師匠は審神者の中で最もキャリアが長いお方だから、歴防の人間も頭が上がらない。弟子の私も色々なものを見てきたし、(主に私に)何か理不尽なことが起ころうものなら歴防本部に殴り込みに行きそうな勢いで怒るのだから。そのおかげか、私より後に入った歴防の人々の間では「あの2人を怒らせてはいけない」と言われているらしい。…何故。
“ところで遥、先日長義が儂の本丸に来てな。試験的に審神者内で連合システムが組む話が出ているぞ”
「連合システム、ですか」
審神者同士の関係性を基に組まれるもので、既に連合のリーダーになれそうな審神者にこの話がいっているらしい。
“儂は断ろうとしたんだがな。後世の育成の為に頼むと言われてしまっては断れん。もし良ければ遥、お前をその1人にしたい”
詳細は歴防本部に赴いて聞きに行かないとならないようだけど、時間遡行軍も強くなってきているし、対抗策として審神者同士で協力関係を深めて戦力を拡充する考えらしい。加えて連合を組めば出陣、遠征、審神者が本丸を留守にする予定も組みやすくなるだろう、とのことだった。
「分かりました。遊玄様と遊玄様の本丸のお力になりましょう」
“決まりじゃな”とニカッと笑った。
“儂は遥の本丸が落ち着き次第動く。その時は連絡をくれ”
「分かりました、お気遣いありがとうございます」
遊玄様が師匠で良かった…。
そう思いつつ、“歴防から何か言われたらすぐに連絡するように”と釘を刺されてその通信は終わった。
「加州さんから少し話は聞いていましたが…、本当にお強い方なんですね」
「あはは、バレちゃった?遊玄様は厳しいけど甘いお方なのよね」
「甘いのは主さんに対してだけな気もしますが…」
「まぁ、身内だから仕方ないと言えば仕方ないかな」
紅茶を飲み干して席を立つ。
「ちょっと万屋に行って来るね。その間、薙をお願い」
「分かりました」
師匠のアドバイス通り、まずは動物図鑑を買って来よう。広くて品揃えが豊富なあそこなら何かしらあるはずだ。あと、薙でも食べられるものがあったら何か買って来よう。
外に出たらしっかりと長谷部に見つかって、サボっているわけではないとちゃんと伝えるはめになったのは、別の話。