あの日からずっと【第2話】完
***
ちっちゃい凪沙だった彼女は、少し会わないうちに可愛らしい大人の女性になった。
大人の階段を昇っている間、彼女の側にいたのは俺じゃなかった。それでも、凪沙はずっと俺を好きだったと言ってくれた。
縁が切れないようにと、たまにするメールも迷惑じゃなかったんだと知って、それだけで舞い上がる俺は、まだまだ子どもだ。
クッションを抱いて、ソファーに横になる凪沙のほおを、人差し指でなでる。くすぐったそうにするが、目覚めない。よく眠っている。
付き合うと決めたのは、昨日の花火大会でのこと。
凪沙のほおに触れた指を見下ろす。
不用意に彼女に触れてしまったのはきっと、すぐにでも親密な関係になってしまいたいと願っているからで。焦っている自分を投影する行動に恥じ入る。
それにしても、凪沙の寝顔はかわいい。ずっと眺めていたい。
そう思っていると、ビクンッと身体を揺らした彼女が、ハッと目を開けた。そのままグッと伸びてきた手が、俺の腕をつかむ。
「雅道くんっ、よかった……」
凪沙はそう叫ぶと、俺の首にすがりついた。
ちっちゃい凪沙だった彼女は、少し会わないうちに可愛らしい大人の女性になった。
大人の階段を昇っている間、彼女の側にいたのは俺じゃなかった。それでも、凪沙はずっと俺を好きだったと言ってくれた。
縁が切れないようにと、たまにするメールも迷惑じゃなかったんだと知って、それだけで舞い上がる俺は、まだまだ子どもだ。
クッションを抱いて、ソファーに横になる凪沙のほおを、人差し指でなでる。くすぐったそうにするが、目覚めない。よく眠っている。
付き合うと決めたのは、昨日の花火大会でのこと。
凪沙のほおに触れた指を見下ろす。
不用意に彼女に触れてしまったのはきっと、すぐにでも親密な関係になってしまいたいと願っているからで。焦っている自分を投影する行動に恥じ入る。
それにしても、凪沙の寝顔はかわいい。ずっと眺めていたい。
そう思っていると、ビクンッと身体を揺らした彼女が、ハッと目を開けた。そのままグッと伸びてきた手が、俺の腕をつかむ。
「雅道くんっ、よかった……」
凪沙はそう叫ぶと、俺の首にすがりついた。