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あの日からずっと【第2話】完

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 ちっちゃい凪沙だった彼女は、少し会わないうちに可愛らしい大人の女性になった。
 大人の階段を昇っている間、彼女の側にいたのは俺じゃなかった。それでも、凪沙はずっと俺を好きだったと言ってくれた。

 縁が切れないようにと、たまにするメールも迷惑じゃなかったんだと知って、それだけで舞い上がる俺は、まだまだ子どもだ。

 クッションを抱いて、ソファーに横になる凪沙のほおを、人差し指でなでる。くすぐったそうにするが、目覚めない。よく眠っている。

 付き合うと決めたのは、昨日の花火大会でのこと。

 凪沙のほおに触れた指を見下ろす。
 不用意に彼女に触れてしまったのはきっと、すぐにでも親密な関係になってしまいたいと願っているからで。焦っている自分を投影する行動に恥じ入る。

 それにしても、凪沙の寝顔はかわいい。ずっと眺めていたい。

 そう思っていると、ビクンッと身体を揺らした彼女が、ハッと目を開けた。そのままグッと伸びてきた手が、俺の腕をつかむ。

「雅道くんっ、よかった……」

 凪沙はそう叫ぶと、俺の首にすがりついた。
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