刀剣乱舞(暗)
審神者は今、何故か小竜景光に壁に追い詰められている…。
(何故…?)
手は顔の横に彼の大きな手で縫い止められて動かせそうにない。
「ねぇ?キミは俺をどうしたいのかな?」
彼の呟きを聞いて審神者が顔を見上げると、いつも優しく見つめてくる紫の瞳が仄暗い色をたたえている…。
「小竜…?」
「小竜景光は”俺”1人いれば良いはずだよね?…何故他所の小竜景光に熱をあげているの?」
(他所の小竜景光…?もしかして広報本丸の…。)
審神者は彼の発言に、先ほどまで部屋で見ていた政府所属の広報本丸と呼ばれる本丸の小竜景光の事を思い出した。
「いつも楽しそうに他所の俺の話をするよね…?そのたびに俺がどう思ってるか知ってる?」
彼の手に力が入るが、痛みを感じないように加減をされているようではある。
「ごめん…。」
審神者が謝罪の言葉を呟くと、彼は悲しそうに、泣きそうな顔をした。
「謝ってほしいわけでは…ないんだ。キミを傷付けたいわけでもなくて…。でも…もう苦しくて仕方ないんだ…。」
彼は苦しそうに呟く。
「小竜…?」
審神者が彼の様子にそっと声を掛けると、彼はゆるゆると哂った。
「2人しかいない所に行けばキミは俺だけを見てくれるよね…?」
彼はそう呟くと、審神者の手をそっとおろし、審神者が戸惑っているうちに己のマントで包みこんだ。
その日、とある本丸から1人の審神者と小竜景光が消えた。
「ようこそ、俺とキミだけの世界へ。」
(何故…?)
手は顔の横に彼の大きな手で縫い止められて動かせそうにない。
「ねぇ?キミは俺をどうしたいのかな?」
彼の呟きを聞いて審神者が顔を見上げると、いつも優しく見つめてくる紫の瞳が仄暗い色をたたえている…。
「小竜…?」
「小竜景光は”俺”1人いれば良いはずだよね?…何故他所の小竜景光に熱をあげているの?」
(他所の小竜景光…?もしかして広報本丸の…。)
審神者は彼の発言に、先ほどまで部屋で見ていた政府所属の広報本丸と呼ばれる本丸の小竜景光の事を思い出した。
「いつも楽しそうに他所の俺の話をするよね…?そのたびに俺がどう思ってるか知ってる?」
彼の手に力が入るが、痛みを感じないように加減をされているようではある。
「ごめん…。」
審神者が謝罪の言葉を呟くと、彼は悲しそうに、泣きそうな顔をした。
「謝ってほしいわけでは…ないんだ。キミを傷付けたいわけでもなくて…。でも…もう苦しくて仕方ないんだ…。」
彼は苦しそうに呟く。
「小竜…?」
審神者が彼の様子にそっと声を掛けると、彼はゆるゆると哂った。
「2人しかいない所に行けばキミは俺だけを見てくれるよね…?」
彼はそう呟くと、審神者の手をそっとおろし、審神者が戸惑っているうちに己のマントで包みこんだ。
その日、とある本丸から1人の審神者と小竜景光が消えた。
「ようこそ、俺とキミだけの世界へ。」
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