第二部~明日の私を信じたい~
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「仲良さそうで何よりね」
「何が?」
以前、ボトルを奢る約束をしていた名前は同期と飲みに来ている
「ってか、ここずっとおそろいじゃない」
「そうそう」と飲みに付いてきた、後輩二人も頷いている
「おそろい?誰が?」
何のことかと分からないでいる名前がふしぎそうな顔をしている
「え?あえてしてるんじゃないんですか?」
「だから何のこと?」
「服よ、服!名前が濃いブルーのスカートに白のブラウスの時は、彼も同じ色のスーツとシャツだったし、名前がストライプのシャツの時は彼のネクタイが同じ色の同じ柄。毎日揃えて来てるんじゃないの?」
「え!?そうなの?私知らない」
「じゃ向こうがわざわざ合わせてるんですね」
「男性にしてはロマンチックですよねー。男性に見えないけど」
「またそれが本人にバレてないってのがね、、、名前が鈍くさいのかな」
「それ、バカにしてる?」
奢ったボトルを取り上げて怒ったそぶりを見せる
「ごめんごめん」と同期が謝る
「でもぉ、二人の関係が想像できないっていうか、二人きりの時もあんな感じの言葉遣いなんですよね?」
「そうだね」
「そっか、てっきり二人の時は「俺」とか言ってギャップを楽しんでるのかと思ってた」
「いや「僕」?かも?」
「そこはやっぱり俺じゃないですか?」「ワシとかだったらウケる」と酔った勢いなのか、勝手な事を言って盛り上がってる
「どれも聞いたことないなぁ」
「えー!じゃあ見た目通りって事ですか?」
「らしいわよ、家事も完璧なんだって」
代わりに同期が答える
「美容にも気をつけてるっぽいですよね」
「私より高い美容液使ってるんだよね」
「連絡もマメだよね、この前メッセージ見て名前、泣いてたじゃない」
「泣いてないし!泣きそうになっただけ!」
どちらも大して変わらない事で怒る名前
「仕事も家事も完璧でマメで美人で実家がお金持ち・・・」
急に3人が静まり返る
「まるでドラマじゃない!!」
「逆にプレッシャーじゃないですか?」
「すごい!現代版玉の輿じゃないですかぁ!」
3人が3人共にそれぞれに違う感想を同時に口にした
「いやいや、浮気してるとか?」
「ギャンブルかアルコール依存とか大丈夫ですか?」
「夜、変態プレイとか求められません?」
次は3人が3人共に柳娟の欠点を探し始めた
(一人、とんでもないこと言ってるな)
「欠点、、、見あたらないな」
「うーん」といって考え込む名前
「浮気よりも束縛の方が強い気がするし、お酒は誰よりも強くって酔っても変わらず優しいし、ギャンブルしてるところは見たことないな」
「変態は?」
「は!?へ、変態ではないよ!普通!!」
真っ赤になって答える
今度は3人が「うーん」と唸った
「彼とのこと会社の人にバレない方がいいかもよ?」
「自慢ですか?のろけですか?」
「羨ましいです。別れたら紹介してください♡」
(やっぱり、一人、とんでもないこと言ってる気がするけど、、、)
少し考え込んで訪ねてみた
「質問なんだけど、、、私、彼に釣り合ってる?」
「名前のキャラが弱いから個性出してこ?」
「いや、名前さんはいたって普通のいい人ですよ」
「ゲットしたらこっちのものですよ!」
(参考になったような、ならないような、、、)
小さくため息をついて、グラスのお酒を飲み干した
ーー
ー
帰りは危ないからとマンション近くの駅まで迎えに来てくれた柳娟。
先ほどの女子トークのせいか、少し自分に自信がなくなりうつむき加減で歩く
「元気ないじゃない、楽しくなかったの?」
「ううん!飲みは楽しかったよ、奢らされたけど」
「奢り?」
「柳娟と付き合ってることを色々聞かれて」
「あー、そっかぁ」
「そういえば、柳娟!洋服、わざとおそろいにしてるでしょ?」
「やっとバレた?」
舌をペロッと出して答える
「恥ずかしいじゃない!会社の人にこれ以上バレたらどうするの」
「いいじゃない、バレても。それよりも名前に変な虫が付く方が嫌だわ」
「私なんかに付かないよ」
「痛ッ!」おでこに急激な痛みが走る
「ほらまたそれ!なんかって何よ!あんたは自分の魅力を下に見すぎ!」
「私がどれだけ心配してると思ってるのよ。今日だって本当に女の子達だけの飲み会か、あんた達が一緒に会社を出るまで見張っちゃったんだから、、、」
ブツブツと名前に聞こえない声で呟いている
「え?何?なんか言った?」
柳娟は自分を見上げる名前にチュッとキスした
「こんなところで~」と言って赤くなる
「とりあえず、名前が楽しかったならよかったじゃない」
二人、手を繋いで家へと帰った
《オマケ》
「・・・やっぱり女子力高くて勝てる気がしない」
次の日の朝、胃に優しいお粥と大根サラダが出され、名前は
自信をなくした
・
🎤実況という名の野次馬🎤