朱い光に包まれた少女
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「ご馳走様でした」
きちんと挨拶をする康琳をみて、やはり悪い子ではないんだと名前は実感するものの
「ねぇ、本当にこれからどうするの?」
「どうって言われてもね〜」
手を頬にあて、困った表情になる康琳
「警察に行って相談する?」
「そもそも、その『けいさつ』が分からないのよね、、、」
困ったわぁと顔を傾ける
「ん〜、康琳ちゃん、嘘ついてあるようにも思えないしなぁ。取られるお金なんて大してないし、どうせ銀行も分からないって言うんでしょ?」
「『ぎんこう』?」
「うん、もういいや、寝ちゃおう!今日は泊まっていきなよ。女の子同士だし。別にいいや」
「・・・そうね」
ニコッと笑うまでの間が気にはなった名前だが、今日は金曜日。
1週間働いて疲れ切っている。
しっかり眠って明日考えようという結論に落ち着いた
「じゃ、私はお風呂に入るけど、、、康琳ちゃんどうする?」
「わ、私は昨夜、湯浴みをしたから遠慮しておくわ」
手をあてておほほ、、、答える
「そ、朝起きたらここに来てたって言ってたもんねー。時差みたいなもんだね。じゃ、私はシャワー浴びてくるかぁ」
「いってらっしゃい〜」
康琳は手を振って見送った
ーーーー
ーーー
ーー
「ふぁあ、、、もう限界、、、疲れた」
「私のことは放ってもらって結構だから、ゆっくり休んで」
「そう?あ!その服疲れない?部屋着とか貸そうか?」
「いえ!大丈夫」
(うーん・・・なんだか急にしおらしくなっちゃって)
電気を消すと名前はすぐに寝息を立てはじめた
「まずいことに・・・なったわね」
そう呟くと康琳は玄関に向かった
(裸足、、、ではまずいか)
サンダルを履き、康琳は外へ出た
ーーー
ーー
「嘘、、、何これ、、、」
今まで見たことのない景色に康琳は動揺した。
これでも首都栄陽のそれなりの繁華街育ちではあるが、、、
夜だと言うのに明るい電灯。お店まで開いているではないか
(何、こんな景色知らない、、、これって『異国』というよりもはや『異世界』じゃない)
キョロキョロと辺りを見回しながら歩いていると、、、
ふと、こちらをジロジロと見ている男の集団に気づく。
後宮内では念の為、寝巻きも体型の分からないものを着て寝ている。
そんなに露出は多いわけではないけれど、、、
(こういうのは、、、どこでも一緒ね)
「引き返した方がいいかしら、、、いや、変に付けられて家に呼び込んでしまう方がまずいわね」
とりあえず、放っておいてもう少し歩くことにした
(ここは、、、酒場かしら)
中からわいわいと賑やかな声が聞こえる。微かに店の中からお酒の匂いもしている
「お姉ちゃん、お酒飲みたいん?」
「・・・」
聞こえないふりをするも明らかにこちらに向かって声をかけている
「姉ちゃん、コスプレーヤーなん?可愛い格好だねー」
康琳の肩に手を置き、顔を覗きこんできた
「うわ!!めっちゃ美人じゃん!!」
「俺ら奢ってあげるから一緒に飲もうよ」
「この店よりもっといい店知ってるから」
「そうそう!俺らの友達のやってる店なんだけどさ、めっちゃ雰囲気あるよ!」
勝手なことを、聞いてもいないのに喋ってくる
「いえ、これから帰るところなので〜」
軽く断ってはみたものの
(通じないわね、きっと)
と横目で見てみる。相手は4人。体格がいいわけではなさそう。
「そう言わずにさ!お金は俺ら出すから」
ガツっと肩を掴まれる
「嫌だって言ってますでしょ?」
その手を掴んで自分の肩から離す。
まるで汚いものを見るかのような目で睨みつけると
「あー!いいじゃんかよ、こんな時間にふらふら1人で歩いてるってことはそう言うことっしょ!」
「安くみんじゃないわよ」
はぁとため息をついて男達がいる方とは別の方向に歩き出す
「あ゛!そっちこそ舐めんじゃねえぞ」
(ここじゃ目立ちすぎる、役人に見つかったら大変なことになるわね)
小走りで走り出し、狭い路地へと入り込む。
振り向くとヘラヘラと笑いながら男達が追いかけてきた。見渡しても周りには誰もいない
(ここなら誰かに見られることはないわね)
「なーにー?こんな人気のないとこに来て俺ら誘ってんの?」
ニヤニヤと近づいてくる男たち
「あんた達こそ舐めんじゃないわよ」
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