第二部~はじめての夜?~
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駅への道、だんだんと人も多くなるのは当然だが、いつもと違う人の混み方である
「わっ!事故で電車が止まってるって」
スマホを見て名前がどうしようと頭を抱える
「タクシー、、、は無理みたいね」
タクシー乗り場も長蛇の列
周辺のホテルもこの調子だと満室だろう
「困ったなぁ」
「…ウチ来る?」
「へ?」
なんとも気の抜けた返事を返してしまった
「ウチまでだと3駅分はあるけど、まあ、歩けない距離でもないでしょ。明日は運よく休みだし」
「そ、そうだね。それしかないのかな」
どこどなく二人の間に緊張間が漂う
「じゃ、とっとと行きましょ」
人混みではぐれてはダメだと手をつなぎなおす。
先程と違ってじんわりと汗ばんでいる気がする
(ど、どうしよう、心の準備が、、、というより今日の下着どんなんだっけ。いやそれ以前に体の準備も)
普段は会話が絶えない二人なのに無言の時間が続く
少しうつむき加減で歩く名前を見て「ふっ」と柳娟が笑った
「そんな、いきなり取って食おうとしないわよ?」
「な!いやそんなこと思ってないしっ」
「へぇ、、、じゃあ、どんなこと考えてたの?」
名前の顔を覗き込んで柳娟が囁いた。
心なしか悪い顔をしている
(顔が近いし)
「の、残してきた仕事のことだよ!」
目線を横にそらしながら名前が答えた
「ふーん」
そう言って柳娟は目線を前へ戻した
ーーー
ーー
途中、コンビニで必要なものを買いそろえ1時間も歩けば柳娟のマンションへ着いた
「さ、どうぞ~」
「お、おじゃまします」
(さすがというか、予想通りというか、、、)
「突然お邪魔したのにきれいだね」
「そう?なにか温かいもの飲む?それとももう時間も遅いしお風呂入っちゃう?」
「あ、えっと、遅いしさっさとお風呂いただいちゃおうかな」
「分かったわ、じゃ、お湯を張るからちょっと待てる?」
「いい!いいよ!!シャワー浴びさせてもらえるだけで充分だから」
「そう?じゃあ私のだけど部屋着を持ってくるわね」
「ありがとう」
(ど、どうしよ。さらに緊張してきちゃった)
(え、ってか下着はコンビニの?やつでいいのかな?可愛くないけど。それとも裸にパジャマ、、、はやる気満々みたいで違うよね?今つけてるやつは汗臭くて嫌だし、、、そもそもそれもそんなに可愛いものでもないし)
あれやこれやと考えてるとポンと頭に服が置かれた
「さ、歩き疲れているだろうし、さっさと入っちゃいなさい」
「ありがとう」
部屋着を受け取りお風呂へ向かった
ーーー
ーー
「よくよく考えたら、お先にお風呂いただいちゃってごめん!」
名前が少し慌ててお風呂から出て叫んだ
結局、コンビニで購入した下着をつけることにし、柳娟から借りた服は少しダボついている
(コンビニで買ったことを知っているわけだし、これが正解だよね?)
その姿を見て、一瞬固まった柳娟だったが「いいのよ」とにっこりと笑って答えた
「じゃ、私もお風呂頂いちゃうわね」
バタンと扉のしまる音がする
(だあーーーー!ど、ど、どうしよう)
(そもそも何年ぶり??)
(5、、、6年?ぶり)
『おまえさぁ、もうちょっと人を喜ばせようとか思えないわけ?』
(あ、ヤバい)
(嫌なこと思い出しちゃった、、、)
そもそも私なんかが柳娟のお相手として務まるのかな。後宮であまたいる美女たちを相手に皇帝陛下に恋してきたわけでしょ?ん、、、といか、相手は男性だから、あれ、どっち??
(って!違う違う!!今の柳娟は男性として生きてきたわけだから、たぶん、、、うん)
(どっちにしても、どうしよう。ちょっと、いやかなり自信がなくなってきた)
(というより、、、怖い)
『お前といてもつまんねーんだわ』
(まただ、どうしよう嫌なことばかり思い出しちゃう)
「嫌われたくない」
そう呟くと名前の目から涙が零れ落ちた
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