朱い光・・・
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「ちょっと!ずぶ濡れじゃない!!」
「帰りに、雨降ってきちゃって、、、」
「名前傘いつも持ってるじゃない?どうしたのよ、無くしちゃったの?」
「あっ、うん、そうだね、持ってたの忘れてた、、、」
「ちょっとぉ、大丈夫?様子が変よ?」
「疲れちゃったみたいで、、、とりあえず、お風呂入ってくるね」
康琳の顔をまともに見ることができず、名前はお風呂へ向かった
ーーー
ーー
「名前、体調悪い?ご飯食べられそう?」
お風呂から上がると温かいご飯が並んでいた。
そして心配そうにこちらを見ている康琳。
名前の目から自然と涙が零れた
「ねえ!本当にどうしちゃったの??」
心配そうに名前をのぞき込む康琳
「康琳って・・・柳宿なの?」
「・・・」
康琳の顔が今まで見たこともないくらいの真剣な顔つきになった
一瞬上を向き「ふぅ」と息を吐いて名前を見つめる
「ええ。私は柳宿っていう宿命みたいなのを背負っちゃってるみたいなのよね」
ペロリと舌を出しこちらを見る康琳。でもその表情は決してふざけてるわけでもない、ただただ、この雰囲気を和ませようと必死な様子に見えた
「それにしても、どうして名前がそのことを知ってるわけ?」
「朱雀っていう神さまに会ったの」
「朱雀に?」
康琳は顎に手を置き何か考え事をしているようだ
「巫女が現れる前に康琳は元の世界に帰らなきゃいけないんだって」
『そうじゃなきゃ康琳が消滅しちゃう』とは、、、言えなかった
「勝手な神さまだこと!」
康琳はふんッといった感じに腕を組んだ
「康琳は、、、元の世界に帰りたい?」
康琳の顔を見ずにうつむいたまま、名前が訪ねる
立って名前の話を聞いてた康琳はスッと名前の横に座り答えた
「なんの力か知らないけどさ、寝ている間にこっちの世界に送っといて、巫女が来るから帰ってこいなんて、、、そんな勝手なこと知らないわよって話よね」
名前はうつむいたまま康琳の話を聞いてる
「これでもさ、私は名前との生活を気に入ってんのよ?会ったこともない巫女を護れなんて言われてもねぇ」
康琳は大げさにため息をついた
「それより名前の方が心配じゃない?あのクソやろーがまた絡んでくるかもしれないし、夜道だって恐いでしょ?」
「ずっと名前のこと護ってあげるから、、、」
「だから、そんなに泣きなさんなって」
うつむいたまま黙って涙を流している名前を康琳は横からそっと抱きしめた
(ああ)
(大丈夫)
(この言葉を聞けただけで)
(私は康琳とお別れできる)
抱きしめてくれている康琳の手の上に
そっと自分の手を重ねた
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