つまりは同棲
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「どうそうかい?」
「そう、同窓会と言って、まぁ昔の仲間とお酒を飲むだけなんだけど」
「楽しんでらっしゃいって言いたい所だけど、なんだか浮かない顔ね」
「前回、前々回は仕事が忙しくって行けなくってさ。友だちに返さなきゃいけないものもあるし今回は行っておかなきゃって感じなんだけどね」
「もしかして怖い?」
「それも、あるけど、、、」
「時間と場所を教えてもらえたら迎えにいくわよ?」
「い、いいの?」
「まっかせときなさい!それに、私が心配で家で待ってることできないわよ」
そう言って康琳はウインクしてみせた
(康琳ってば、何かと世話焼きで心配性なんだよね)
一緒に住み始めて一ヶ月近くなり少しは康琳のことが分かりはじめた気がする
「ありがとう」
素直に甘えることにした
----
---
--
(同窓会、行きたくない理由は別にあるんだよなぁ)
「どうか、どうか、彼が参加してませんように!!」
名前はギュッと拳を握って居酒屋の中に入っていた。
見回すと「彼」の姿はなく、今日は不参加のようだ。借りていたものも返すことができ、学生時代の友達とも久々に話せて楽しく過ごしていると
「おーー!!れん!遅かったな」
その名前にビクッと体がこわばった
(落ち着けー落ち着けー)
心の中で呪文のように唱えた
とりあえず、このまま友達と話し続けて時間をつぶそう
ーーー
ーー
ー
時間制限アリの予約だったので、康琳との約束の時間には終了した。周りは二次会がどうのと言っている
「よお、久しぶり」
「・・・」
「よおってば、名前」
名前を呼ばれるとさすがに振り向かないわけにはいかない
「久しぶりだね」
できる限りの笑顔で答えた
「なんかさぁ、ちょっと飲みすぎたみたいでさ、水買ってきてくんない?」
(こういう人だったよね。明るくって話も楽しいけど、下と思った人間には自分のわがままを全開に出してくる)
「ごめん、私、人と待ち合わせてるから」
「え、でもまだ来てないんでしょ?マジで気持ち悪くって」
(「私の知ったことではない」この一言がすんなり出ればいいのに)
とりあえず近くの自動販売機でお水を買って渡した
「じゃ、気をつけてね」
「え、こんな状態で置いてくの?」
(なんで私が悪者みたいな言い方するんだろう)
「でも、人を待たせてるから」
康琳はスマホを持ってない。近いから大丈夫だと言って、待ち合わせ場所は最寄りの駅にしたのだ。そこまでは友だちと一緒に行けばいいかと思っていたのだが、その友だちは二次会に向かったらしく、、、
「連絡とって、少し待ってもらいなよ」
「いや、その人スマホないから」
「はぁ?今時そんな奴いる?マジで言ってんの?何、そいつヤバいやつ?」
悔しくて涙が出そうになる。何より悔しいのはこんな奴に一言も言い返せない自分だ。過去の思い出がフラッシュバックして余計に惨めになる
「名前さ、給料いいの?雰囲気変わったよ。キレイ目系の服、似合うじゃん。前はもっと素朴系だったのに」
「それはッ・・・」
(あなたが派手な女は嫌い、カジュアルが好きって言ってたからで)
言いたい事もあったがその言葉を飲み込んだ
「そ、そうだね。社会人になったし、大人の雰囲気も出していこうかなって。で、でも本当にもう行かなきゃ」
(もう無理)
少しでも早くこの場を立ち去りたくって歩き出したところ、腕を掴まれた
「だから、待てって!」
「ッ!!」
(嫌だ、離して!の言葉さえも出ない)
「名前!!」
「いだだだだ!!なんだよ、放せよ!」
顔を上げると康琳が彼の手を捻りあげていた
「放すのはアンタの方でしょうが!」
「こ、康琳!!」
涙声になってしまった
(ヤバい心配させちゃうかな)
「何、女の子泣かせてんのよ!」
「だ、違うって!なんなんだよお前はよぉ、警察呼ぶぞ」
「その言葉、そっくりそのまま返すわよ!嫌がってる名前の腕を掴んでたのはアンタの方でしょ!」
「はぁ!?誰が嫌がってるって言ってんだよ!」
「明らかに嫌がってたじゃないの!ね、名前」
「う、うん」
「おい!名前!お前いい加減な事言うんじゃねーよ」
「アンタこそいい加減にしなさいよ!」
康琳は握る手の力をさらに強めたようで彼は「痛い」とさらに顔を歪めた
「ちょ、ちょっと康琳!も、もうその辺でいいから」
(これ以上やったら腕が折れちゃう!本当に折ったりしちゃったら、、、訴えられかねない)
「はぁ?こんな奴の心配してんの?」
「違うよ!!心配なのは康琳の方!警察来たりしてへんに揉めたくないの」
「・・・確かに」
すんっっごく不服そうな顔で康琳は彼から手を離した
「お、お前〜こんな事していいと思ってんのか?」
「何よ、先に掴んでたのはアンタの方じゃない」
「だいたい何だよお前は!女のくせにって、、、男か?どっちにしろ、関係ないだろ?」
「関係なくないわよ!」
「何だよ、お前ら付き合ってんの!?おい名前!こんな女言葉の気持ち悪い奴とよく付き合えるのな!!お前の趣味終わってんな」
「お、終わってるのはあなたの方でしょ!!康琳はあなたの何倍もいい男だよ!!」
「行くよ!康琳!」
名前は康琳の腕を取り、駅へと向かった
ーーー
ーー
「うッ、うッ」
「・・・」
うつむいて泣きながら歩いてる名前の手を握り、横を歩くことしかできない
(何て声をかけていいのかしら)
いっそのこと。泣き叫んでくれれば抱きしめて慰めることもできるのに、、、
(抱きしめて?)
ふと、「お前ら付き合ってんの」という奴の言葉が浮かんできた
(いや、付き合ってはないわよね、それに、、、私が好きなのは星宿様であって、、、)
そういえば星宿様のことを考えない日がこんなに有ったのかと気づく。後宮にいた頃は毎日いつ会えるのか、どう振り向かせようかとばかり考えていたのに、、、
「ご、ごめんね、康琳」
かすれた声で名前が謝ってくる
「何で名前が謝んのよ」
「だって、酷いこと康琳に言ってたから」
「言ったのはアイツじゃない」
あんな奴の言葉なんて気にもならないのに、、、あんな奴の代わりに名前が謝ってくることにイライラしてしまう。
思わず名前を握る手に力が入ってしまった
「っ!」
「あ!ごめんなさい」
パッと手を放す
「なんか、、、温かいものでも飲みましょうか?」
「うん」
こちらを全く見ないまま名前が返事をする
(コンビニ、、、お店、、、この状態で人に会うのは嫌でしょうし、1人残すのなんて絶対にできないわね)
自動販売機で飲み物を買って公園のベンチに腰掛けた
ーー
ー
「あの、、、今日は助けてくれてありがとう。駅で待ち合わせだったのにどうして来てくれたの?」
「お店の名前は聞いてたからさ、駅にいた人に場所を聞いて向かってみたのよ」
「そっか、すごいよね、康琳は」
「えっ?何が?」
「私は、、、私だったら知らない人に声かけてまでお店の場所を聞いたりできないかも」
「どうして?」
「なんか、知らない女に声掛けられて迷惑じゃないかなぁとか、急いでたら悪いしなぁなんて考えちゃうの」
「それは、名前の良いところでもあるんじゃない?」
「・・・でも、あんな奴にまで好き勝手言わせてる自分が情けなくって、悔しくって」
「名前は、、、自信をもっと持ってもいいと思うのよ」
「それ、いつも言ってもらってるのに、できなくてごめん」
「だから謝りなさんなって」
自然と手が伸びて名前の頭を撫でようとした、、、けど、、、なぜか躊躇してしまった
(なんだか、緊張してるわよね?私、、、)
「で、でもさ!最後、私を庇ってくれたじゃない?あんなに怒った名前、初めて見たわよ?」
「だって!!康琳のことあんな風に言うなんて。康琳は自分を持ってて、いつだって前向きでかっこいい子なのに!」
キッと睨みつけるような顔で私を見てきた
「その調子じゃない。名前は自分のこととなるとアレだけど、私のためなら怒ってくれる、とってもいい子なのよ。だから、やっぱりもっと自分に自信を持ったらいいのよ」
一度引っ込めた手を伸ばして名前の頭を撫でた
「優しいのは、康琳の方だよ、、、」
「まあね、って、、、私たちお互いのこと褒めあってて何だかおかしいわね」
「ほんと、そうだねー」
名前の顔に少し笑顔が戻った
「それにしても!!!ほんとにムカつく男だったわね!何様だってのよ」
「ほんとにだよ、、、何であんな奴、、、好きだと思ってたんだろ、私」
(!!)
「バカみたい、、、」
地面を見つめながら名前が呟いた
(何だろう無性にイライラする)
(やっぱり腕の一本くらい折ってもよかったんじゃないかしら)
康琳は名前の頭からそっと手を離した
・
「そう、同窓会と言って、まぁ昔の仲間とお酒を飲むだけなんだけど」
「楽しんでらっしゃいって言いたい所だけど、なんだか浮かない顔ね」
「前回、前々回は仕事が忙しくって行けなくってさ。友だちに返さなきゃいけないものもあるし今回は行っておかなきゃって感じなんだけどね」
「もしかして怖い?」
「それも、あるけど、、、」
「時間と場所を教えてもらえたら迎えにいくわよ?」
「い、いいの?」
「まっかせときなさい!それに、私が心配で家で待ってることできないわよ」
そう言って康琳はウインクしてみせた
(康琳ってば、何かと世話焼きで心配性なんだよね)
一緒に住み始めて一ヶ月近くなり少しは康琳のことが分かりはじめた気がする
「ありがとう」
素直に甘えることにした
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(同窓会、行きたくない理由は別にあるんだよなぁ)
「どうか、どうか、彼が参加してませんように!!」
名前はギュッと拳を握って居酒屋の中に入っていた。
見回すと「彼」の姿はなく、今日は不参加のようだ。借りていたものも返すことができ、学生時代の友達とも久々に話せて楽しく過ごしていると
「おーー!!れん!遅かったな」
その名前にビクッと体がこわばった
(落ち着けー落ち着けー)
心の中で呪文のように唱えた
とりあえず、このまま友達と話し続けて時間をつぶそう
ーーー
ーー
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時間制限アリの予約だったので、康琳との約束の時間には終了した。周りは二次会がどうのと言っている
「よお、久しぶり」
「・・・」
「よおってば、名前」
名前を呼ばれるとさすがに振り向かないわけにはいかない
「久しぶりだね」
できる限りの笑顔で答えた
「なんかさぁ、ちょっと飲みすぎたみたいでさ、水買ってきてくんない?」
(こういう人だったよね。明るくって話も楽しいけど、下と思った人間には自分のわがままを全開に出してくる)
「ごめん、私、人と待ち合わせてるから」
「え、でもまだ来てないんでしょ?マジで気持ち悪くって」
(「私の知ったことではない」この一言がすんなり出ればいいのに)
とりあえず近くの自動販売機でお水を買って渡した
「じゃ、気をつけてね」
「え、こんな状態で置いてくの?」
(なんで私が悪者みたいな言い方するんだろう)
「でも、人を待たせてるから」
康琳はスマホを持ってない。近いから大丈夫だと言って、待ち合わせ場所は最寄りの駅にしたのだ。そこまでは友だちと一緒に行けばいいかと思っていたのだが、その友だちは二次会に向かったらしく、、、
「連絡とって、少し待ってもらいなよ」
「いや、その人スマホないから」
「はぁ?今時そんな奴いる?マジで言ってんの?何、そいつヤバいやつ?」
悔しくて涙が出そうになる。何より悔しいのはこんな奴に一言も言い返せない自分だ。過去の思い出がフラッシュバックして余計に惨めになる
「名前さ、給料いいの?雰囲気変わったよ。キレイ目系の服、似合うじゃん。前はもっと素朴系だったのに」
「それはッ・・・」
(あなたが派手な女は嫌い、カジュアルが好きって言ってたからで)
言いたい事もあったがその言葉を飲み込んだ
「そ、そうだね。社会人になったし、大人の雰囲気も出していこうかなって。で、でも本当にもう行かなきゃ」
(もう無理)
少しでも早くこの場を立ち去りたくって歩き出したところ、腕を掴まれた
「だから、待てって!」
「ッ!!」
(嫌だ、離して!の言葉さえも出ない)
「名前!!」
「いだだだだ!!なんだよ、放せよ!」
顔を上げると康琳が彼の手を捻りあげていた
「放すのはアンタの方でしょうが!」
「こ、康琳!!」
涙声になってしまった
(ヤバい心配させちゃうかな)
「何、女の子泣かせてんのよ!」
「だ、違うって!なんなんだよお前はよぉ、警察呼ぶぞ」
「その言葉、そっくりそのまま返すわよ!嫌がってる名前の腕を掴んでたのはアンタの方でしょ!」
「はぁ!?誰が嫌がってるって言ってんだよ!」
「明らかに嫌がってたじゃないの!ね、名前」
「う、うん」
「おい!名前!お前いい加減な事言うんじゃねーよ」
「アンタこそいい加減にしなさいよ!」
康琳は握る手の力をさらに強めたようで彼は「痛い」とさらに顔を歪めた
「ちょ、ちょっと康琳!も、もうその辺でいいから」
(これ以上やったら腕が折れちゃう!本当に折ったりしちゃったら、、、訴えられかねない)
「はぁ?こんな奴の心配してんの?」
「違うよ!!心配なのは康琳の方!警察来たりしてへんに揉めたくないの」
「・・・確かに」
すんっっごく不服そうな顔で康琳は彼から手を離した
「お、お前〜こんな事していいと思ってんのか?」
「何よ、先に掴んでたのはアンタの方じゃない」
「だいたい何だよお前は!女のくせにって、、、男か?どっちにしろ、関係ないだろ?」
「関係なくないわよ!」
「何だよ、お前ら付き合ってんの!?おい名前!こんな女言葉の気持ち悪い奴とよく付き合えるのな!!お前の趣味終わってんな」
「お、終わってるのはあなたの方でしょ!!康琳はあなたの何倍もいい男だよ!!」
「行くよ!康琳!」
名前は康琳の腕を取り、駅へと向かった
ーーー
ーー
「うッ、うッ」
「・・・」
うつむいて泣きながら歩いてる名前の手を握り、横を歩くことしかできない
(何て声をかけていいのかしら)
いっそのこと。泣き叫んでくれれば抱きしめて慰めることもできるのに、、、
(抱きしめて?)
ふと、「お前ら付き合ってんの」という奴の言葉が浮かんできた
(いや、付き合ってはないわよね、それに、、、私が好きなのは星宿様であって、、、)
そういえば星宿様のことを考えない日がこんなに有ったのかと気づく。後宮にいた頃は毎日いつ会えるのか、どう振り向かせようかとばかり考えていたのに、、、
「ご、ごめんね、康琳」
かすれた声で名前が謝ってくる
「何で名前が謝んのよ」
「だって、酷いこと康琳に言ってたから」
「言ったのはアイツじゃない」
あんな奴の言葉なんて気にもならないのに、、、あんな奴の代わりに名前が謝ってくることにイライラしてしまう。
思わず名前を握る手に力が入ってしまった
「っ!」
「あ!ごめんなさい」
パッと手を放す
「なんか、、、温かいものでも飲みましょうか?」
「うん」
こちらを全く見ないまま名前が返事をする
(コンビニ、、、お店、、、この状態で人に会うのは嫌でしょうし、1人残すのなんて絶対にできないわね)
自動販売機で飲み物を買って公園のベンチに腰掛けた
ーー
ー
「あの、、、今日は助けてくれてありがとう。駅で待ち合わせだったのにどうして来てくれたの?」
「お店の名前は聞いてたからさ、駅にいた人に場所を聞いて向かってみたのよ」
「そっか、すごいよね、康琳は」
「えっ?何が?」
「私は、、、私だったら知らない人に声かけてまでお店の場所を聞いたりできないかも」
「どうして?」
「なんか、知らない女に声掛けられて迷惑じゃないかなぁとか、急いでたら悪いしなぁなんて考えちゃうの」
「それは、名前の良いところでもあるんじゃない?」
「・・・でも、あんな奴にまで好き勝手言わせてる自分が情けなくって、悔しくって」
「名前は、、、自信をもっと持ってもいいと思うのよ」
「それ、いつも言ってもらってるのに、できなくてごめん」
「だから謝りなさんなって」
自然と手が伸びて名前の頭を撫でようとした、、、けど、、、なぜか躊躇してしまった
(なんだか、緊張してるわよね?私、、、)
「で、でもさ!最後、私を庇ってくれたじゃない?あんなに怒った名前、初めて見たわよ?」
「だって!!康琳のことあんな風に言うなんて。康琳は自分を持ってて、いつだって前向きでかっこいい子なのに!」
キッと睨みつけるような顔で私を見てきた
「その調子じゃない。名前は自分のこととなるとアレだけど、私のためなら怒ってくれる、とってもいい子なのよ。だから、やっぱりもっと自分に自信を持ったらいいのよ」
一度引っ込めた手を伸ばして名前の頭を撫でた
「優しいのは、康琳の方だよ、、、」
「まあね、って、、、私たちお互いのこと褒めあってて何だかおかしいわね」
「ほんと、そうだねー」
名前の顔に少し笑顔が戻った
「それにしても!!!ほんとにムカつく男だったわね!何様だってのよ」
「ほんとにだよ、、、何であんな奴、、、好きだと思ってたんだろ、私」
(!!)
「バカみたい、、、」
地面を見つめながら名前が呟いた
(何だろう無性にイライラする)
(やっぱり腕の一本くらい折ってもよかったんじゃないかしら)
康琳は名前の頭からそっと手を離した
・