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道化師は他人を笑わせる
ためにいるものらしいが、
「ミチノケ。私さあ思うんですけど。」
彼女は一向に笑わない。
「アァ?なによ」
道化師も彼女にパフォーマンスを
見せるわけでもない。
「お前は手袋をしろ」
彼女はいつだって道化師に
怒っている。
「はぁァ?」
道化師はいつも彼女に
戸惑っている。
「ピエロならさー
道化ならさー手袋をしろよ!
すべてが謎に包まれてる感が
ピエロの魅力でしょ?
なんであんた素手
丸出しなの、なんで?
意味わかんない
なめてんのねえ?
エンターテイメントを
なめてんのかよミチノケェ!」
二人で眉をしかめてばかり。
「…そりゃオマエの好みとかフェチの
問題じゃないの?」
けれども、
「そうですねー」
道化師が彼女の手を取れば
「やっぱりねー。
いやまあでも
ホラさ、手繋いで
いの一番に体温馴染み
たいじゃないの?」
彼女のご機嫌は穏やかになるし
「…それは一理ある。」
それを見て道化師もやっと
裂けたような口の端を
少しだけあげられる。
「でしょうが。」
本来笑うべき相手を前に
それが出来ない不幸なこと。
本来笑わせるべき相手に
怒鳴られる不幸なこと。
それでも、ふたりは、
しあわせだそうで。
end
ためにいるものらしいが、
「ミチノケ。私さあ思うんですけど。」
彼女は一向に笑わない。
「アァ?なによ」
道化師も彼女にパフォーマンスを
見せるわけでもない。
「お前は手袋をしろ」
彼女はいつだって道化師に
怒っている。
「はぁァ?」
道化師はいつも彼女に
戸惑っている。
「ピエロならさー
道化ならさー手袋をしろよ!
すべてが謎に包まれてる感が
ピエロの魅力でしょ?
なんであんた素手
丸出しなの、なんで?
意味わかんない
なめてんのねえ?
エンターテイメントを
なめてんのかよミチノケェ!」
二人で眉をしかめてばかり。
「…そりゃオマエの好みとかフェチの
問題じゃないの?」
けれども、
「そうですねー」
道化師が彼女の手を取れば
「やっぱりねー。
いやまあでも
ホラさ、手繋いで
いの一番に体温馴染み
たいじゃないの?」
彼女のご機嫌は穏やかになるし
「…それは一理ある。」
それを見て道化師もやっと
裂けたような口の端を
少しだけあげられる。
「でしょうが。」
本来笑うべき相手を前に
それが出来ない不幸なこと。
本来笑わせるべき相手に
怒鳴られる不幸なこと。
それでも、ふたりは、
しあわせだそうで。
end
