夢の国
名前
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たくさんのことを考えるお年頃。
私もそうだったなあなんて、
頬杖をついてマックスくんを見やる。
ぶすくれちゃって、
私が余計なことを言ったかしら?
「何怒ってるの?」
「幸せそうね、とか言うから。」
うんざり、そんな感じに手をぷらりと振って、頬杖をつき直した。
突き出た下唇が
不機嫌を表す記号みたいね。
「違うの?彼女も出来て
優しいお父さんがいて」
「ほんとだったらあと1人
足りないと思わない?」
ワッフルズのこと?
なんておどけるのは止して
おいたわ。
「…とっくに吹っ切ったと
思ってた。」
要するに彼の家には、
両開きのドレッサーも
真っ赤なハイヒールも
ただのひとつだって
ないっていうこと。
「おれはいいんだよ、だって子供だ。
親が選べないなんてこと知ってる。
でも、もし将来おれが家を
出たら、父さんは1人だ。」
そんなことを最近よく
考えてる、って眠たそうな
目をしてぼやく。
「お父さん思いなのね。」
「まあね。」
それから、二人とも
回線が切れたみたいに
喋らなくなって
時計の秒針だけが随分と
活き活きしていた。
「…ねえ、マックスくんから見て
お父さんの隣にいるのが私じゃ、
似合わないかな?」
意地悪かも、とは思ったのよ。
でも案外と、マックスくんが
私を見る視線に棘はなくて。
「ねえむさんが
来ると、父さん嬉しそうなんだ。すごく。
だから、その…」
誰のことを想って、
その選択をしたのかしら。
「もし、ねえむさんさえ
よかったら…父さんの隣に
いてあげてよ」
こんどは笑ってそう言った。
「お父さん思いなのね。」
そしてそれは思い通りだわ。
嫌な女になること、
姑息を外へ出さないこと、
それが幸せになる秘訣よ。
大丈夫、いいお母さんに
なってあげるから。
end
私もそうだったなあなんて、
頬杖をついてマックスくんを見やる。
ぶすくれちゃって、
私が余計なことを言ったかしら?
「何怒ってるの?」
「幸せそうね、とか言うから。」
うんざり、そんな感じに手をぷらりと振って、頬杖をつき直した。
突き出た下唇が
不機嫌を表す記号みたいね。
「違うの?彼女も出来て
優しいお父さんがいて」
「ほんとだったらあと1人
足りないと思わない?」
ワッフルズのこと?
なんておどけるのは止して
おいたわ。
「…とっくに吹っ切ったと
思ってた。」
要するに彼の家には、
両開きのドレッサーも
真っ赤なハイヒールも
ただのひとつだって
ないっていうこと。
「おれはいいんだよ、だって子供だ。
親が選べないなんてこと知ってる。
でも、もし将来おれが家を
出たら、父さんは1人だ。」
そんなことを最近よく
考えてる、って眠たそうな
目をしてぼやく。
「お父さん思いなのね。」
「まあね。」
それから、二人とも
回線が切れたみたいに
喋らなくなって
時計の秒針だけが随分と
活き活きしていた。
「…ねえ、マックスくんから見て
お父さんの隣にいるのが私じゃ、
似合わないかな?」
意地悪かも、とは思ったのよ。
でも案外と、マックスくんが
私を見る視線に棘はなくて。
「ねえむさんが
来ると、父さん嬉しそうなんだ。すごく。
だから、その…」
誰のことを想って、
その選択をしたのかしら。
「もし、ねえむさんさえ
よかったら…父さんの隣に
いてあげてよ」
こんどは笑ってそう言った。
「お父さん思いなのね。」
そしてそれは思い通りだわ。
嫌な女になること、
姑息を外へ出さないこと、
それが幸せになる秘訣よ。
大丈夫、いいお母さんに
なってあげるから。
end
