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【ワートリ】迅ヒュ【全年齢】

目と頭が痛い。
目の奥がずきずきと痛んで、繋がった神経を伝って頭痛まである。
ぼろぼろと生理的な涙が流れて先程から止まらない。
「迅、具合はどうだ?」
「んー、さっきよりもだいぶマシ?」
嘘だ。でも口元だけで笑ってヒュースを少しでも安心させようと試みる。
迅が体調を崩してから、ヒュースはずっと世話を焼いてくれていた。ホットアイマスクや予め処方されていた痛み止めを用意し、傍にいてくれた。今は迅が強請ったため膝枕をしてくれている。
ホットアイマスクで目を温めているから、ヒュースが今どんな表情をしているかはわからない。ただこれ以上、心配をさせたくはなかった。
「嘘をつくな。オレは貴様の世話を任されたんだ。症状は正確に報告しろ」
淡々としたセリフの後、ヒュースは柔らかい紙で自分の頬を拭った。ティッシュで拭われたと理解した時にはホットアイマスクを外されていた。
「ヒュース……」
視界に映った恋人の表情は顰め面で、嘘をつかれた事に対して怒っているのは明白だった。
「目を閉じろ。サイドエフェクトを使うな、余計に頭が痛くなるぞ」
「う、うん」
彼の言うとおりに目を閉じる。すると流れた涙の跡をティッシュでぽんぽんと綺麗に拭いてくれた。
甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる恋人の温かさで心臓が
ぎゅっと締め付けられる。
キュンとくる言うのはこういう事をいうのかもしれない。
「温めたタオルの方がいいな」
ヒュースはそう呟くと人肌くらいの温かさのタオルを迅の目元にそっと乗せた。
「どうだ?迅」
「うん、本当はまだ痛い……痛み止め、全然効かない。涙も止まんない」
「そうか……少し落ち着いたら医者に診せたほうがいいな。薬を変えてもらうべきだ」
「でも、ヒュースが傍にいてくれるから……辛くない」
そう言って、またヒュースに甘える。普段辛辣な彼が心配をしてくれるだけで貴重な事だ。
「早く調子をもどすんだな。他の連中が心配している」
「うん……」
「それに、貴様の調子が悪いとオレも調子が狂う」
「そっか……」
「早く治せ、迅」
最後のセリフがすぐ近くで聞こえたと思ったら、額に柔らかいものが押し当てられる。
「ヒュース……」
「気休めだ……」
顔は見えないが、きっと彼の頬は赤く色づいているのだろう。
定期的に起こる眼精疲労からくる頭痛は、辛くて、痛いだけの時間だった。
けれど、今は少し悪くないと思っている。
額からじわじわと温かい熱が広がって、少しだけ痛みが和らいだ。
「ありがとう、大好き」
「フン……」
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