素敵な夢になりますように…
先生と、初恋 3
Name change
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「…で、なんでお前は今日もここにいるんだよ」
「うひょー!デリッシャース!!NAMEちゃんの料理は格別にうまいぜ!」
「あはっ、マイク先生はほんとに褒め上手ですね」
「世辞じゃねえーぞー?なあ!消太もそう思うだろ!?」
「おい、話聞け」
マイクに事情を話してから数日。元の家から荷物を運んでくるのをマイクも手伝ってからというもの、毎日のように、マイクは夕食だけを食べにやってきていた。
相澤は鬱陶しそうに問い掛けるが、マイクは全く聞いていない。そしていつの間にか生徒をちゃん付けで呼ぶなど、馴れ馴れしい奴だなと不快感がプラスされる。
NAMEがキッチンに戻ったところで、相澤は再びマイクに話し掛けた。
「お前、騒がしいからもう来んな」
「あーん?なんだよ消太!だから来てんのよ!そんな怖い目にあったんなら、賑やかな方がホッとするもんだろ?…それとも何か?2人っきりの食事を邪魔されて消太くんは不満なのか?え?」
「(うぜぇ…)」
マイクの絡みに、俺は不愉快、という表情を隠しもせず露骨に出しても、マイクは相変わらずニヤニヤしながら箸をすすめている。
邪魔されて不満だと?そんなわけあるか。
…まあ、NAME2との時間は嫌いじゃない。まだ子供だが、育った環境の所為かやけに大人びた一面があり、それが割と心地良いと感じることはある。料理も確かにうまい。
だが、それだけだ。それ以上の感情はない。ただの教師と生徒だ。
なのに。
マイクが来るようになってから、NAME2がよく笑うようにはなった。塞ぎ込んでいた時期も知ってるからこそ、それは良いことだとは分かっている。
なのにだ。マイクに笑顔を向けるNAME2を見ると、途端に面白くない気持ちになる。
…最近寝れてない所為だな。
まったく…不合理の極みだ
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「お風呂、ありがとうございました。」
「ああ。」
「…あの、先生?」
「ん?」
マイクが帰った後、片付けと風呂をすぐに済ませると、NAMEはリビングでパソコンに向かっている相澤に声を掛けた。
「今日も、遅くまでお仕事ですか…?」
「いや、今日はそんなかからん。すぐ終わらせるよ」
「そうですか…、それじゃあ、今日はベッド使ってください」
「いや、いいよ。ベッドはこれからもずっとお前が使え」
「でも、先生ここのところ疲れが溜まっていそうなのでちゃんと寝た方が、ーっ」
言葉を続けるNAMEの頭を相澤はくしゃりと撫で、困ったような笑みを溢した。
「お前、よく見てるな。…気遣いは感謝するよ、だが、俺はベッドもソファも変わらん。寝袋でもいいくらいだ。どっちでもよく寝れるからベッドはお前が使っていい。…わかったか?」
「…はぃ。」
頭を撫でられながら真っ直ぐ目を見られると、NAMEは頷くことしか出来なかった。
「ん。じゃあ、寝ろ」
「…先生、それじゃあ…少しだけ、いいですか?」
「?なんだ。……っお、おいNAME2、なにを」
「少しだけ、じっとしててください。すぐ、終わります」
NAMEは徐に近付くと、椅子に座ったままの相澤を優しく抱き締める。何事かと距離を取ろうとする相澤を宥め、NAMEは目を閉じながら呼吸をゆっくりと繰り返した。
「…お前…個性、使ってるのか?」
相澤は、段々と身体の内側から暖かくなってくる感覚と、重たかった身体が軽くなっていくのを感じ、そう言葉を発した。NAMEはその数秒後、ゆっくりと相澤から離れにこりと微笑んだ。
「少しだけですが…疲れは取れてると思います!あとはしっかり寝てくださいね。」
「気遣わせたな、悪い」
「あ、謝らないでください、私がしたくてしたんです!余計なお世話だったらこちらこそすみま…」
「いや、間違えたな。…ありがとう。お陰でゆっくり休めそうだ」
相澤のその言葉を聞き、NAMEは嬉しそうに満面の笑みで微笑んだ。相澤は、そんなNAMEの笑顔を見たのが初めてで、少し得をした気分になった。
「…、せ、先生…?」
「…ーっ⁉︎」
無意識のうちにNAMEの頬に手を添えていた相澤は、自分の行動に驚きパッと手を離して取り繕うように「明日も早いから早く寝なさい」と言葉を発した。
自分の行動が不可解過ぎて相澤は一瞬頭を悩ませたが、気の迷いだろうとすぐに眠りについた。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「大分、様になってきたな」
「はいっ!使い分けはかなり出来る様になりました。」
「まあ元々素質はあったからな。命中率も良い。その調子でどんどんいこう」
サポート科に申請して、わずか一日で出来上がったアイテムを使いながら朝練をして数日。持ち運びしやすい大きさの弓で、麻酔、捕縛用のロープ、物を砕く通常タイプの3種類の矢を射抜く訓練に、NAMEはかなり功を奏していた。
「このくらい捌けるようなら授業で使ってもいいだろう」
「!はいっ!ありがとうございます」
ようやく授業での使用に許可がおり、NAMEは午後の授業を楽しみに教室へと戻る。
そしてこの日、あのUSJ事件が起こるとは、この時は知る由もなかった。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
((おいNAME2!!待てって!落ち着けって!今見つかったらオイラ達もやべぇんだって!!))
((ーっ、でも…でも先生がっ))
救助訓練が行われるはずだったヒーロー基礎学の授業中、突如現れたヴィラン連合と名乗る侵入者達に襲われた1年A組。
モヤのヴィランによって散らされた生徒達だったが、それぞれが対峙したヴィラン達との戦闘に勝利をあげていた。
しかし、緑谷、蛙吹、峰田らと共にヴィランに勝利したNAMEは、先陣切って戦っている相澤の元に駆けつければ、相澤は無数の手を顔や身体につけた主犯らしき気味の悪い男に肘を壊されている時だった。
肘の皮膚が崩れるように剥がれ、中の筋肉が見えてしまっている相澤。それを見て飛び出そうとするNAMEを、峰田が小声で叫びながら必死に引き止める。
しかし、その数秒後、他のヴィラン達とは比べ物にならないほどのパワーを持った「脳無」と呼ばれたバカでかい怪物に、相澤は腕を音が出る程握り潰されたのだ。
「NAME2さ…!!」
「ケロ!」「っっ!ば、バカバカNAME2…!!」
「っ⁉︎」「!」
相澤が脳無に下敷きにされたのを見た瞬間、NAMEは反射的に矢を放った。
手の男には捕縛用ロープの矢を放ち、両腕と上半身をまとめて拘束するのに成功したが、脳無に放った麻酔の矢は、いとも簡単に弾かれてしまう。それでも、NAMEは緑谷達の制止も聞かずに飛び出し、ヴィラン達の前に立ちはだかった。
「先生から…離れて」
「っ、…NAME2、く…来るな」
「…へえ…お前、頭悪いね」
「う、動かないで!」
「こんだけ力の差があるのに助けられるとでも思ってるのか?…美人なのに勿体無いぜ。なあ?黒霧」
「っ!」
そう言いながら、手の男は自分の肘を曲げて巻き付いているロープに手を回すと、そのロープはボロボロと灰のように崩壊していく。
NAMEがすかさず麻酔矢を放つも、先程散らされたモヤのヴィランが現れ、その矢も吸い込まれてしまった。
NAMEは、どうしたら相澤を救い出せるか頭をフル回転させるが、モヤヴィランが生徒を1人逃したと伝えた途端に、死柄木と呼ばれた手の男は帰ろうと言い出したのだ。
…え?帰る…?
帰ってくれるなら有り難い…けど…、なんで?
NAMEの思考と同じく、身動きが取れずにいた緑谷達もそう考えていた。
一体、このヴィラン達は何を考えているのかと。
その時だ。ほんとに一瞬、戦意が無くなりかけたその隙をつかれた。
「その前に、平和の象徴としての矜持を少しでも、へし折って帰ろう」
「ーっ⁉︎」
「NAME2さんッ!!!!!!」
先程、相澤の肘とロープを崩したその掌がNAMEの目の前に広がっていた。後ろから緑谷の声だけが聞こえるが、NAMEの身体は一切動かない。
恐らく駆け出してきているのであろう緑谷の気配を感じながらも、NAMEはぎゅっと目を閉じることしか出来なかった。
「っ……………………、??」
「…………………………………、本っ当、かっこいいぜ。イレイザーヘッド」
「手っ…放せぇ!!」
「っ!先生!緑谷く…」
死柄木の手が顔に触れたあとも何も起きないことに目を開けてみれば、相澤が血を流しながらも死柄木の個性を抹消してくれていた。それに気付いた時には、相澤は脳無に頭を地面に押し付けられ、後ろからは緑谷が死柄木に向かって飛び出しパンチを繰り出した。
そのパンチの衝撃によって、NAMEは相澤の近くまで吹っ飛ばされる。
「っ!せ、先生っ…(意識が無い…早く治癒しなきゃ……ここにいたヴィランは…、え、なんであっちに…!)」
NAMEはすぐさま駆け寄り、相澤の安否を確認する。まだ息はあるが意識が無い。そして、今さっきまで相澤の上に乗っていた脳無が、一瞬にして緑谷の前に立ち、あのパンチを受け止めていた。
今度は緑谷のピンチに、NAMEはもう一度弓を引く。
しかしその瞬間、大きな音と共にUSJの入り口が吹っ飛んだ。
「もう大丈夫!!私が来た!!!」
「「「オールマイト!!!」」」
絶望感しかなかったこの場所に、一気に希望の光が射す。平和の象徴、オールマイトの登場は、それほどまでに頼もしい存在だった。
「すまない、相澤くん。…、NAME2少女、相澤くんを頼んでいいかな」
「はい!もちろんです!」
オールマイトは、瞬時に相澤とNAMEをヴィラン達から離れた場所まで移動させNAMEの個性に相澤を託すと、あっという間に緑谷達も救い出した。
「先生、お願い…死なないで…!」
オールマイトが脳無と戦い出し、NAMEも相澤を救わんと個性を発動させた。
「…あの女…回復キャラか…」
抱き起こした相澤を優しく抱き締め、身体の周りにオーラのような柔らかい光を纏いながら個性を使い続けるNAMEを、死柄木がイラつきつつ怪しい視線を向けていた。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
『緑谷くん、その指私が直すから貸して』
『あ、NAME2!おっオイラも頭皮から血が…』
『いや、NAME2さんの個性はこれくらいの怪我では使わない方がいい。あとで必要になるかもしれない。そのすごい力、温存しておいて』
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
…緑谷くん達が守ってくれた力、全部出し切ってでも絶対先生を守ってみせる…!
NAMEはオールマイトを信じ、自分は治癒に集中した。
ほどなくして相澤の出血が止まり、少しずつ呼吸も安定してきたのを確認したところで、NAMEも意識を手放した。
to be continued...
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