素敵な夢になりますように…
先生と、初恋 11
Name change
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日曜日…
「NAME2、出れそうか?」
「は、はいっ、今行きます!」
玄関で待っていた相澤が奥の部屋にいるNAMEを呼べば、NAMEは返事をしながらスリッパの音を鳴らして廊下への扉を開けた。
彼女がその扉を開けた瞬間、相澤は思わず目を見開いた。
「お待たせしました…!」
「………」
「…、先生…?」
「、ああ、じゃあ行くか」
ピタッとしたサマーニットのキャミソールに夏らしいブルーのシャツを羽織り、下はマキシ丈のふわりとしたスカートに身を包んだNAMEは、
巻いた髪をゆるく一つに束ねメイクも少し施し、より一層女性らしく、大人な雰囲気を酸し出していた。
数秒見惚れてしまった自分にハタと気が付いた相澤は、パッとすぐに視線を外し玄関の扉を開ける。
それを少し不思議そうに見ていたNAMEもその後に続いた。
…先生、今日すごくかっこいい…///////
髪縛ってるのはお家で見たことあったけど…(その時もかっこよくてときめいてしまったけど)、今日はお髭もないし、服装もシンプルだけど大人っぽくて…
……背の高い先生に合わせてヒールの高いサンダルにしてみたり、メイクもしてみたけど…。
私、先生の隣に並んでておかしく、ないかな…。子供が無理してる感じ…出てないかな…。
ううん、大丈夫っ、マイク先生から先生の好みとか教えてもらって、コーデの写真送ったらお墨付きもらったし…!
駅まで歩きながら、NAMEはときめいたり不安を感じたりと、忙しなく動く気持ちを落ち着かせるように呼吸を整えていた。
電車に乗り込んだ相澤とNAMEは、外との温度差にふうと息を吐く。
今年は早い段階から猛暑が続き、今日も同様に30℃を超える予報だ。まだ朝も早いが、すでに体感温度は30℃近くあるだろう、じりじりとした暑さが身体を刺激した。
「…晴れてよかったが、やっぱり暑いな」
「はい、ほんとですね。…ハァ、電車の中、天国です〜」
「っ、」
扉に凭れながら手でパタパタと仰ぐNAMEから、金木犀の香りがふわりと立ち上がる。
そして、手で仰いでいたかと思えば羽織っていたシャツを徐に脱ぎ始めるNAMEに、相澤は香りにもそうだが急な肌の露出にギョっとしすぐさま周囲に目をやった。
いつもの露出の多いコスチュームに慣れてしまった所為か、肩や腕が出るくらいのことに対して何の抵抗も感じていないNAMEは、今は暑さを凌ぐことしか頭にないようだ。
しかし相澤は、見慣れているとはいえ内心焦った。
現に、車内にいた男性陣の視線が一斉にNAMEに向いたのだから。
「NAME2、端行くぞ」
「?、は、はい」
先頭車両に乗り込んでいた為、相澤は運転席のすぐそばの一番端にNAMEを立たせ、自分はそれを隠すように立つ。
…先生…、な、んか…怒ってる…?
目の前に立つ相澤が眉間に皺を寄せながらハァと息を吐く姿に、NAMEは疑問符を浮かべながらおどおどとしてしまう。
そんな自分を見上げるNAMEの視線に気付き、相澤は珍しく歯切れの悪い言葉を紡ぐ。
「…、お前は、その、なんだ…、、」
「、、?」
「…、お前はもっと、自分が…可愛い、ということを自覚した方がいい」
「…へ…?…、、、え、え?//////////////」
少し照れたように目線を逸らす相澤に、NAMEは言われた言葉を頭の中で何度も反芻し、ようやく理解した時には顔が真っ赤に染まっていた。
…か、かわ、可愛い…、可愛いって…、え?え?///////////////////
わ、私の、こと、可愛い、って…思ってくれてる…ってことで…合ってる…???/////////////////
メイクとか、頑張ってよかった…!…、で、でも、なんで先生怒って、るんだろう…?
………、ハッ!…そうか…!先生みたいなアングラ系じゃないなら、ヒーローとして外見も大事だから普段から身だしなみしろってことか…!
そこを自覚してないから怒ってるんだ…。。。舞い上がってしまった…。普段から気をつけなきゃ!
「先生!私もっと頑張ります!」
「は?」
…こいつ、何言ってる?頑張るって何を…
まぁいい、それより、…クソ、ジロジロ見やがって…
男(おれ)が居るのが見えねぇのか
…いや…別に俺はこいつの彼氏でもなんでもないんだが…今日のこいつの姿なら兄くらいに見えてもいいんじゃないか?
チッ、少しは遠慮しろよ
…は。んなこと言って、俺も凝視しちまったんだから人のこと言えないんだがな
全くの見当違いをしているNAMEを隠しながら相澤が周りの男達に睨みをきかせると、それに気付いた男達はサササ、と視線を逸らす。
しかし、ふと自分のことを棚に上げていたことを思い出し再度ハァと溜息を漏らした。
そんなこんなで目的地にたどり着いた二人は、冒頭のセリフへと戻る。
―どん「、っ…、すみません、……、っ!せんせ…⁉」
話題のスポットと夏休みという条件も重なり、かなりの混雑を予想はしていたが思った以上の人混みにNAMEがよろめいたところ、相澤がその手を優しく握った。
思い掛けないその行動に、思わずいつもの呼び方で相澤を見遣れば、相澤が人差し指を口元に当てて微笑んでいた。
「コラ。呼び方。間違えるなよ。…ひどいのは入り口付近だけだ、さっさと入るぞ」
「///////////は、い…」
そして、入場してからは魚やクラゲを見て、
「せ、…消太さん!このクラゲ、丸くて可愛いです!」
「ああ、ほんとだな」
ポテトやアメリカンドックなどのホットスナック、アイスなども食べ、
「せんっ、…消太さんっ、バナナジェラートひと口食べますか?」
「ああ、もらうよ。こっちのパクチージェラートもいるか?」
「それは大丈夫です」
アシカやイルカのショー、
「消太さんっ!カッパ買ってきました!1番前で観ましょう!」
「カッパ?そんなに濡れるのか?」
イルカ達からの容赦ない水掛けでびしょ濡れになり、NAMEはケラケラと笑い、相澤は驚きながらもその笑顔につられて微笑む。
そうして、色んな瞬間があっという間に過ぎていった。
どうしよう…楽しい
「…消太さん、私、今日楽しいです!」
「そうか。」
「こんなに楽しい日は初めてです…!1日があっという間だなぁ…、またすぐ来たくなっちゃいますね」
目をキラキラと輝かせてこちらを見つめるNAMEに、相澤は思わず、「こんなことでいいならいつでも連れてきてやる」という言葉が出掛かったが、ハタと思い留まり言葉を飲み込む。
「…楽しめたなら良かったよ。次は友達や彼氏と来れるといいな」
「…か、彼氏は居ませんが…そ、うですね。次はみんなや、そんな人が出来たら、また来たいな。」
「…」
そう言いながら、NAMEは相澤から自然と目を逸らし、遠くを見つめながら微笑んだ。
…ダメだな、私ってば。
なんでショックなんて受けてるの…。先生とまた来れるわけないのに。
今日、ほんとに夢みたいな1日だったからかな…。きっと脳内がバカになっちゃってるんだ。
…先生にとって私は他のみんなと同じただの生徒なんだから。勘違いしちゃダメ…。
何回…、勘違いしそうになってるんだろう。
…いつかマイク先生に言われた通りだ。…恋なんて制御出来るもんじゃない、欲張りたくなるもんだ、って…。
ほんとにその通り…。大人の人は全部お見通しだ。…、私、なんで子供なんだろう…。もっと、大人だったらよかったのに…
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜〜・〜・〜・〜・〜・
電車に乗っている間も特に会話らしい会話もせず、駅に着き「今日は弁当でも買って帰るか」という相澤の言葉にNAMEは返事をするのがやっとだった。
しかし、ふと「せっかく出掛けるんだから楽しまなくちゃな!」というマイクの言葉を思い出し、ブンブンと頭を振った。
―っ、何してるんだ、私…!
先生が忙しい中せっかく誘ってくれたのに。すごく楽しかったのに。これじゃ自分の独占欲みたいなものでふてくされてる子供みたいじゃない。
「消太さん!」
「ん?」
「、今日はっ、…つ、連れて行ってくれて、ありがとうございました。…本当に、本当にすごく楽しかったです」
「ああ、俺も楽しかったよ。お前が行きたいなんて言わなきゃ絶対行かないだろうから、行けてよかった。ありがとな」
「え、そ、そんな…、」
まさか逆にお礼を言われると思っていなかった為NAMEは少し戸惑ったが、ここでもやはり大人だな、と思ってしまいまた少し落ち込んだ。
そんな、しゅんとしたNAMEに相澤は不思議そうに見つめてさらに言葉を続ける。
「…どうした?…他にまだ行きたいとこでも」
「あっ、いえ!…、」
「……悪いな。…本当は、クラスの皆んなと出掛けたかっただろうに…こんなおっさんと2人じゃ本気ではしゃげないか。マイクも来れればよかったんだが…」
「そん、な!ち、違います!私、本当に楽しかった!ずっと、今日1日、夢みたいで…、」
「…NAME2?」
―ダメ…、これ以上は。
「…、消太さんとだったから…!、だから、楽しかったんです…。だって、…、だって私…、」
「……っ、NAME2、待て」
ダメだ…、言っちゃ…!
「私、消太さんが…消太さんのこと…!」
「Yoー!お二人さん!今帰りかぁ?俺も今丁度仕事終わって…、ってあれ?どうした?」
2人の背後からそんな呑気な声が聞こえ、NAMEも相澤も一瞬ビクッと硬直したのち、ギギ…と振り返った。
「マ、マイク先生…!お疲れ様です!あ、え、っと…、あっ、マイク先生ご飯これからですか?よかったら久しぶりに一緒にどうですか?私先に帰ってあるもので何か適当に作っておきますね!」
「えっ、あ、ちょNAMEちゃん…!……行っちまった。ま、でも久々のNAMEちゃんご飯、楽しみだ、ぜ…って、お?何?消太、顔赤くね??」
「赤くねぇよ」
「?」
……あ、ぶない…!
……危ねぇ…。
思わず出そうになってしまったNAMEの相澤への告白。
たまたまマイクが現れたことによりストップを掛けられホッとするNAMEだったが、直感で感じ取ってしまった相澤もまた同様にホッとしていた。
しかし、このあとショッピングモールに出掛けた生徒が襲われたと連絡が入り、相澤は急遽駆り出されることとなった。
to be continued...
2025.6.12
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