素敵な夢になりますように…
先生と、初恋 8
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明日からみんなは職場体験に出掛ける。
体育祭は選手宣誓の宣言通り、かっちゃん(て言うとまた怒られそうだけど)が見事1位に輝いた。
本人は納得してなくてめちゃめちゃ暴れてたけど、有言実行するところもだし、1位獲ってるのにまだ上を目指してるところが本当にすごいと思った。
私ももっともっと努力して、強くなって、みんなと肩を並べるくらいの力をつけれるよう頑張らなくちゃ。
体育祭後、プロヒーロー事務所からの指名が入った者はその中から、無かった者も全国の受け入れ可のヒーロー事務所への職場体験が明日から始まるが…、
『お前は前のヴィランのこともある。事情を知らない者達のところへ1週間も行かせるのは危険だからな。今回は見送るがまた機会はあるから心配するな。その代わり、この1週間は俺と特訓だ』
と包帯の取れた相澤に言われ、NAMEは1人、相澤の職務の都合により皆より1日ズレて学校で特訓することとなった。
焦りがないわけではないが、相澤が心配してくれる理由も分かるし、何より自分の力がここまで飛躍したのも少し自信に繋がってはいる。
まずは自分の力のコントロールや、まだまだ足りない基礎体力向上に努めようと前向きに考えることにした。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
「ハイ、3分休憩。」
「は、はぃ…ゼェ…、わ、かり、ました…ゼェ、ゼェ…」
「…だらしないぞ、もうへばったか。他の奴らはもっと実践を積んで帰ってくる。こんなことでへばるようじゃ、今後の実践練習なんてついてこれないよ」
「ーっ、…ま、まだ、全然平気ですっ!!」
弓術の訓練の後、走り込みと筋力アップの基礎トレーニング、疲れが出てきたところで再度弓術の命中率を上げるためのトレーニングが一通り終わり、膝に両手をついて下を向いていたNAMEは、相澤の言葉を聞き、すぐさま体勢を整え相澤の目を見つめ直す。
相澤は息を吐き、言葉を続ける。
「前にも言ったが、基本的にお前の個性が奪われないようヴィランとの対峙を避けて戦うスタイルでいろ。」
「はい」
「ただし、相手と対峙してしまった場合の戦い方も今のうちに身に付けておく必要がある。それを今から行う。」
「はい!」
「体育祭で使用した体力を奪う個性についてだが、その後どうだ。何か使い方の特性なんかは気付いたことはあるか?」
「…体育祭の時、かっ…、爆豪くんに使った時に気付いたんですが、奪った体力は自分の疲れが取れる感覚でした。なので自分の体力が弱っている時ほど、相手の体力が奪えるのではないかと思いました。…まだ試したことは無いので推測でしかないんですが…。」
「…なるほどな。なら、今がうってつけの状態だな」
「…え?」
ニヤリと笑う相澤に、NAMEは一瞬思考が追いつかなかったが、すぐにその表情を見て理解する。
「っ、疲れている、「今」の状態で、先生から体力を奪え、ということですね」
「理解が早くて大変よろしい」
相澤は、さらにニヤリと笑い首をボキッと鳴らした。
「10分間、俺がヴィランだ。」
「ーっ」
「ヴィランはお前が癒しの力を所持していることを知っていて、その力を奪う為お前を狙っている。」
「…はい」
「お前は俺を仕留めるつもりで応戦しろ。弓も実戦同様使え」
「え、でも…」
「当たればそれで良し。失敗すればヴィランに自分の場所を教えることになりすぐに狙われる。そうなったら個性を使え」
「は、はい」
「俺も武器は使うが、個性は使わん。俺に触れて力を奪えればお前の勝ち」
「わ、わかり、ました」
「俺はここに立ってる。今から3分後スタートだ。3分間で身を潜め、俺が笛を鳴らしたら狙い撃て。いいな」
「はっはい!」
ここはグラウンドだ。
NAMEは、言われた通り身を隠す為、適当な木の影に潜み弓を構えた。
ー、疲れてはいる…。でも、命中率は悪くない。この距離なら絶対に当たる…!
相澤に狙いを定めたNAMEは、笛の合図と共に相澤に捕縛タイプの弓矢を放った。
しかし、矢が届く前に相澤はそれを察知して素早く避けると、すぐさまNAMEの元へと動き出す。
「っ⁉︎な、そんな…!なんで分かって…」
「気付かれたんならすぐ行動に移せ。後手に回るぞ」
「くっ…!」
捕縛布を操りあっという間に距離を詰められたNAMEは、相澤からの武器攻撃をギリギリで躱した。
しかし、すぐさま捕縛布で右手を捕られ、その衝動で弓を落としてしまい、そのままグイと相澤の方へ引き寄せられる。
NAMEは空いた左手で相澤の腕を狙うが、アッサリと躱されその場に押さえつけられてしまった。
「お前の負けだ。…10分も要らなかったな」
「うぅ…」
まさに一瞬で勝負が決まってしまい、NAMEは悔しさすらも感じることが出来ずに落胆していた。
ーっ、こんなに…私の力は通用しないなんて…。
「おい。落ち込む暇があるなら反省しろ。時間は有限だと何度も言っているだろ」
「は、はぃ…すみません…。で、でも、あまりにも力の差があり過ぎて…どこを反省していいのかも…」
相澤は、やれやれ、と溜息を一つ吐いて言葉を続けた。
「まず一つ。矢が外れたら居場所がバレるのは当然だと伝えたのにも関わらず、お前の二手目はおざなりだった。」
「は、はい…すみません。」
「次。右手を塞がれた後、左手で何かをしてくるのが見え見えだ。お前の個性は大振りする必要はない。余計な動作は時間の無駄でもある。覚えておけ」
「はい」
「そして。…お前、何故俺に捕縛矢を使った?」
「え?…、そ、それは、捕まえられれば簡単に体力を奪えると思ったからで」
「捕縛矢は一番スピードが遅い上に音も鳴る。遠くの相手を狙うには不向きだと教えたよな?」
「う…」
「まずは相手の動きを止め、確実に狙えるところを捕縛するものだ。忘れてたわけじゃないよな?」
「…」
「…この距離なら、一番スピードの出る通常の矢が有効だ。脚でも狙って射抜ければ、確実に相手の動きは抑制できる。麻酔矢でも、ややスピードは劣るが音も聞こえにくいし当たれば個性を使わずしてお前の勝ちだったはずだ。何故それらを使わなかった」
「…、」
「…はぁ。…お前は俺の怪我を気遣い、一番身体に負担のかからない捕縛矢を使用したんだろ」
「、」
「図星だな。…お前な、実戦なら殺されてもおかしくないんだぞ」
「わ、かってます…」
「分かってないから言ってる。お前、USJん時もそうだったろ。ヴィランに対しても捕縛矢と麻酔矢しか使用してない。
…人を傷付けないようにするのは素晴らしいんだがな、それでお前がやられちゃ意味ないだろ」
「…、はぃ…」
「…、いいかNAME2。ヒーローになるなら、一番守らなきゃいけないのは市民だ。その市民を守るためにお前自身が動ける体でいろ。勝てる方法があるのに、みすみす負けるようなことはするな。…分かったか」
「は、はい、先生」
「ん。分かりゃいいよ。…と、雨か…。とりあえず、今日はここまでにしよう。明日から個性の特訓を…」
と、引き上げようとしたその時、ポツポツと降り始めた雨は、一気にバケツをひっくり返したような土砂降りに一変した。
「ひゃああ」
「チッ…当たらねぇ天気予報だな。走るぞ!」
2人は急いで校舎へと駆け込み、そのまま更衣室へと向かった。
「ひ、ひどい豪雨ですね…」
「あぁ。…NAME2、傘は持ってきてるのか?」
「いえ、晴れの予報だったので…。」
「…まあ、通り雨だろう。帰る頃には止んでるか…。」
「…先生、廊下、水浸しですが大丈夫でしょうか…」
「ん?ああ、着替えたら掃除…す、る」
「…?先生?」
「…、NAME2、…透けてるぞ」
「え?透け…?ーっ⁉︎ああっ、////////ごっごめんなさ…!」
びしょ濡れの自分達が廊下を濡らしてしまっていることを気にしながら歩くNAMEが相澤に声を掛けた際、前を歩いていた相澤が振り向き、NAMEの姿が視界に入ってしまう。
個性の特訓まで今日はいかないからコスチュームでなくていいと言われていたNAMEは、よりによって白い体操着を着ていた。
肌にピッタリと張り付いた生地は、色は勿論、模様までハッキリ分かるほど、NAMEのブラジャーを見事に浮かび上がらせていた。
相澤は、その光景を見て思わず固まり、異変を感じたNAMEに自分を見つめられ、相澤はすぐさま我に返り目線を逸らす。
状況を把握したNAMEは、顔を真っ赤にして両腕で胸の前を隠した。
「す、すみませんっ…!/////わ、わた、私、先に更衣室行ってきますっ!」
「あっ…、…」
ビュン、と走り出したNAMEに、「廊下は走るな」という声を掛けることが出来なかった相澤は、その場の壁に背を預け、片手で顔を覆った。
ー、クソ…。たかが高校生の下着が透けてたくらいで何を動揺してる…。らしくねぇだろ…
そんな時だった。悪いタイミングというものはどうしてこうも重なるのか。
NAMEが向かう先から、マイクとB組の担任、ブラドの話し声が聞こえ、自分の後方から、峰田と上鳴の声が耳に届いた相澤は、珍しく焦りながらNAMEを追いかけた。
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