素敵な夢になりますように…
先生と、初恋 7
Name change
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2回戦、12組からなる騎馬戦は、実質、緑谷率いる1,000万ポイントの争奪戦だ。スタートの合図と共に、ほぼ全チームが緑谷チームへと突撃していく。
しかし緑谷チームもうまくそれを躱し、それぞれ手近なチームからポイントの奪い合いも始まり混戦としていた。
そんな中、NAME達のチームも耳郎や口田の個性で牽制しポイントをキープしていたのだが、B組の物間チームにポイントを奪われ、0ポイントという状態へあっという間に陥ってしまった。
「くそ…!油断した!どうする…!?もう時間もない!緑谷んとこ行く!?」
「…、待って!」
「?何、NAME2」
「ごめん響香ちゃん。あの人追って!」
「え?あの人って、今のB組の!?でもウチらのポイント取り返すより、緑谷のポイント奪った方が絶対勝て…」
「違うの。あの人、私たちの以外に3本くらいハチマキ持ってた。緑谷くんのところは轟くんチームとか他のB組のチームとかみんな狙ってる。遠距離攻撃ある轟くん上鳴くんとか、他にどんな個性持ってるか分からないあの密集地帯に行くのは私達のチームじゃ行動不能になる可能性の方が高い…!」
「…確かにな」
「なるほど…」
「だったら、今の人のポイント、一か八か全部奪った方が上位に行ける可能性がある…!」
NAMEの提案に、耳郎達は強く頷いた。
「ごめんねみんな!絶対奪い返すから!!」
「よっしゃ!!頼むぜNAME2!!!」
「よし!行こ…ってあれ!?ちょ、ちょっと待って、噓でしょ…!?」
「っ…!爆豪くん…!」
物間チームを猛追していたNAMEチームだったが、狙っていたその物間チームの全ポイントを、今まさに爆豪が奪い取ったところだった。
爆豪の攻撃により物間チームは崩れ落ち、爆豪チームはすぐさま1,000万を狙いに行く。
「(…っ!ここで見逃したら0で終わっちゃう…!!)佐藤くん、口田くんダッシュ!響香ちゃんっ、瀬呂くんと三奈ちゃんの動き止めて!!」
NAMEの指示を一瞬で理解した耳郎達。佐藤・口田は前騎馬の耳郎を押しながら猛追し、耳郎はイヤホンジャックを伸ばし切島以外の二人に心音をお見舞いした。
「「ぐああっ…!!!」」
「あァん!?」
「!?どーした瀬呂!芦戸!!!」
「…あいつらだ」
爆音で心音を流された後ろの騎馬二人が膝から倒れ、爆豪チームの騎馬が体勢を崩す。
目の前に突如現れたNAMEチームに、爆豪はイライラMAXで睨みつけた。
「NAME2!?」
「そこどけ!雑魚共!!」
「爆豪くん!そのポイント、絶対奪う!!」
「ハッ…上等だ。取れるもんなら取ってみやがれ!怪我してもしらねぇぞ!!!」
「ぐっ…!」
「NAME2っ!!」
「大丈夫っ!(…くっ…、分かっててもやっぱり怯んじゃう…、でも!)…みんな!!」
「うん!!行けNAME2!!」
BooMと爆破を起こして迎撃する爆豪。来ると分かっててもつい及び腰になる自分を奮い立たせ、NAMEは再度爆豪に立ち向かった。
「死ねぇ!!」
「っ!!(逃げるな!爆豪くんに触る!体温を奪うイメージ…!!)絶対獲る!!」
「チッ!クソがっ…、っな…!?」
「爆豪!?どーした!!!」
「もらうね、爆豪くん…!」
爆豪の爆破をモロに正面から受け止め、火傷を負いながらもそのままの勢いを止めずにNAMEは爆豪の腕を掴む。
傷だらけでも諦めずに自分に向かってくるNAMEに、爆豪は一瞬言葉を失うもすぐさまもう一撃繰り出そうとした。しかしその瞬間、身体から一気に力が抜けていくのを感じ、そしてその時を待っていたかのようにNAMEが爆豪の持っていたハチマキを全て奪い取ったのだ。
「!」
《おおーーーーっ!!!物間から完全リベンジを果たした爆豪!そしてその爆豪から何と0ポイントだったNAME2チームが全て奪い取ったーー!!!何が起きたんだァ!!?》
「獲った…!!」
「やった!!すごいよNAME2!!!」
《1,000万も轟チームが奪い、1位だった緑谷、そして爆豪チームが急転直下の0ポイントだぁ!!!》
「やったぞNAME2!今俺ら2位だ!!!」
「残り1分切ってる…!みんな、とにかく逃げ…」
「っ!NAME2後ろ!!!」
「えっ」
「返せNAME2」
「っ!!爆豪く…ーBooM!!!!
《あーー!!!爆豪復活!!NAME2、モロに爆撃を食らったァ!!!》
力が抜けて動けないはずの爆豪が自分の肩を掴んできたことにNAMEは驚きを隠せず、その動揺を見逃さなかった爆豪にすぐさま引き寄せられ、肩を掴んでない方の手から2度目の爆破を思い切り受けてしまう。
そしてその爆撃と同時に、爆豪はNAMEの首にかけられていたハチマキを掴んだ。
「っ…!(ダメ…!これを獲られたら勝て、ない…!)」
「っ、放せ、この…!クソが!!」
「耳郎!!」
「分かってる!」
「っ!させねぇ!!!」
騎手同士の攻防に騎馬達も必死にフォローをするが、爆豪チームの瀬呂と芦戸も復活し更にNAMEチームは分が悪くなる。
「俺が獲るのは、完膚なきまでの1位、なん、…だよ…!!手ぇ放せや!!!!」
ーBooM!!!「つぁっ…!」「NAME2ー!!」
《ああっとーー!!爆豪、ここでNAME2に更なる一撃ぃ!!女子にも容赦なしー!!!煙幕で見えねぇがNAME2はどうなったァ!?ポイントどうなったー!?》
マイクの実況にも熱が入る中、デッドヒートを繰り広げていた2チームが薄れてきた黒煙から姿を現した瞬間、会場の歓声もヒートアップした。
《っ、NAME2チームダウンーー!!!爆豪、奪われたポイント再び完全奪取ぅ!!1,000万を狙いに走り出すが残り時間は僅かだァ!》
そうして、NAME達の騎馬が総崩れしてる間に試合は時間切れとなった。
結果、1位は轟チーム、2位爆豪チーム、3位心操チーム、4位緑谷チームの上位4チームが決勝進出、NAME達は0ポイントで2回戦敗退となった。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「リカバリーガール、NAME2どう?」
「大丈夫さね。慣れない個性の使い方した所為で疲れが出たんだね、寝てれば治るよ」
「そっか、良かった。…あ、相澤先生!」
気を失ったNAMEはリカバリーガールの元へと運ばれ、今は火傷などの軽傷は治療され、保健室のベッドで眠りについていた。
昼休憩に入り心配して様子を見にきた耳郎は、保健室に入ってきた相澤に気付く。
「耳郎お疲れさん。惜しかったな」
「いや、ウチはあんま役に立ってないかな。NAME2が頑張ってくれたからそれについてっただけだし」
「ま、午後もある。頭切り替えてベストを尽くすんだな。ここは俺が居るからお前も昼飯食ってこい」
笑顔で返事をした耳郎が保健室を出ていき、リカバリーガールもあとは相澤に任せ、他の会場の負傷者の確認へと保健室を後にした。
残された相澤は、傷だらけで眠るNAMEを見てベッドの隣の椅子に腰掛けると、はー、と長い息を吐いた。
「(…ハラハラさせやがって…。)」
「…ん…、あい、ざわせんせ…?」
「、起きたか。体調はどうだ」
「…、負け、ちゃいました、よね…?」
気を失うまでしっかりとハチマキを握りしめていたNAMEには勝敗の行方は覚えていないのだが、自分が保健室にいるのを確認したNAMEはすぐに理解した。
無理して笑うNAMEに、相澤は包帯の下で優しく微笑む。
「近接戦なんて初めてだろ。その割にはよく動けてた」
「…、でも…、私がちゃんと守りきれてたら…」
「タラレバを言うな。結果は変わらん。今日を振り返って次に活かすことだけ考えろよ」
「…はい…」
「…ま、でもよく頑張ったな。初めての個性発動にしては上出来だ」
「せんせ…、うぅ…、わ、私、悔しぃです…!っひ、く…、はじ、初めて、みんなと一緒に、た、戦え、た、のに…!」
今まで、周りからは疎まれ、個性もヒーロー向きではないことで見下される環境で生きてきたNAMEにとって、初めて流した悔し涙だった。
目の前でボロボロと泣いているNAMEを見て、相澤は自然と自分の胸にNAMEを引き寄せた。
「ーっ/////!?せ、先生!?」」
「…お前は、もっと強くなるよ」
「…せんせ…、…っはい!強く、なってみせます!」
「…。胸を貸すのは今だけだぞ。泣くなら泣いとけ」
「…、ふふ、はいっ(…ほんとは、涙なんて引っ込んじゃったけど…。もう少しだけこのままでもいいかな…)」
窓から、爽やかな風が保健室に流れ込みカーテンを揺らす。
数秒後、NAMEを心配したマイクが保健室に現れ、NAMEと相澤の心臓の鼓動と同じく、保健室は騒がしくなったのだった。
「あ!NAME2!もう大丈夫なの!?」
「響香ちゃん!うん、もう元気だよ!保健室にも来てくれてたんだよね。心配してくれてありがとう」
学食に来たNAMEは、クラスの女子達が集まっているテーブルを見つけて駆け寄った。
「NAMEちゃん達のチーム、あの爆豪ちゃんチームと張ってたんですってね。すごいわ。」
「強かったよNAME2チーム!!アタシら危なかったんだからー!」
「あの爆豪さんから一度ポイント奪うなんて、すごいことですわ!」
「ありがとう…!響香ちゃん達のおかげだよ。…あ、そうだ!爆豪くん見かけなかった!?」
女子達にお礼を言い爆豪の居場所を尋ねるも、誰も所在を知らないと言う。
まだ会場に居るのかと思い、NAMEは女子達に一言告げて会場に向かった。
「あ!轟くん」
「、NAME2か。…お前その怪我大丈夫か」
「うん、大丈夫!ありがとう。あ、決勝進出おめでとう」
「…あぁ」
「…?…あ、じゃあまたあとで!」
1位で決勝進出を決めた割にはかなりイラついた表情の轟を不思議に思いつつ、NAMEは会場への道を急いだ。
「あ!いた!爆豪くん!!」
「!」
ようやく見つけた爆豪は、1人でこちらに歩いてくるところだった。
NAMEが声を掛ければ、爆豪は気付くと同時にNAMEのガーゼや包帯だらけの顔と腕に目を見開く。
「爆豪くん、あのね私」
「さっき俺になんした」
「へ?…あ、あぁ、あのね、私さっき初めて使う技をやってみたの。…今までは与える力だけだと思ってたんだけど、奪えるかもしれないって気付かせてもらって」
「…んで俺から体力奪ったっつーことか」
「そ、そう。」
理解の早い爆豪は、それ以上は聞かずに舌打ちだけする。
轟に続き爆豪もイラついてる様子に若干怯みつつも、NAMEは両手を広げた。
「爆豪くん、私が奪ってしまった分、返させてほしい」
「あァ?」
「(怖!!)あ、いや、ほら、私はもう必要ないし、爆豪くんは決勝もあるし…」
「んなもんいらねー。てめぇの初めて使う技なんざ、俺には何の影響もねんだよ」
「そ、それは、そう、かもなんだけど…、でも」
「どんな状態だろうが俺は勝つんだよ。余計なことすんじゃねえ」
爆豪の有無を言わせない迫力に、NAMEは分かった、と言うしかない。
NAMEは「決勝、頑張ってね」と伝えて踵を返すと、爆豪は小さく口を開いた。
「てめぇ自身にその力使えねえんか」
「え?…あ、癒し??…うん、私自身にはなんの効果もないの。奪う力は、さっき使ってみて分かったけど疲れが取れるくらいで傷とか治す効果はないみたい。」
自分の怪我を見ながら伝えてくる爆豪に気付いたNAMEがそう分かる範囲で説明すると、爆豪は「使えねー個性」と毒付く。NAMEは「ほんとそうだよね、」と苦笑いした。
爆豪はそんなNAMEの横を通り過ぎると、小さく「悪かったな」と言葉をかけた。
「!…っ、全然だよ!私こそ、本気で戦ってくれてありがとう!すごく嬉しかった!!」
「…負けて喜んでんじゃねーよ」
今まで、誰かと対等に戦えたことなんてなかったNAMEにとっては本心だった。
そして、爆豪に対してずっと、怖い人という偏見を持っていたのだが、きっと深く知れば違う所が沢山見えてくるんだなと感じて更に嬉しくなった。
「ねえ爆豪くん、私もかっちゃん、て呼んでもいい?」
「あァ!?んでだよ!!」
「仲良くなった証に!…ダメかな?」
「…っ、いつ仲良くなったんだ!脳みそ溶けてんのかてめえ!」
「あ、さっきの試合中はNAME2て呼んでくれたんだから名前で呼んでよかっちゃん」
「だからイイなんて言ってねえだろがこのクソ雑魚!!」
「NAME2だってばー。あ、NAMEでも大丈夫だよ?」
「懐くな、鬱陶しい!!!」
そんなギャアギャアと騒がしい2人を見かけた緑谷は、仲良しだなぁと思いながら食堂に向かうのだった。
to be continued...
2022/2/26
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