素敵な夢になりますように…
darling 2
Name change
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「そうですよっ!若くて綺麗で、しかもめちゃくちゃ強い!男は勿論ですけど、女兵士からもNAMEさんは憧れなんです!」
「…ぜ、全然一つも当てはまってる気がしないんだけど、それ私じゃないんじゃないの」
「もーっNAMEさんは自己評価低すぎです!」
全くしっくりきてないNAMEはクスクスと笑い出した。
「そんなことないって!私ホントにそんな大した女じゃないし。キスなんて昨日が初め、て…」
「「「……………え?」」」
「(…阿呆が…)」
「……あ、////////…えっっと、ああっ!!モウコンナ時間!!くっ訓練再開シマショウ!!」
ガチャガチャと食器を持ち、湯気が出るんじゃないかというほど真っ赤になったNAMEは、明らかに動揺しながらその場を去っていった。
「え、い、今のって…」
「NAMEさん…キス、したことないってことか…?」
「で、でも分隊長、昨日初めてって…」
(((…誰と…!!!?)))
思わずコソコソ話になる班員達の、心の声が一致した瞬間だった。
「くだらねぇ話は終いだ。とっとと片付けて訓練するぞ」
ガタンっと音を立てて立ち上がり、低い声でそう言ったリヴァイの言葉に、班員達は一言返事をし急いで片付けに入った。
「(…分隊長の…お、俺が…分隊長の初めて、を…)
-っうわあ!/////////」
「ぅわっ!なんだよ、アラン、急に…てどうした?顔真っ赤だぞ?」
ボッと赤くなるアランに、心配そうに声を掛けるベックは、「なんでもない!」と言ってスピードを上げて走り去るアランの後ろ姿を、首を傾げて見送った。
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
…何を言ってんだ、何を言ってんだ私は!!!!!
トイレに駆け込んだNAMEは、先ほどの大失言を掻き消す思いでバシャバシャと顔を濡らしていた。
あ、アホすぎる…!!
きっと滅多に褒められないこと言われて舞い上がったんだ…
あああああああ
みんな絶対変に思ったよね!?
この歳にもなってまだキスもしてなかったのかよ、って引くよね!!
しかも昨日したって言ったようなもんだよね!!
誰と!?ってなーるーよーねー!!!??
アランもびっくりだよねぇぇぇぇ!!
ああああああああ
NAMEは、恥と苦痛な気持ちからガンガンと壁に頭を打ち付けていたが、結局痛みが増えるだけで何の解決にもならない、と、頭をぶつけたことで少しだけ冷静になった。
…言っちゃったもんは、もう仕方ない…
みんな私より大人だから、根掘り葉掘り聞かれることはないはず!
………
まぁ、変人認定はされただろうけど…それは私が馬鹿なせい…。
はぁ。と息を吐いたNAMEがトイレから出ると、壁に凭れ掛かるリヴァイが視界に飛び込んできて、思わず肩をびくっと震わせた。
(なぜいる…!)
リヴァイはNAMEに気付くと、ゆっくりと近寄り眉間の皺を深くした。
「おせぇな。クソが長引いたか」
「っ!/////だ、だから!レディーにそんな…」
「おい、…そのデコはどうした」
「ええ?デコがな、に……っ!?」
いつもの憎まれ口に少し安堵するも、リヴァイの視線が自分の額に向いてるのに気づき、NAMEもその見えはしない額に目を向けた時だった。
スッと伸びてきたリヴァイの片手がNAMEの後頭部に回り、その手でぐんっと引き寄せられた。
今、NAMEの身体は前傾姿勢になり、リヴァイの口元が目の前にある状態だ。
リヴァイは引き寄せたまま反対の手でNAMEの前髪を掻き上げると、薄く見えていた額が大きく顔を出した。
一部分、赤くすり切れた額が。
「…血は出てねぇようだな。ぶつけたのか」
「……」
「おい、聞いてんのか」
「っ!」
自分の目の前にあるリヴァイの唇が動く。
その様に見とれ、NAMEはリヴァイの声に反応ができない。
返ってこない反応にイラっとしたリヴァイは、掻き上げた前髪をそのまま掴み、ぐいっと上に引き上げた。
今度は、完全に目の前にリヴァイの顔がある。
NAMEは途端に我に返り、リヴァイからバッと距離をとった。
「あ、あ、このオデコね!!これは、さっき、よそ見して歩いてぶ、ぶつけちゃって!」
「…つくづく馬鹿だな」
「ううううるさいな!そ、そんなことより、なんか用!?」
挙動不審は否めないが、NAMEは精一杯平静を装い問いかけた。
リヴァイはポケットに手を突っ込み、その手を乱暴に引き上げるとNAMEの前に差し出した。
「手を出せ」
「え、な、なに?」
「いいから早く出せ」
よく分からないリヴァイの行動に疑問が残りつつも、NAMEは手のひらを差し出した。
リヴァイは、NAMEの手にひとつの包装された飴をポトリと置いた。
「え、…飴?…くれるの?」
「あんまり、がなるな。潰れるぞ」
そう、自分の喉を指差しながら答えるリヴァイに、NAMEは一瞬固まった。
…え?
これを、渡す為に…わざわざ待っていてくれた、の?
私の、喉を心配して…?
途端に、NAMEの胸はきゅうっと締め付けられるような感覚に陥った。
あのリヴァイが、自分を心配して気にかけてくれるなんて
そう思った瞬間、昨日の事も、やっぱりリヴァイは来てくれたんだと結論に至った。
今なら誰もいない
歩き始めるリヴァイをNAMEは呼び止めた。
「りっリヴァイ!」
「なんだ」
「き、昨日、私の部屋にパン、持ってきてくれたんでしょ?おばちゃんから聞いて…」
「ああ、…余計な世話焼いちまったが、あの乱雑さは見るに堪えない状態だったんでな」
「ぅっ…お、起こしてくれればよかったのに…!」
「…訓練時間でもねぇのに、涎垂らしながら爆睡してる奴を叩き起こす趣味はねぇよ」
「涎っ!!?/////////」
思い掛けない単語に慌てるNAMEを見て、リヴァイはNAMEが見たことない柔らかい表情で微笑んだ。
「っ…///////////」
「…早くしろ。訓練だ」
リヴァイはクルリとまた前を向き、NAMEを残して歩いて行った。
…な、なんで、そんな顔するのよ…
調子、狂う…///////
「あ…しまった。……、まあ、、いっか。」
お礼を言い忘れたことを思い出したNAMEだったが、手に残った飴を口に含み、朝よりも軽やかな足取りで訓練へと向かった。
to be continued...
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