孤独を抜けて
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その感情を自覚してからの俺は自分でも分かる程、サヨに対して過保護体質になってしまった
あの後何度か同じように海賊船が島へ侵入してくる時があったが、その時はあの場所で別れるのではなく避難場所まで俺が連れていって中へ入るまで見送るようになったし
夏島であるこの島の真っ盛りな時期には水分補給や体調管理には彼女本人よりも気遣い、やや口煩くなってしまっている
そしてしまいには・・・
「・・・・もういいぞ」
[わぁ、桜が綺麗~♪
ここが今回の島なの?]
と誰もいないことを確認して宝箱を地面へ置きながら言うとそれに答えるように出てきて辺りを見渡しながら俺に聞いてくるサヨの言葉から察せれるように
"俺が別の島へ異動になったのをきっかけに彼女をあの島から攫って来てしまったのだ"
(彼女には身寄りがいないからなどと我ながら都合のいい考えと行動をとってしまったと思う・・・)
(だがそれ以上に俺はサヨを失いたくない、離したくなかった・・・)
[ドレークさん?]
「!すまない、どうした?」
気が付くと俺の顔を心配そうに覗きこんでいる彼女の顔が視界いっぱいに映った
[呼んでもずっと上の空で答えてくれなかったから何考えてるのかな?って思って]
「・・・・」
本来ならここでは"何でもない"などと答えるのだろうが・・なぜか今日の俺は違った
「サヨの事を考えていたと言ったらどうする?」
こう問いかけると彼女はどんな反応するのかと興味本位で問いかけてみると・・・
[え・・/////]
「は・・?」
サヨは顔を赤くした状態で目を見開いて俺を見つめる
それを見て俺も思わず赤面がうつってしまった
「サヨ、顔が赤いぞ?」
[Σなっ、何でもない・・っ!]
俺に背を向けて両手を自分の顔へやっている所を見ると赤面を必死に解こうとしているようだ
「(何を考えたのかはあえて触れないでおくとして)珍しい顔が見れたな」
[見ないで~!]
顔へ当てていた手を俺の目元にあてながら言うサヨの声は必死そのもので今まで見たことのないその様子に俺は嬉しくなる
「それでいい・・」
[え・・・?]
半ば強制的に島から出した本人である俺にその表情が向けられていることに安心と喜びを感じた俺はそう呟きながら彼女の頭に手を置いた
「君がどういった意味で先程の言葉を聞きとったのかは知らないが
是非その気持ちを大事にしてほしいと俺は思っている」
そうすればサヨが俺の傍からいなくなり、君に出会う前の俺に戻る事なんてないのだから・・・
[・・・ドレークさん、今不思議な顔してる]
「・・不思議な顔?」
俺の顔を見るや少しキョトンとした表情をしながら言った彼女の言葉に首を傾げて聞くと
[上手く言えないけど私に対して色んな感情を抱えてる感じ・・]
「!・・ああ、そうだな
俺の言葉にサヨが赤面したのと同じ理由が含まれている」
それを聞いたサヨがまたもや顔を赤くしつつも、今度は顔を背けず上目遣いで見つめ動こうとしないのを見て俺はフッと口元を上げ彼女の目線に合わせるように屈み・・・
「その理由でもある俺の気持ち、聞いてくれるか?」
~~~~~~~~~~
[・・・さん・・・クさん]
ドレークさん!起きて!
身体を揺さぶられながら聞こえてくる声に少しずつ霧がかっている思考を覚醒させながら目を開ける
「ん・・?」
[あ、起きた!おはようございまあっ!?]
「おはよう・・サヨ」
目を覚ました俺に挨拶しようとした彼女を勢いのままに、ただし力加減は十分にした状態で腕の中へ引き入れ、耳元で囁く
[っ!?////
だ~か~ら~、その囁き声は反則だからやめてって言ってるでしょ?////]
「君のその頬を赤くして恥ずかしがる顔が好きだから無理だとも言った筈だが?」
[~~っ!///]
ああ言えばこう言う!
とも言いたそうな顔をした後ポフッと俺の胸元に顔を埋めて来たサヨの頭を優しく撫でる
[あと!そうやって子供扱いするのも禁止!]
「サヨを子供扱いなどずっと昔からしていない」
その扱いをやめた時から今までずっと俺は・・"愛しい俺の女"として君に接している
フッと笑みを浮かべながら言うと[・・うるさい///]と言いながら俺を叩く様子もまた愛しくて彼女をあやす様に撫でる
「所で、俺を起こしに来たのは?」
[あ!そうそう"「シャボンディ諸島に着いたから船長を起こしてくれ」"って頼まれたの]
「そうか」
緑いっぱいの自然の中シャボン玉が沢山浮いてて綺麗な島だったよ~♪
と俺のいるベッドから降りて島の光景を語る彼女はとても嬉しそうな表情を浮かべている
そんな様子を見ていつぞやのようにふと、口に出したくなった・・
「・・・サヨ」
[なに?]
「俺にずっとついて来てくれてありがとう・・・」
俺が勝手に決めた諸事情で海軍をやめ、海賊になった時も・・
サヨの制止を振り切り敵船に突っ込んで君を心配させても俺の傍にいてくれた
昔の俺が、そうしないと落ち着かなかったように・・今はサヨが自らそれをしてくれている・・・
それが嬉しくて…たまらなくて俺はまた彼女を引き寄せ腕の中に入れるがサヨはそれに焦る事もなく・・・
[急にどうしたの?]
あれから背丈がかなり高くなってしまったおれの背中に腕を伸ばしながら聞いてくるサヨの声はとても柔らかく、優しい
「感情が昂ってしまって、言いたくなったんだ」
[そっか・・]
そう小さく呟くと彼女は・・・
[私を、ずっと傍に置いてくれてありがとう]
「!?」
口調は柔らかいままで、だがハッキリとした声でサヨは俺に言う
[この先の海って、今までの海よりも厳しい所だって着く島全部で聞いたから
私、置いていかれるんじゃないかって心配だったんだ]
でも、今のドレークさんの言葉を聞いて安心したの
[これからも傍に置いてくれる
この船から降ろさないでいてくれるって]
「・・・降ろすものか」
俺を孤独から解放してくれた上、色々な感情を呼び覚ましてくれた君を・・・
[これからも、ずっとついて行くからね?]
「ああ、手放すつもりは毛頭ない」
ついて来てくれ、サヨ・・・
そう言いながら彼女の顎を引き、自分の方へ向かせるとそっと唇を重ねた・・・
END
あの後何度か同じように海賊船が島へ侵入してくる時があったが、その時はあの場所で別れるのではなく避難場所まで俺が連れていって中へ入るまで見送るようになったし
夏島であるこの島の真っ盛りな時期には水分補給や体調管理には彼女本人よりも気遣い、やや口煩くなってしまっている
そしてしまいには・・・
「・・・・もういいぞ」
[わぁ、桜が綺麗~♪
ここが今回の島なの?]
と誰もいないことを確認して宝箱を地面へ置きながら言うとそれに答えるように出てきて辺りを見渡しながら俺に聞いてくるサヨの言葉から察せれるように
"俺が別の島へ異動になったのをきっかけに彼女をあの島から攫って来てしまったのだ"
(彼女には身寄りがいないからなどと我ながら都合のいい考えと行動をとってしまったと思う・・・)
(だがそれ以上に俺はサヨを失いたくない、離したくなかった・・・)
[ドレークさん?]
「!すまない、どうした?」
気が付くと俺の顔を心配そうに覗きこんでいる彼女の顔が視界いっぱいに映った
[呼んでもずっと上の空で答えてくれなかったから何考えてるのかな?って思って]
「・・・・」
本来ならここでは"何でもない"などと答えるのだろうが・・なぜか今日の俺は違った
「サヨの事を考えていたと言ったらどうする?」
こう問いかけると彼女はどんな反応するのかと興味本位で問いかけてみると・・・
[え・・/////]
「は・・?」
サヨは顔を赤くした状態で目を見開いて俺を見つめる
それを見て俺も思わず赤面がうつってしまった
「サヨ、顔が赤いぞ?」
[Σなっ、何でもない・・っ!]
俺に背を向けて両手を自分の顔へやっている所を見ると赤面を必死に解こうとしているようだ
「(何を考えたのかはあえて触れないでおくとして)珍しい顔が見れたな」
[見ないで~!]
顔へ当てていた手を俺の目元にあてながら言うサヨの声は必死そのもので今まで見たことのないその様子に俺は嬉しくなる
「それでいい・・」
[え・・・?]
半ば強制的に島から出した本人である俺にその表情が向けられていることに安心と喜びを感じた俺はそう呟きながら彼女の頭に手を置いた
「君がどういった意味で先程の言葉を聞きとったのかは知らないが
是非その気持ちを大事にしてほしいと俺は思っている」
そうすればサヨが俺の傍からいなくなり、君に出会う前の俺に戻る事なんてないのだから・・・
[・・・ドレークさん、今不思議な顔してる]
「・・不思議な顔?」
俺の顔を見るや少しキョトンとした表情をしながら言った彼女の言葉に首を傾げて聞くと
[上手く言えないけど私に対して色んな感情を抱えてる感じ・・]
「!・・ああ、そうだな
俺の言葉にサヨが赤面したのと同じ理由が含まれている」
それを聞いたサヨがまたもや顔を赤くしつつも、今度は顔を背けず上目遣いで見つめ動こうとしないのを見て俺はフッと口元を上げ彼女の目線に合わせるように屈み・・・
「その理由でもある俺の気持ち、聞いてくれるか?」
~~~~~~~~~~
[・・・さん・・・クさん]
ドレークさん!起きて!
身体を揺さぶられながら聞こえてくる声に少しずつ霧がかっている思考を覚醒させながら目を開ける
「ん・・?」
[あ、起きた!おはようございまあっ!?]
「おはよう・・サヨ」
目を覚ました俺に挨拶しようとした彼女を勢いのままに、ただし力加減は十分にした状態で腕の中へ引き入れ、耳元で囁く
[っ!?////
だ~か~ら~、その囁き声は反則だからやめてって言ってるでしょ?////]
「君のその頬を赤くして恥ずかしがる顔が好きだから無理だとも言った筈だが?」
[~~っ!///]
ああ言えばこう言う!
とも言いたそうな顔をした後ポフッと俺の胸元に顔を埋めて来たサヨの頭を優しく撫でる
[あと!そうやって子供扱いするのも禁止!]
「サヨを子供扱いなどずっと昔からしていない」
その扱いをやめた時から今までずっと俺は・・"愛しい俺の女"として君に接している
フッと笑みを浮かべながら言うと[・・うるさい///]と言いながら俺を叩く様子もまた愛しくて彼女をあやす様に撫でる
「所で、俺を起こしに来たのは?」
[あ!そうそう"「シャボンディ諸島に着いたから船長を起こしてくれ」"って頼まれたの]
「そうか」
緑いっぱいの自然の中シャボン玉が沢山浮いてて綺麗な島だったよ~♪
と俺のいるベッドから降りて島の光景を語る彼女はとても嬉しそうな表情を浮かべている
そんな様子を見ていつぞやのようにふと、口に出したくなった・・
「・・・サヨ」
[なに?]
「俺にずっとついて来てくれてありがとう・・・」
俺が勝手に決めた諸事情で海軍をやめ、海賊になった時も・・
サヨの制止を振り切り敵船に突っ込んで君を心配させても俺の傍にいてくれた
昔の俺が、そうしないと落ち着かなかったように・・今はサヨが自らそれをしてくれている・・・
それが嬉しくて…たまらなくて俺はまた彼女を引き寄せ腕の中に入れるがサヨはそれに焦る事もなく・・・
[急にどうしたの?]
あれから背丈がかなり高くなってしまったおれの背中に腕を伸ばしながら聞いてくるサヨの声はとても柔らかく、優しい
「感情が昂ってしまって、言いたくなったんだ」
[そっか・・]
そう小さく呟くと彼女は・・・
[私を、ずっと傍に置いてくれてありがとう]
「!?」
口調は柔らかいままで、だがハッキリとした声でサヨは俺に言う
[この先の海って、今までの海よりも厳しい所だって着く島全部で聞いたから
私、置いていかれるんじゃないかって心配だったんだ]
でも、今のドレークさんの言葉を聞いて安心したの
[これからも傍に置いてくれる
この船から降ろさないでいてくれるって]
「・・・降ろすものか」
俺を孤独から解放してくれた上、色々な感情を呼び覚ましてくれた君を・・・
[これからも、ずっとついて行くからね?]
「ああ、手放すつもりは毛頭ない」
ついて来てくれ、サヨ・・・
そう言いながら彼女の顎を引き、自分の方へ向かせるとそっと唇を重ねた・・・
END