孤独を抜けて
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あの日を境に俺は彼女に表情を出来るだけ見せるように心掛けた
そして変わった俺の表情を見る度純粋な少女は嬉しそうに笑うそんな彼女を見ている内に
(この子の笑顔は失いたくないな・・・)
と思うようになった
そしてこの日も俺達はいつもと同じ場所で会話に花を咲かせている時だった!
ウゥ~~~~!!!
と駐屯所のサイレンが鳴り響き、その音を聞いてサヨは目を張って驚きながら辺りを見渡す
[え、な・・なに?]
<海賊接近!海賊接近!
全海兵は速やかに集合し、各班の決められた配置に付け!>
「・・・・」
スピーカーにて聴こえてきた音声に俺は顔をしかめる
この島はログを溜める場合であろうと海賊の立ち入りを断固拒絶している
その為、稀に振り切って島へと入ろうとする者を排除するべくこの警報と戦闘態勢を取るようにとの指示を受けている
(信頼は持てないだろうがログを溜めるためならば停泊くらい許可してやればいいものを・・)
[ど、ドレークさん…]
キュと俺の隊服の裾を握り、か細い声で教えた自分の名前を言いながら言った少女を見ると、彼女は聞きなれない警報に怯えていた
「心配ない、すぐに終わらせて来る」
[・・・・]
安心させるように表情を柔らかくして言うも、裾を握っている手の力が緩む様子はない
どうしたものかと考えていると・・・
[…って]
「え・・?」
[そう言って家を出た"父さん"と"母さん"・・帰ってこなかった]
「Σ!?」
だから、ドレークさんもきっと・・・
と顔を俯かせていった少女の顔は見えないけれど、"帰ってくる"といって"戻ってこない"者への不安をどれ程抱えているのかは彼女の声と小刻みに震えている小さな体で感じ取れ
聴きなれていないのではなく、ただ恐怖に怯えていたのだと俺は前の考えを撤回した
「・・・なら、約束しよう」
[やくそく?]
「そうだ」
ソッと掴んでいる手に触れ、力を緩ませながら俺はその場に屈み、今にも泣きそうになっている少女を見て俺は口を開く
「俺は約束は絶対に破らない
だから"君の元へ帰ってくる"と約束をしていれば俺は必ず、戻ってくる」
[・・・ほんとう?]
「ああ」
大きく頷いた俺におずおずと片手を出して小指を立てたのを見て俺も同じように小指を出し、サヨの指と絡める
[・・・やくそく、やぶらないでね?]
「勿論。俺を信じてくれる君の為にもここへ戻ってこよう」
[・・・うん]
約束事を交わし、お互いの手が離れてもサヨは俺の裾を再び握ってこようとはしなかった
「ありがとう、サヨもちゃんと避難場所へ行くんだぞ?」
[うん、ドレークさん]
「ん?」
いってらっしゃい
「・・行ってきます」
本当はまだここにいて欲しいのを必死に抑えているような表情をしたサヨの言葉に頷きながら答えると俺は彼女に背を向け、海兵としての役割を果たす為行動を開始した
~~~~~~~~~~~
今回やって来た海賊は最近結成したばかりの新人海賊で、その嬉しさの勢いで強引に入港をしてきた者達だったお蔭で、それほど島に被害を出さず仕留めることが出来た
そして翌日、俺はあの場所へと足を進めると
[・・・・]
俺が来るのを今かと待っているサヨの姿が見える
「サヨ」
[!]
名前を呼んでやるとすぐに気づいた彼女が一目散に駆け寄ってきて俺に飛びついて来た
「約束、守ったぞ?」
[う、うぅん・・ありがとおぉ~っ]
うえぇ~ん・・
とその後に聞こえてきた声に彼女は泣いているのだと気付いた俺は宥めるように彼女を抱きしめ、背中を撫でる
[よかったぁ~、どれーくさんがかえってきてぇ~]
「ああ、俺を信じてくれてありがとう」
そこで俺はふと気付く
自分を心配してくれた人の"温もり"そして"優しさ"を・・・
(・・・そうか)
俺は今まで気遣われる事など一度もなかったから・・・
だからこうして俺が帰って来てくれたことに泣いて喜んでいるサヨにこんなにも・・・
「・・・っ」
[・・どれーくさん?]
嬉しく、そして暖かく感じるのだろう・・・
「ただいま、サヨ」
そして変わった俺の表情を見る度純粋な少女は嬉しそうに笑うそんな彼女を見ている内に
(この子の笑顔は失いたくないな・・・)
と思うようになった
そしてこの日も俺達はいつもと同じ場所で会話に花を咲かせている時だった!
ウゥ~~~~!!!
と駐屯所のサイレンが鳴り響き、その音を聞いてサヨは目を張って驚きながら辺りを見渡す
[え、な・・なに?]
<海賊接近!海賊接近!
全海兵は速やかに集合し、各班の決められた配置に付け!>
「・・・・」
スピーカーにて聴こえてきた音声に俺は顔をしかめる
この島はログを溜める場合であろうと海賊の立ち入りを断固拒絶している
その為、稀に振り切って島へと入ろうとする者を排除するべくこの警報と戦闘態勢を取るようにとの指示を受けている
(信頼は持てないだろうがログを溜めるためならば停泊くらい許可してやればいいものを・・)
[ど、ドレークさん…]
キュと俺の隊服の裾を握り、か細い声で教えた自分の名前を言いながら言った少女を見ると、彼女は聞きなれない警報に怯えていた
「心配ない、すぐに終わらせて来る」
[・・・・]
安心させるように表情を柔らかくして言うも、裾を握っている手の力が緩む様子はない
どうしたものかと考えていると・・・
[…って]
「え・・?」
[そう言って家を出た"父さん"と"母さん"・・帰ってこなかった]
「Σ!?」
だから、ドレークさんもきっと・・・
と顔を俯かせていった少女の顔は見えないけれど、"帰ってくる"といって"戻ってこない"者への不安をどれ程抱えているのかは彼女の声と小刻みに震えている小さな体で感じ取れ
聴きなれていないのではなく、ただ恐怖に怯えていたのだと俺は前の考えを撤回した
「・・・なら、約束しよう」
[やくそく?]
「そうだ」
ソッと掴んでいる手に触れ、力を緩ませながら俺はその場に屈み、今にも泣きそうになっている少女を見て俺は口を開く
「俺は約束は絶対に破らない
だから"君の元へ帰ってくる"と約束をしていれば俺は必ず、戻ってくる」
[・・・ほんとう?]
「ああ」
大きく頷いた俺におずおずと片手を出して小指を立てたのを見て俺も同じように小指を出し、サヨの指と絡める
[・・・やくそく、やぶらないでね?]
「勿論。俺を信じてくれる君の為にもここへ戻ってこよう」
[・・・うん]
約束事を交わし、お互いの手が離れてもサヨは俺の裾を再び握ってこようとはしなかった
「ありがとう、サヨもちゃんと避難場所へ行くんだぞ?」
[うん、ドレークさん]
「ん?」
いってらっしゃい
「・・行ってきます」
本当はまだここにいて欲しいのを必死に抑えているような表情をしたサヨの言葉に頷きながら答えると俺は彼女に背を向け、海兵としての役割を果たす為行動を開始した
~~~~~~~~~~~
今回やって来た海賊は最近結成したばかりの新人海賊で、その嬉しさの勢いで強引に入港をしてきた者達だったお蔭で、それほど島に被害を出さず仕留めることが出来た
そして翌日、俺はあの場所へと足を進めると
[・・・・]
俺が来るのを今かと待っているサヨの姿が見える
「サヨ」
[!]
名前を呼んでやるとすぐに気づいた彼女が一目散に駆け寄ってきて俺に飛びついて来た
「約束、守ったぞ?」
[う、うぅん・・ありがとおぉ~っ]
うえぇ~ん・・
とその後に聞こえてきた声に彼女は泣いているのだと気付いた俺は宥めるように彼女を抱きしめ、背中を撫でる
[よかったぁ~、どれーくさんがかえってきてぇ~]
「ああ、俺を信じてくれてありがとう」
そこで俺はふと気付く
自分を心配してくれた人の"温もり"そして"優しさ"を・・・
(・・・そうか)
俺は今まで気遣われる事など一度もなかったから・・・
だからこうして俺が帰って来てくれたことに泣いて喜んでいるサヨにこんなにも・・・
「・・・っ」
[・・どれーくさん?]
嬉しく、そして暖かく感じるのだろう・・・
「ただいま、サヨ」