20日目
名前変換
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おれが王を受け継いでから早くも1ヶ月が過ぎた・・
最初の頃は王権やレヴェンダと親睦のある国との貿易などでバタバタしていたけど
早めにそれを教わったりしてたお蔭で落ち着きを取り戻してきた
そんな中…
「アマネ様!」
[そんなに慌ててどうした?]
「貴女のお母様が・・」
"ご懐妊"に・・!
コンコン
「開いてるわよ?」
[・・母さん]
その話を聞いておれはすぐに母さんの寝室へやって来た
部屋の中に入ってみると父さんの姿はなくて内心安心する
「あらぁアマネ、仕事の方は大丈夫なの?」
[おれの方は心配いらない
それより母さんだ]
「やぁねぇ、私の方は大丈夫よ♪」
まだそこまで大きくない自分のお腹に触れながら母さんは心底幸せそうに笑う
["母さんの能力"上強くは言えないけど無理はしないでくれよ?]
「私は無理なんてしてないわ?
子供大好きだもの♪
アマネも兄弟が増えるの嬉しいでしょ?」
[・・ああ]
ニコーッと笑ったまま聞いて来た母さんの質問にぎこちなく頷く
母さんの能力はウサギの"繁殖"
この能力を得た人はウサギの様に年中発情期を迎えていて、体内もそれに合わせるように普通の人間より頑丈になっているらしい
そうじゃないとスズとは違い華奢な身体の母さんの年齢で子供を産むなんて出来ないと思う
「そうだわ!アマネ」
[なに?]
「生まれてくる子の名前、貴女が考えてくれない?」
[・・おれが?]
「ええ♪」
おれが母さんのお腹にいる子の名付け親に・・?
今までは父さんと母さんが考えていたから今回もどちらかが決めると思ってた為少し驚く
[・・少し考えたいから時間をくれるか?]
「もちろんよ?一生ついて来る名前だもの♪」
いい名前を期待してるわね♪
最後までニコニコと笑顔を浮かべていた母さんと別れて執務室へ向かいながらおれはさっきの事を考える
[おれが名前を・・か]
親は生まれてきた子供に当然名前を付けなくてはいけない
それをまだ相手もいないおれに任せてくれるなんて
[・・まあ、許嫁ならいるんだけどな]
戴冠式を終えてから忙しいのかこの島に顔を出さなくなったキャベンを思い出す
[・・でも何だろうな]
キャベンには悪いけど、アイツが許嫁だと言う事に納得しきれていないおれがいる
キャベンとの関係がそうなる前からおれに優しくしてくれたし、尽くしてくれたりするいい奴だ。それは分かってる
[でもどうにもしっくり来てないんだよなぁ‥]
執務室へ辿り着き室内へ入り椅子に腰かけるも目の前の書類に目を通さず続きを考える
[逆におれは誰だと納得できるんだ?]
親になるには夫婦にならないといけなくて
それにはいわゆる異性の付き合いが必要で‥
[そもそもおれ異性との付き合い方も判ってないな
キャベンは普通に親友として接してたし‥]
長い付き合いのキャベンと比べながらおれは思考を張り巡らせる…
その時だった!
[!]
ある人物が頭に浮かび思わず立ち上がる
(アイツらなら・・)
キャベンと比べて接してきた時間は短いけど、その分この国では得る事の出来ないような景色や経験をさせてくれた彼らなら・・・
そう思い、自分の知る限りの夫婦としての生活を想像したおれは・・
(・・・/////)
気が付けば顔を赤く染めていた・・
[え、これはつまり・・そういう事なのか?]
正直予想してなかった事に頭が追い付かず首を傾げる
[まさか、だっておれはこの島を出てもこの国については考えてるつもりだった]
自分がこの国にとっての矛となり盾となり
民を守っていかなきゃいけなくて・・
その為には父さんが決めた許嫁のキャベンと協力して国を支える・・
だから外の世界でそう言った特殊な感情を持つつもりなんてなかったし
男には普通に友達として接してただけだ
(でも‥これは・・・)
自分の頬に手を当て、熱を帯びていることを感じ戸惑いつつも考えている意味が間違ってないと思い始める・・
[・・・参ったな]
こんなおれ、アイツらにどう説明すれば・・・
今となっては頬を赤く染めさせた本人達に嫌われてしまう事を恐れている自分がいる
島から出るまではそんなこと、考えもしなかった
[・・・おれ、あの2人の事が好き、なのか?]
そう呟いた直後だった!
ズキィっ!!
[Σっ!?]
股の間が急に痛み出して椅子に掴まろうとするもそれがバランスを崩して倒れ、支えるものがなくなったおれも力なくその場に座り込む
「アマネ様っ、今の音は一体・・!」
椅子が倒れた時の音を聞きつけて部屋へ入って来たストラはおれの方を見て驚きのあまり言葉を途切らせた
[今、すっごくお腹の下あたりが凄く痛い]
「はい・・」
[それに、おれの意思とは関係なく股から血が止まらない・・・]
「はい・・」
[・・・ストラ、"これ"はそういう事なんだよな?]
「・・はい、間違いございません」
今やおれが座っている所からじわじわと赤い液体が広がっている光景を見つめながら問いかけるとストラはしっかりと頷いて答えてくれた
[そっか・・]
「アマネ様、この状況では力が出ないでしょう
僕が浴室へお連れしますので貴女はそこで血を洗い流してください
その間に僕は必要な物の用意とこの部屋の掃除をしておきます」
[ああ、頼む]
言葉を聞いたストラはおれを軽い動作で抱えると浴室へ歩き出す
「ちなみにアマネ様、この件は・・」
[ああ、おれ達だけの秘密だ
誰にも言うな]
「畏まりました」
王がおれになった事で父さんではなくおれの側近になったストラは大人しく頷いた
最初の頃は王権やレヴェンダと親睦のある国との貿易などでバタバタしていたけど
早めにそれを教わったりしてたお蔭で落ち着きを取り戻してきた
そんな中…
「アマネ様!」
[そんなに慌ててどうした?]
「貴女のお母様が・・」
"ご懐妊"に・・!
コンコン
「開いてるわよ?」
[・・母さん]
その話を聞いておれはすぐに母さんの寝室へやって来た
部屋の中に入ってみると父さんの姿はなくて内心安心する
「あらぁアマネ、仕事の方は大丈夫なの?」
[おれの方は心配いらない
それより母さんだ]
「やぁねぇ、私の方は大丈夫よ♪」
まだそこまで大きくない自分のお腹に触れながら母さんは心底幸せそうに笑う
["母さんの能力"上強くは言えないけど無理はしないでくれよ?]
「私は無理なんてしてないわ?
子供大好きだもの♪
アマネも兄弟が増えるの嬉しいでしょ?」
[・・ああ]
ニコーッと笑ったまま聞いて来た母さんの質問にぎこちなく頷く
母さんの能力はウサギの"繁殖"
この能力を得た人はウサギの様に年中発情期を迎えていて、体内もそれに合わせるように普通の人間より頑丈になっているらしい
そうじゃないとスズとは違い華奢な身体の母さんの年齢で子供を産むなんて出来ないと思う
「そうだわ!アマネ」
[なに?]
「生まれてくる子の名前、貴女が考えてくれない?」
[・・おれが?]
「ええ♪」
おれが母さんのお腹にいる子の名付け親に・・?
今までは父さんと母さんが考えていたから今回もどちらかが決めると思ってた為少し驚く
[・・少し考えたいから時間をくれるか?]
「もちろんよ?一生ついて来る名前だもの♪」
いい名前を期待してるわね♪
最後までニコニコと笑顔を浮かべていた母さんと別れて執務室へ向かいながらおれはさっきの事を考える
[おれが名前を・・か]
親は生まれてきた子供に当然名前を付けなくてはいけない
それをまだ相手もいないおれに任せてくれるなんて
[・・まあ、許嫁ならいるんだけどな]
戴冠式を終えてから忙しいのかこの島に顔を出さなくなったキャベンを思い出す
[・・でも何だろうな]
キャベンには悪いけど、アイツが許嫁だと言う事に納得しきれていないおれがいる
キャベンとの関係がそうなる前からおれに優しくしてくれたし、尽くしてくれたりするいい奴だ。それは分かってる
[でもどうにもしっくり来てないんだよなぁ‥]
執務室へ辿り着き室内へ入り椅子に腰かけるも目の前の書類に目を通さず続きを考える
[逆におれは誰だと納得できるんだ?]
親になるには夫婦にならないといけなくて
それにはいわゆる異性の付き合いが必要で‥
[そもそもおれ異性との付き合い方も判ってないな
キャベンは普通に親友として接してたし‥]
長い付き合いのキャベンと比べながらおれは思考を張り巡らせる…
その時だった!
[!]
ある人物が頭に浮かび思わず立ち上がる
(アイツらなら・・)
キャベンと比べて接してきた時間は短いけど、その分この国では得る事の出来ないような景色や経験をさせてくれた彼らなら・・・
そう思い、自分の知る限りの夫婦としての生活を想像したおれは・・
(・・・/////)
気が付けば顔を赤く染めていた・・
[え、これはつまり・・そういう事なのか?]
正直予想してなかった事に頭が追い付かず首を傾げる
[まさか、だっておれはこの島を出てもこの国については考えてるつもりだった]
自分がこの国にとっての矛となり盾となり
民を守っていかなきゃいけなくて・・
その為には父さんが決めた許嫁のキャベンと協力して国を支える・・
だから外の世界でそう言った特殊な感情を持つつもりなんてなかったし
男には普通に友達として接してただけだ
(でも‥これは・・・)
自分の頬に手を当て、熱を帯びていることを感じ戸惑いつつも考えている意味が間違ってないと思い始める・・
[・・・参ったな]
こんなおれ、アイツらにどう説明すれば・・・
今となっては頬を赤く染めさせた本人達に嫌われてしまう事を恐れている自分がいる
島から出るまではそんなこと、考えもしなかった
[・・・おれ、あの2人の事が好き、なのか?]
そう呟いた直後だった!
ズキィっ!!
[Σっ!?]
股の間が急に痛み出して椅子に掴まろうとするもそれがバランスを崩して倒れ、支えるものがなくなったおれも力なくその場に座り込む
「アマネ様っ、今の音は一体・・!」
椅子が倒れた時の音を聞きつけて部屋へ入って来たストラはおれの方を見て驚きのあまり言葉を途切らせた
[今、すっごくお腹の下あたりが凄く痛い]
「はい・・」
[それに、おれの意思とは関係なく股から血が止まらない・・・]
「はい・・」
[・・・ストラ、"これ"はそういう事なんだよな?]
「・・はい、間違いございません」
今やおれが座っている所からじわじわと赤い液体が広がっている光景を見つめながら問いかけるとストラはしっかりと頷いて答えてくれた
[そっか・・]
「アマネ様、この状況では力が出ないでしょう
僕が浴室へお連れしますので貴女はそこで血を洗い流してください
その間に僕は必要な物の用意とこの部屋の掃除をしておきます」
[ああ、頼む]
言葉を聞いたストラはおれを軽い動作で抱えると浴室へ歩き出す
「ちなみにアマネ様、この件は・・」
[ああ、おれ達だけの秘密だ
誰にも言うな]
「畏まりました」
王がおれになった事で父さんではなくおれの側近になったストラは大人しく頷いた