19日目
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時には来てほしくない日こそ早く来てしまう・・
おれの戴冠式が当日となりおれは早朝から衣裳部屋で沢山のメイドと共に身支度が進められている
「アマネよ、準備は出来たか?」
[一応な]
返事を聞いてノックもせずに入って来た父さんはおれの姿を見て目を見開いた
「いかがでしょうか?」
「うむ、悪くない
我が娘に後光がさし込んでおるようだ」
「光栄です♪」
[こういう格好、慣れないなぁ]
ぎこちない動きで身体を解しながら言ったおれに「今宵は我慢しろ」と短く発した父さん
[分かってるって、父さんが時間かけて準備してくれた催しを台無しにしたりしない]
「・・判っていればよい
さて間もなくだ、私は先に行っておるぞ」
[ああ]
頷いたおれをみて静かに扉を閉め出ていく
そこから少し間を開けた後
[ごめんな?
おれ達の会話の中居るの辛かっただろ?]
「い、いえ!めっそうも[嘘つかなくていい]!?」
[お前達皆、明らかに辛そうだった
おれの為に振り回してしまう事になったからな]
その気持ちが判るおれがぎこちなく笑いながら言った言葉に反対するメイドは1人もいなかった
[大丈夫だ、おれは父さんのように強引な手は使わない
皆が楽しく日々を送れるようにこの国を動かして見せる]
だから・・・
[もう少しだけ、我慢してくれな?]
「は、はい」
~~~~~~~~~~~
<皆さん、大変長らくお待たせいたしました。アマネ様が参られます>
明るめな声でアナウンスが聞こえ、目の前の大きな扉が開き俺が立っている場所からまっすぐに伸びたカーペットを挟んで城の騎士が並んでいる後ろには大勢の参列者がいて
その視線を一斉に向けられながらもおれはゆっくりと歩きだす
すると騎士が向かいにいる人の剣と交差させおれの通り道にする
気配からある程度の参列者の人物を把握できたおれは玉座へ上る階段前へ辿り着き、その場に跪く
<では現王、戴冠前の一言を>
「そのようなもの必要でない」
<え・・?>
司会が呆気にとられる中、父さんはズンズンと大股でおれの傍にやって来て
「我が第一子アマネよ、私の願いを叶えてくれ」
[・・・・]
おれの頭にティアラだと思うものがスッと乗せられた
「今この瞬間、この時を持ってここにいるアマネをこのレヴェンダ国67代国王とする!」
この後のレヴェンダに栄光あれ!
「なんじゃい、結果捕まってしもうたんか」
立食パーティーとなり、来てくれた人とあいさつを交わして続けて少し間のあいたおれに話しかけたのはガーブじいちゃんだった
[まあね、完璧に父さんから逃げられるって思ってなかったし]
「ワシからの伝言を聞いた時には普通にニコニコしておったがのう」
[それはおれがちゃんと生きていたからだと思うぞ?]
多分、おれがこの島を出て最初の情報を伝えてくれたのがじいちゃんだと思うし
さっきまでのほぼ面識のない人とは違い話しやすい人になって気を楽にしながら会話を続ける
「それがお前さんの親父か?」
[じいちゃん達の前には出さない裏の顔の、な?]
「・・全くつかめん奴じゃのう」
アマネが判りやすい奴じゃから特に難しく感じるぞ?
とからかうように言われ
[ん?それはおれがいい人だって思ってくれてるのか?]
「他に何があるんじゃ、みなまで言わせるでないわ!」
[あははっ!悪い悪い!]
そう笑っているとふと視線を感じる
その人物が誰かを察したおれはふっと会話を終わらせ
[おれと話したい人がいるみたいだからその人の所行くな?]
「ああ、今日は好きなだけご馳走になるぞ?」
[おう!]
頷いてじいちゃんから離れおれは視線を送って来ていた人の元へやってくる
[本当に来てくれたんだな]
「あァ、即位おめでとう」
[ありがと]
いつもと変わらない格好で来てくれたカタクリはその場に跪くとおれをジッと見つめてくる
[・・どうした?]
「・・・随分と溜め込んでるな」
[あーうん・・]
未来すら見えてしまうカタクリの覇気の強さを知っているおれは反論せずに素直に頷いた
すると何を思ったのか彼はおれを片手で掬うように抱えると
「吐き出させる。テラスへ行くぞ」
[・・ならこの城の屋根に連れてってくれ]
「・・・分かった」
カタクリはテラスへ出ると能力を使い素早く屋根の上へ上った
「モチで昇れば俺自身が飛ぶより音が響かないからな」
[だな、助かる]
「・・さあ、ここなら俺以外に聞かれるものもいない」
溜めこんでるもの、俺に吐き出せ
おれの戴冠式が当日となりおれは早朝から衣裳部屋で沢山のメイドと共に身支度が進められている
「アマネよ、準備は出来たか?」
[一応な]
返事を聞いてノックもせずに入って来た父さんはおれの姿を見て目を見開いた
「いかがでしょうか?」
「うむ、悪くない
我が娘に後光がさし込んでおるようだ」
「光栄です♪」
[こういう格好、慣れないなぁ]
ぎこちない動きで身体を解しながら言ったおれに「今宵は我慢しろ」と短く発した父さん
[分かってるって、父さんが時間かけて準備してくれた催しを台無しにしたりしない]
「・・判っていればよい
さて間もなくだ、私は先に行っておるぞ」
[ああ]
頷いたおれをみて静かに扉を閉め出ていく
そこから少し間を開けた後
[ごめんな?
おれ達の会話の中居るの辛かっただろ?]
「い、いえ!めっそうも[嘘つかなくていい]!?」
[お前達皆、明らかに辛そうだった
おれの為に振り回してしまう事になったからな]
その気持ちが判るおれがぎこちなく笑いながら言った言葉に反対するメイドは1人もいなかった
[大丈夫だ、おれは父さんのように強引な手は使わない
皆が楽しく日々を送れるようにこの国を動かして見せる]
だから・・・
[もう少しだけ、我慢してくれな?]
「は、はい」
~~~~~~~~~~~
<皆さん、大変長らくお待たせいたしました。アマネ様が参られます>
明るめな声でアナウンスが聞こえ、目の前の大きな扉が開き俺が立っている場所からまっすぐに伸びたカーペットを挟んで城の騎士が並んでいる後ろには大勢の参列者がいて
その視線を一斉に向けられながらもおれはゆっくりと歩きだす
すると騎士が向かいにいる人の剣と交差させおれの通り道にする
気配からある程度の参列者の人物を把握できたおれは玉座へ上る階段前へ辿り着き、その場に跪く
<では現王、戴冠前の一言を>
「そのようなもの必要でない」
<え・・?>
司会が呆気にとられる中、父さんはズンズンと大股でおれの傍にやって来て
「我が第一子アマネよ、私の願いを叶えてくれ」
[・・・・]
おれの頭にティアラだと思うものがスッと乗せられた
「今この瞬間、この時を持ってここにいるアマネをこのレヴェンダ国67代国王とする!」
この後のレヴェンダに栄光あれ!
「なんじゃい、結果捕まってしもうたんか」
立食パーティーとなり、来てくれた人とあいさつを交わして続けて少し間のあいたおれに話しかけたのはガーブじいちゃんだった
[まあね、完璧に父さんから逃げられるって思ってなかったし]
「ワシからの伝言を聞いた時には普通にニコニコしておったがのう」
[それはおれがちゃんと生きていたからだと思うぞ?]
多分、おれがこの島を出て最初の情報を伝えてくれたのがじいちゃんだと思うし
さっきまでのほぼ面識のない人とは違い話しやすい人になって気を楽にしながら会話を続ける
「それがお前さんの親父か?」
[じいちゃん達の前には出さない裏の顔の、な?]
「・・全くつかめん奴じゃのう」
アマネが判りやすい奴じゃから特に難しく感じるぞ?
とからかうように言われ
[ん?それはおれがいい人だって思ってくれてるのか?]
「他に何があるんじゃ、みなまで言わせるでないわ!」
[あははっ!悪い悪い!]
そう笑っているとふと視線を感じる
その人物が誰かを察したおれはふっと会話を終わらせ
[おれと話したい人がいるみたいだからその人の所行くな?]
「ああ、今日は好きなだけご馳走になるぞ?」
[おう!]
頷いてじいちゃんから離れおれは視線を送って来ていた人の元へやってくる
[本当に来てくれたんだな]
「あァ、即位おめでとう」
[ありがと]
いつもと変わらない格好で来てくれたカタクリはその場に跪くとおれをジッと見つめてくる
[・・どうした?]
「・・・随分と溜め込んでるな」
[あーうん・・]
未来すら見えてしまうカタクリの覇気の強さを知っているおれは反論せずに素直に頷いた
すると何を思ったのか彼はおれを片手で掬うように抱えると
「吐き出させる。テラスへ行くぞ」
[・・ならこの城の屋根に連れてってくれ]
「・・・分かった」
カタクリはテラスへ出ると能力を使い素早く屋根の上へ上った
「モチで昇れば俺自身が飛ぶより音が響かないからな」
[だな、助かる]
「・・さあ、ここなら俺以外に聞かれるものもいない」
溜めこんでるもの、俺に吐き出せ