19日目
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
[・・・・]
視察を終え、サボ達と別れてから数日経った朝
目を覚ましたおれは部屋にある窓から顔を覗かせる
そしていつもの景色とは少し違い、綺麗なオレンジ色の旗のようなものがあちこちで風を受けてなびいているのが見え・・
[・・はぁ]
おれは小さく溜息をついた
[あ]
「・・・」
その後の廊下でおれはウィリムとすれ違う
思わず声が出たおれを横目で見て背中で向かい合わせになった時
「お前の考えてる事っていう奴、ちゃんと進んでんだろうな?」
ピタッと足を止めたウィリムが問いかけて来た
まさか話しかけてくれるとは思ってなかったから少し動揺しながらも
[ああ、大丈夫だ
信じると言ってくれたのを裏切るような事はしない]
「その言葉、忘れんなよ?」
そう言い残してウィリムは歩きだし、その場から去っていった
[これだけの人が来てくれるのか?]
「我が国最大の催しだ!この程度の人数など当然の事だろう!」
その後向かった王室間にて見せてきた巻物を開いて驚くも、渡してきた父さん自体はさも当たり前のように答える
そんな父さんがご機嫌な事で分かると思うけど、今おれが見ているのはおれの戴冠式に来席する顧客リスト
外がオレンジ色の旗でいっぱいだったのは式が目前だという国のしきたりの様なものだからだ
[式の為によくここまで来るなぁ]
「何を言っている?これでも少ない方だ!
私の頃はなァ・・・」
と父さんが過去話を始めたのを聞き流しながらリストに目を通していると"とある人達"の名前を見つける
[・・この式って海賊海軍関係ないんだな]
「大きな祝い事だけ特例としてな、許可をしている」
[ふぅん]
その後おれが向かったのは通信室
部屋に着くとおれはすぐに1匹の電伝虫に白電伝虫を繋ぎ通信を行う
何回か鳴ったあと"ガチャ"と繋がった音がした
「オレだ」
[そして相手はおれだ]
「んン?アマネかい?
招待状なら届いてるぜ!もちろん参加してやるから美味い飯食わせな?」
マ~ンマッマッマ♪
と電話の向こうから期待している声が聞こえてくるのを見て口元が緩む
[ああ沢山作らせるから期待してくれ!
それでスズにはお願いがあるんだけどいいか?]
「なんだい?言ってみな」
[おれの戴冠式にスズだけじゃなくてカタクリも連れてきて欲しいんだけど]
「もちろん連れてくさ!
招待状はオレ宛てだったけど人数指定なんてしてないからね何人か連れて行こうと思ってる」
[それを聞いて安心した
式のご馳走は沢山の人に食べて貰いたいからな♪]
"本当はそんな理由じゃないけど"
笑いながら答えたら電話の向こうでスズも愉快そうに笑っているのが聞こえる
[一応遅刻厳禁だから早めに来てくれよ?]
「何だったら今既に出発準備中でもうすぐ終わるとこさ」
[はは、美味しいものを食べれると知った時の行動力は相変わらず凄いなww]
「じゃあ通信切るからね?」
[ああ、出発直前に悪かったな]
ガチャと通信を切り廊下に出たおれと偶然出くわしたのは"蜂"の力を持つ人だった
[ストラ、またしても久しぶりだな]
「・・はい、ご無沙汰しております」
[?]
敬語で礼儀正しく一礼をする様子はいつも通りだけど、どこか違和感を感じる
[どうした?体調でも悪いのか?]
「体調不良など、生まれてこの方起こした事はございません」
[ならどうしておれを見つけた時からどこか動揺したような顔をしてるんだ?]
そう問いかけてみると黙り込むというストラにしてはとても珍しい事をした
その事に驚いたが、とある可能性が浮かび上がったから試しに問いかけてみる
[ストラ、お前父さんの事を知ったのか?]
「Σ!?」
[やっぱりな]
感情の変化なんてめったに見せる事のないストラの異常な反応に納得して小さく頷く
「・・では、その話は真実と言う事なのですか?」
[なんなら背中見てみるか?]
「・・・・」
ストラは無言でおれが出てきた通信室のドアを開けた
それに応じるようにおれも室内へ戻るとすぐに背中を向け軽く服を上げる
[どうだ?]
「はい、確認いたしました」
と言い終わると同時にポスンと背中に何かが乗っかった
それがすぐにストラの頭だと言う事が判りおれは優しく声をかける
[ストラは何も悪くないからな?]
「・・・」
[お前は父さんの側近としてずっと傍にいてくれて王様として果たせるように動いてたんだ]
「ですが・・・」
[ん?]
「・・でも僕はアマネを傷付けたくてあの人の側近をやってるわけじゃない」
上げていた服を元に戻しながら小さく呟いた後発した言葉に思わず懐かしさを感じた
[そうだな、ストラは誰よりもおれ達家族の平和を願ってくれてる
ちゃんと覚えてるぞ?]
「だけど僕はこの事実を知ってなかった」
[父さんが全力で隠してたからな
あの人の本気に叶う奴こそ滅多にいない]
スッと後ろを振り返り、低い姿勢のまま切なそうな顔でおれを見つめているストラはしばらく見なかった表情を浮かべている
[それにおれだってお前に頼んだんだ
この国を・・そして父さんを]
「僕の気持ちを理解してくれていたアマネが言ってくれたその言葉が嬉しくて今までやって来た」
けどその家族内でこんな事になってるなど許されない‥許されるはずがない!
と心底悔しそうな顔をするストラ
[・・・ならストラ]
「なに?」
[おれが今考えてる事、手伝ってくれるか?]
「考えてる事?」
首を傾げたストラにおれはソウッと耳打ちをする
そして話を聞いたストラはスッと立ち上がっる
その彼の目はキラキラと輝いていた
[これはそう簡単にできるものじゃない]
「でも、誰かが居ればいるほど可能性は上がっていく」
[ああ、協力してくれるか?]
「もちろん♪
親しい"幼馴染"のお願いなんて、聞かない方が可笑しい」
[ありがとな、ストラ]
そう言っておれ達はお互いに笑い合った
視察を終え、サボ達と別れてから数日経った朝
目を覚ましたおれは部屋にある窓から顔を覗かせる
そしていつもの景色とは少し違い、綺麗なオレンジ色の旗のようなものがあちこちで風を受けてなびいているのが見え・・
[・・はぁ]
おれは小さく溜息をついた
[あ]
「・・・」
その後の廊下でおれはウィリムとすれ違う
思わず声が出たおれを横目で見て背中で向かい合わせになった時
「お前の考えてる事っていう奴、ちゃんと進んでんだろうな?」
ピタッと足を止めたウィリムが問いかけて来た
まさか話しかけてくれるとは思ってなかったから少し動揺しながらも
[ああ、大丈夫だ
信じると言ってくれたのを裏切るような事はしない]
「その言葉、忘れんなよ?」
そう言い残してウィリムは歩きだし、その場から去っていった
[これだけの人が来てくれるのか?]
「我が国最大の催しだ!この程度の人数など当然の事だろう!」
その後向かった王室間にて見せてきた巻物を開いて驚くも、渡してきた父さん自体はさも当たり前のように答える
そんな父さんがご機嫌な事で分かると思うけど、今おれが見ているのはおれの戴冠式に来席する顧客リスト
外がオレンジ色の旗でいっぱいだったのは式が目前だという国のしきたりの様なものだからだ
[式の為によくここまで来るなぁ]
「何を言っている?これでも少ない方だ!
私の頃はなァ・・・」
と父さんが過去話を始めたのを聞き流しながらリストに目を通していると"とある人達"の名前を見つける
[・・この式って海賊海軍関係ないんだな]
「大きな祝い事だけ特例としてな、許可をしている」
[ふぅん]
その後おれが向かったのは通信室
部屋に着くとおれはすぐに1匹の電伝虫に白電伝虫を繋ぎ通信を行う
何回か鳴ったあと"ガチャ"と繋がった音がした
「オレだ」
[そして相手はおれだ]
「んン?アマネかい?
招待状なら届いてるぜ!もちろん参加してやるから美味い飯食わせな?」
マ~ンマッマッマ♪
と電話の向こうから期待している声が聞こえてくるのを見て口元が緩む
[ああ沢山作らせるから期待してくれ!
それでスズにはお願いがあるんだけどいいか?]
「なんだい?言ってみな」
[おれの戴冠式にスズだけじゃなくてカタクリも連れてきて欲しいんだけど]
「もちろん連れてくさ!
招待状はオレ宛てだったけど人数指定なんてしてないからね何人か連れて行こうと思ってる」
[それを聞いて安心した
式のご馳走は沢山の人に食べて貰いたいからな♪]
"本当はそんな理由じゃないけど"
笑いながら答えたら電話の向こうでスズも愉快そうに笑っているのが聞こえる
[一応遅刻厳禁だから早めに来てくれよ?]
「何だったら今既に出発準備中でもうすぐ終わるとこさ」
[はは、美味しいものを食べれると知った時の行動力は相変わらず凄いなww]
「じゃあ通信切るからね?」
[ああ、出発直前に悪かったな]
ガチャと通信を切り廊下に出たおれと偶然出くわしたのは"蜂"の力を持つ人だった
[ストラ、またしても久しぶりだな]
「・・はい、ご無沙汰しております」
[?]
敬語で礼儀正しく一礼をする様子はいつも通りだけど、どこか違和感を感じる
[どうした?体調でも悪いのか?]
「体調不良など、生まれてこの方起こした事はございません」
[ならどうしておれを見つけた時からどこか動揺したような顔をしてるんだ?]
そう問いかけてみると黙り込むというストラにしてはとても珍しい事をした
その事に驚いたが、とある可能性が浮かび上がったから試しに問いかけてみる
[ストラ、お前父さんの事を知ったのか?]
「Σ!?」
[やっぱりな]
感情の変化なんてめったに見せる事のないストラの異常な反応に納得して小さく頷く
「・・では、その話は真実と言う事なのですか?」
[なんなら背中見てみるか?]
「・・・・」
ストラは無言でおれが出てきた通信室のドアを開けた
それに応じるようにおれも室内へ戻るとすぐに背中を向け軽く服を上げる
[どうだ?]
「はい、確認いたしました」
と言い終わると同時にポスンと背中に何かが乗っかった
それがすぐにストラの頭だと言う事が判りおれは優しく声をかける
[ストラは何も悪くないからな?]
「・・・」
[お前は父さんの側近としてずっと傍にいてくれて王様として果たせるように動いてたんだ]
「ですが・・・」
[ん?]
「・・でも僕はアマネを傷付けたくてあの人の側近をやってるわけじゃない」
上げていた服を元に戻しながら小さく呟いた後発した言葉に思わず懐かしさを感じた
[そうだな、ストラは誰よりもおれ達家族の平和を願ってくれてる
ちゃんと覚えてるぞ?]
「だけど僕はこの事実を知ってなかった」
[父さんが全力で隠してたからな
あの人の本気に叶う奴こそ滅多にいない]
スッと後ろを振り返り、低い姿勢のまま切なそうな顔でおれを見つめているストラはしばらく見なかった表情を浮かべている
[それにおれだってお前に頼んだんだ
この国を・・そして父さんを]
「僕の気持ちを理解してくれていたアマネが言ってくれたその言葉が嬉しくて今までやって来た」
けどその家族内でこんな事になってるなど許されない‥許されるはずがない!
と心底悔しそうな顔をするストラ
[・・・ならストラ]
「なに?」
[おれが今考えてる事、手伝ってくれるか?]
「考えてる事?」
首を傾げたストラにおれはソウッと耳打ちをする
そして話を聞いたストラはスッと立ち上がっる
その彼の目はキラキラと輝いていた
[これはそう簡単にできるものじゃない]
「でも、誰かが居ればいるほど可能性は上がっていく」
[ああ、協力してくれるか?]
「もちろん♪
親しい"幼馴染"のお願いなんて、聞かない方が可笑しい」
[ありがとな、ストラ]
そう言っておれ達はお互いに笑い合った