18日目
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「まさか実際にレヴェンダの国の人間に逢えるなんて思ってなかったなァ」
[商売以外の理由で滅多に海に出ない国だからな]
あれから完全に打ち解けたサボとおれはにこにこと笑いながら施設内を歩いていく
何かあればすぐ気づけるようにチェッソが周囲を警戒してくれている
「お前の国の奴らは外の世界が怖いのか?」
[別にそういう訳じゃないと思う
いい例としておれは外の世界に興味津々だからな]
「だとしたらなぜ・・?」
他の国を見ようとしないのか‥
何て言いたそうなサボがおれを覗く
[確信はないけど今の国王…おれの父さんがそうさせてる]
「!」
[確信が持てないのは実際に周りの目に見える行動やその様子を見たことがないから]
「でも、そう思える覚えがあるのね?」
一緒に話を聞いてたコアラもこの話に乗っかって来た
ここで止める理由もないからおれは頷いて話を続ける
[おれ、今はこうやって父さんの仕事をやってるけどその少し前まではサボ達と同じように外の世界に出て色んな島や人達を見て来たんだ]
「外に出たのか!?」
[ああ、お蔭でレヴェンダにいた時の世界がどれだけ小さかったか気付くことが出来たし、それを知った時はとても驚いた]
出会った人達の何人かとは仲良くできて別の島を見たいというおれの願いを叶えるために色んな島へ連れてってくれたしな♪
[中でも面白かった人は"麦わらのルフィ"とその仲間達だな]
「!?」
[その海賊団の中で初めて会ったのがそのルフィなんだけど、まぁ凄くマイペースな奴だったw]
「そうだろうな!アイツはそういう奴だ!」
[ん?ルフィを知ってるのか?]
「サボ君の弟なの」
「本当の、じゃねェがこの絆はそう簡単に切れない程だ」
ルフィの名前が出て明らかに声が高くなったサボの声に思わず笑みが零れる
「ルフィは元気にしてたか?」
[元気過ぎるくらいだよ
お蔭でおれは振り回されっぱなしだった]
「ハハッ!そりゃよかった♪」
[・・・おれも、あのルフィみたいに自由に生きられたらな‥]
出会ってから別れるまでの彼の様子を思い出し、ふと羨ましくなって呟いたおれに「姉さん・・・」と気遣うように声をかけてくれたチェッソ
[ああ、悪いなチェッソ
おれは大丈夫だ]
「・・普通なら"自由に生きたいなら生きればいい"といいたい所だが、そうできない理由があって」
「その原因があなたの父親なのね?」
笑みを消し、真剣な顔で問いかけてきた2人の言葉におれはゆっくり頷く
[おれは父さんと母さんの一番最初の子でな、性別関係なく1人目の子に自分の跡継ぎにと固めてるらしくて
数時間遅れて産まれてきた弟がいくら願っても頷いてくれた日は一度もなかった]
「ずいぶんと頑固な父親なのね」
[もしかしたら今までもそうだったのかと思って家系図を調べたけど別にそういう風なルールなんてなくてただ父さんがそうしたいと一点張りなだけだった]
「・・・姉さんは」
姉さんは優しいんだ。僕らが父さんの事を反対している所を見られないように配慮してくれたり姉さん自身の想いを抑え込んで父さんが喜ぶように考えを合わせてるし・・
「跡継ぎを望んでる兄さんからの恨みとかの暴力にも何もやり返そうとかしないんだから」
「「なっ(えっ)!?」」
[チェッソ!その事は口が「見せてみろ!」Σちょっ!?]
おれが止めようとするもすでに遅く、サボの手によって服が捲られ背中を見たサボが声を詰まらせた音が微かに聞こえた
[・・チェッソ、この事を口に出すなと言ってる筈なんだが]
「ごめんなさい・・でも、この2人なら大丈夫だと思って…」
背中越しからでも十分感じ取れる怒りの気配を察しながらチェッソの言葉を聞いて小さく溜息をついた後口を開き・・
[自分で背中は見れないからどんな傷跡が残ってるかは知らないけど、これでも見え易くなった方だと思う]
「・・・これを自分の兄妹にやられたのか?」
[8割程の傷はそう。で、残りは父さんから受けた傷だ]
父さんからの傷ごと弟が抉り取るからな
服を掴んでいる手がと言葉がわなわなと震えているのを感じながら冷静に答える
「お前は自分の背中をこんな風にした弟に何もしないのか?」
[ちゃんとした理由があるからな
一番上として申し訳ない気持ちしかない]
だからおれは・・
と言葉を続けようとした時だった!
ズガガガ…!!ドオォン!!
とクレーンによって吊り上げられていたコンテナから削っているような音がした後、大きな音を立てて地面に落下した!
「なんだッ!?」
「当たりィ~!随分と大量に入ってんなァ~!」
状況を把握しようとした私達の耳に原因だと判る人の声が落下した原因で巻きあがってる煙の中から聞こえて来る
[どうやらサボ達が探してた人達のお出ましらしいね‥チェッソ、人員把握]
「うん・・"状況感知(シチュラスプ)"」
見聞色のような魔法の言葉を唱えながら大きく息を吐く。そして・・
「コンテナの中に3人、周囲を囲むように4人と手際よく運ぼうと近くの物陰にも3人隠れてて周囲の2人と外の3人は覇気使いだね」
[よし、じゃあおれ達はコンテナと囲んでる人たち行くからサボ達は外の覇気使い頼んだ!]
「え‥Σちょっと!?」
勢いよく自分の服を引きサボの掴んでる分を剥がした後すぐにコンテナへ向かって行くおれ達
[いつもの行くぞ?]
「うん」
おれの短い言葉に頷いたチェッソが地面に潜ったのを見ておれは勘頼りで人がいるであろう場所へサボからコッソリと借りた鉄パイプを思い切り振りかざした
その後すぐに聞こえてきた鈍い音に(こりゃとんでもない所に当てちまったな…)と苦い顔をする
「おい!どうした!?」
「気を失ってる‥誰かが居たってのか!」
[居たさ、普通にな?]
「Σ誰だ!?」
[このコンテナに入ってる物の原産地の住民だ]
「まさか、レヴェンダの!?」
少しずつ霧が晴れていき、相手が高身長だと言う事に気付いたおれは自分の背の低さを利用して警戒している人の視界に潜り込む
「くそっ、土煙のせいで姿が見えねェ‥どこにいやがる!」
[お前の真横だ]
「ぐあっ!?」
またもおれにパイプで殴られ気を・・「っく、そこかあァ!」失わなかったか…
いる場所を悟られたおれはあっという間に捕まれ持ち上げられる
「こんな小娘に俺の仲間がやられるとはな‥」
[おれも、と言いたいとこだけど打ちどころを誤ったらしくてな。しばらく気を失ったままだぞ?]
そして・・
[お前も他の1人の仲間みたいになっとくか?]
「は?・・Σは!?」
おれの言葉に辺りを見渡し、コンテナの傍にいた他の5人の姿が見当たらない事に気付く
「おい女・・テメェなにをし[チェッソ!]
「姉さんから手を放せ・・」
ガシッ!
「なっ!ぅお・・」
[行ってこい]
驚いたことで生まれたすきを利用して男の腕から脱出したおれが見送りの言葉をかけたのを最後に地面に姿を消した
周囲にいた男達は全員"遊泳"の力を持つチェッソによって地中へと引きずられ全身が使ったであろう場所で手を離され放置される
どこでも泳げるチェッソとは違い普通の人である以上、手放された後は所謂生き埋め状態になるわけで・・・
ある意味楽で、残酷な殺し方・・・
[(アイツら強そうだから3時間は放っておくか…)お疲れチェッソ、上がっていいよ?]
そう言う力を授かってしまった弟を想い辛く感じながらもおれはチェッソを呼んだ
[商売以外の理由で滅多に海に出ない国だからな]
あれから完全に打ち解けたサボとおれはにこにこと笑いながら施設内を歩いていく
何かあればすぐ気づけるようにチェッソが周囲を警戒してくれている
「お前の国の奴らは外の世界が怖いのか?」
[別にそういう訳じゃないと思う
いい例としておれは外の世界に興味津々だからな]
「だとしたらなぜ・・?」
他の国を見ようとしないのか‥
何て言いたそうなサボがおれを覗く
[確信はないけど今の国王…おれの父さんがそうさせてる]
「!」
[確信が持てないのは実際に周りの目に見える行動やその様子を見たことがないから]
「でも、そう思える覚えがあるのね?」
一緒に話を聞いてたコアラもこの話に乗っかって来た
ここで止める理由もないからおれは頷いて話を続ける
[おれ、今はこうやって父さんの仕事をやってるけどその少し前まではサボ達と同じように外の世界に出て色んな島や人達を見て来たんだ]
「外に出たのか!?」
[ああ、お蔭でレヴェンダにいた時の世界がどれだけ小さかったか気付くことが出来たし、それを知った時はとても驚いた]
出会った人達の何人かとは仲良くできて別の島を見たいというおれの願いを叶えるために色んな島へ連れてってくれたしな♪
[中でも面白かった人は"麦わらのルフィ"とその仲間達だな]
「!?」
[その海賊団の中で初めて会ったのがそのルフィなんだけど、まぁ凄くマイペースな奴だったw]
「そうだろうな!アイツはそういう奴だ!」
[ん?ルフィを知ってるのか?]
「サボ君の弟なの」
「本当の、じゃねェがこの絆はそう簡単に切れない程だ」
ルフィの名前が出て明らかに声が高くなったサボの声に思わず笑みが零れる
「ルフィは元気にしてたか?」
[元気過ぎるくらいだよ
お蔭でおれは振り回されっぱなしだった]
「ハハッ!そりゃよかった♪」
[・・・おれも、あのルフィみたいに自由に生きられたらな‥]
出会ってから別れるまでの彼の様子を思い出し、ふと羨ましくなって呟いたおれに「姉さん・・・」と気遣うように声をかけてくれたチェッソ
[ああ、悪いなチェッソ
おれは大丈夫だ]
「・・普通なら"自由に生きたいなら生きればいい"といいたい所だが、そうできない理由があって」
「その原因があなたの父親なのね?」
笑みを消し、真剣な顔で問いかけてきた2人の言葉におれはゆっくり頷く
[おれは父さんと母さんの一番最初の子でな、性別関係なく1人目の子に自分の跡継ぎにと固めてるらしくて
数時間遅れて産まれてきた弟がいくら願っても頷いてくれた日は一度もなかった]
「ずいぶんと頑固な父親なのね」
[もしかしたら今までもそうだったのかと思って家系図を調べたけど別にそういう風なルールなんてなくてただ父さんがそうしたいと一点張りなだけだった]
「・・・姉さんは」
姉さんは優しいんだ。僕らが父さんの事を反対している所を見られないように配慮してくれたり姉さん自身の想いを抑え込んで父さんが喜ぶように考えを合わせてるし・・
「跡継ぎを望んでる兄さんからの恨みとかの暴力にも何もやり返そうとかしないんだから」
「「なっ(えっ)!?」」
[チェッソ!その事は口が「見せてみろ!」Σちょっ!?]
おれが止めようとするもすでに遅く、サボの手によって服が捲られ背中を見たサボが声を詰まらせた音が微かに聞こえた
[・・チェッソ、この事を口に出すなと言ってる筈なんだが]
「ごめんなさい・・でも、この2人なら大丈夫だと思って…」
背中越しからでも十分感じ取れる怒りの気配を察しながらチェッソの言葉を聞いて小さく溜息をついた後口を開き・・
[自分で背中は見れないからどんな傷跡が残ってるかは知らないけど、これでも見え易くなった方だと思う]
「・・・これを自分の兄妹にやられたのか?」
[8割程の傷はそう。で、残りは父さんから受けた傷だ]
父さんからの傷ごと弟が抉り取るからな
服を掴んでいる手がと言葉がわなわなと震えているのを感じながら冷静に答える
「お前は自分の背中をこんな風にした弟に何もしないのか?」
[ちゃんとした理由があるからな
一番上として申し訳ない気持ちしかない]
だからおれは・・
と言葉を続けようとした時だった!
ズガガガ…!!ドオォン!!
とクレーンによって吊り上げられていたコンテナから削っているような音がした後、大きな音を立てて地面に落下した!
「なんだッ!?」
「当たりィ~!随分と大量に入ってんなァ~!」
状況を把握しようとした私達の耳に原因だと判る人の声が落下した原因で巻きあがってる煙の中から聞こえて来る
[どうやらサボ達が探してた人達のお出ましらしいね‥チェッソ、人員把握]
「うん・・"状況感知(シチュラスプ)"」
見聞色のような魔法の言葉を唱えながら大きく息を吐く。そして・・
「コンテナの中に3人、周囲を囲むように4人と手際よく運ぼうと近くの物陰にも3人隠れてて周囲の2人と外の3人は覇気使いだね」
[よし、じゃあおれ達はコンテナと囲んでる人たち行くからサボ達は外の覇気使い頼んだ!]
「え‥Σちょっと!?」
勢いよく自分の服を引きサボの掴んでる分を剥がした後すぐにコンテナへ向かって行くおれ達
[いつもの行くぞ?]
「うん」
おれの短い言葉に頷いたチェッソが地面に潜ったのを見ておれは勘頼りで人がいるであろう場所へサボからコッソリと借りた鉄パイプを思い切り振りかざした
その後すぐに聞こえてきた鈍い音に(こりゃとんでもない所に当てちまったな…)と苦い顔をする
「おい!どうした!?」
「気を失ってる‥誰かが居たってのか!」
[居たさ、普通にな?]
「Σ誰だ!?」
[このコンテナに入ってる物の原産地の住民だ]
「まさか、レヴェンダの!?」
少しずつ霧が晴れていき、相手が高身長だと言う事に気付いたおれは自分の背の低さを利用して警戒している人の視界に潜り込む
「くそっ、土煙のせいで姿が見えねェ‥どこにいやがる!」
[お前の真横だ]
「ぐあっ!?」
またもおれにパイプで殴られ気を・・「っく、そこかあァ!」失わなかったか…
いる場所を悟られたおれはあっという間に捕まれ持ち上げられる
「こんな小娘に俺の仲間がやられるとはな‥」
[おれも、と言いたいとこだけど打ちどころを誤ったらしくてな。しばらく気を失ったままだぞ?]
そして・・
[お前も他の1人の仲間みたいになっとくか?]
「は?・・Σは!?」
おれの言葉に辺りを見渡し、コンテナの傍にいた他の5人の姿が見当たらない事に気付く
「おい女・・テメェなにをし[チェッソ!]
「姉さんから手を放せ・・」
ガシッ!
「なっ!ぅお・・」
[行ってこい]
驚いたことで生まれたすきを利用して男の腕から脱出したおれが見送りの言葉をかけたのを最後に地面に姿を消した
周囲にいた男達は全員"遊泳"の力を持つチェッソによって地中へと引きずられ全身が使ったであろう場所で手を離され放置される
どこでも泳げるチェッソとは違い普通の人である以上、手放された後は所謂生き埋め状態になるわけで・・・
ある意味楽で、残酷な殺し方・・・
[(アイツら強そうだから3時間は放っておくか…)お疲れチェッソ、上がっていいよ?]
そう言う力を授かってしまった弟を想い辛く感じながらもおれはチェッソを呼んだ