17日目
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「では、行ってらっしゃいませ」
[ああ、行ってくる]
「留守の間は任せたぞ?」
「お任せを、父上」
頭を下げるメイドと留守を任されたウィリムに見送られおれ達はカシス島へやって来た
自分達が島へ降り立った瞬間に甘い果物の匂いがふわっと漂ってくる
[わぁ!凄く甘い匂いだ!]
「舞踏会は始まっている、無礼のないようにしてこい」
[ああ、いってくるよ]
レヴェンダ王とその姫君が参られました!
と周囲に到着した報告が広がっていくのを聞きながらおれは父さんと別れ1人先に会場へと足を進めた
「姫様、ずっと踊り続けてお疲れでしょう?
今ドリンクをお持ちします」
さっきまで一緒に踊っていた王子が言うやおれの傍から離れていくのを見届けた後
[おれの国、外の人達から受け取るには自分達の目の前で飲み物を入れないといけないっていう決まりがあるんだけど・・]
それを知らないのかな?
と去っていった方を見続けながら呟いた時だった「ならば、ぼくからの飲み物は飲まれますか?」と聞きなれた声に振り向くと純白の衣装に身を包んだキャベンがおれにグラスを差し出していた
[キャベン‥]
「久しぶりだね、元気そうでなによりだよ☆」
[お前のキラキラも相変わらず眩しいな]
周囲にいる女性の視線を集める特殊なキラキラを放出しているキャベンに笑みを浮かべながら言ったおれの顔を見て
「また少し痩せたかい?」
[ん?そうか?]
「目視でいうと5キロほど落ちたと思うよ」
[何でおれの知らない事も察せられるんだよ!?]
「ふふ♪」
笑うだけで答えようとしないキャベンに突っ込みながらも飲み物を受け取る
軽く飲んでみると中に入っていたのはおれが好きなジュースだった
[にしてもよくこれたな?]
「ぼくは君の許嫁だよ?招待が来ない方がおかしい話さ」
[・・まあそうなんだけど]
「丁度いい、これから踊らないか?」
おれが飲み干したのと同時に慣れた手つきでウェイターに空になったグラスを返すと緩やかに手を差し伸べてきた
[久しぶりに踊るからゆっくりと頼むぞ?]
「お安いご用さ♪」
そう言って差し出した手を取り、他の踊っている人達の元へ歩き出した
「ほう、見事な踊りですな」
「あの姫君はレヴェンダの・・」
「なんて息の揃った動き♪」
キャベンと踊っている中、周りにいる人達から声が聞こえてくるけどおれは一緒に踊っている人に集中する
「アマネ、元気だったかい?」
[いつもと変わらない。と言えば伝わるか?]
踊る前に浮かべていた表情が語っていた通り何かを話そうとしていたからだ‥
「単刀直入に聞こう、海賊として海に帰りたいかい?」
[・・・・]
「・・少なくとも"彼ら"は帰ってきて欲しいと願ってるよ」
真剣な声で話すキャベンの言葉に応えられずおれはただ話を聞き続ける
「君はどうしたい?」
[戻る戻らないじゃないけど少し、アイツらに逢いたい・・]
「!・・いいとも」
君が望むなら・・・
と会話が終わると同時に軽くお辞儀した後、おれの手を取ったままキャベンはゆっくりと歩きだしこの会場の裏手にあるテラスに来た
海を見渡せるそのテラスにやって来たおれが見たものは逢いたかった彼らの姿があった
[っ、キッド!ロー!]
「「アマネっ!」」
思わず2人に飛びついたおれを2人はしっかりと受け止めてくれた
少ししか経っていないのにキッド達の匂いが懐かしく感じる
「無事だったか?」
[何とかな!]
「アマネ、彼らに逢いたかった理由があるんだろ?」
[ああ・・]
おれは2人から身体を離すと真っ直ぐ目を見て話し始める
[おれは今ここでキッド達の所へ戻るわけにはいかない]
「・・・・」
[レヴェンダでやっておかなきゃいけない事、やらなきゃいけない事があるんだ]
これはローに攫われて違う国や島を巡って強く思った事・・・
[だから、それを済ませるまで外の世界には出ない]
「・・そうか」
「ちなみにその期間はどれくらいだ?」
[ん~・・おれが考えてる最短で7年だな?]
大雑把に計算して出した言葉に2人は少しの無言の後「そうか・・・」と呟いた
[それくらいあれば色々と解決できると思う]
「なら、その後お前がどう動こうが関係ねェな?」
[・・え?]
その言葉にハッとなり2人を見上げると何かを企んでいるような笑みを浮かべておれを見ている
そんな表情も海賊らしく、おれの島では見られないカッコよくみえる
[本当、こんな感情なんて芽生える事もなかったのにな…]
「「?」」
[いや、何でもない‥]
本当は今すぐ海へ引き戻して欲しい
けど、そうすると父さんがロー達に何かをするかもしれないしなによりウィリムの気持ちを裏切ってしまう事になる・・・
[だから「アマネ」?]
「安心しろ、今のお前は何か考えてるみてェだし強引に攫って行ったりはしねェ」
「だが、お前の言ったその期間中"何も思わねェ"俺達じゃねェって事だ」
[っ、ああ!それがお前らだ
"どんな事をやってくれる"か楽しみにしてるぞ]
そう言っておれはスッとキッドの頬に顔を近付け・・
チュ
と触れるだけのキスを落とす
予想外の行動だったのか目を見開いて動けずにいるキッドを見た後すぐにローにも同じくキスをする
[これは期待してるっていう意味を込めてるから・・・]
硬直してる2人に向かって言うけど、正直顔を見れない
何かよく分からないけど恥ずかしさに近い感覚がおれを襲ってる
[それを裏切るようなことしないでくれよ?]
「Σ貴様ら!また懲りずに・・!」
おれの気配を辿って来たのか駆けて来るやキッド達を指さして怒鳴ろうとする父さんに
[در محل توقف کنید(その場に止まれ)]
「Σっ!?」
1つ大きく息を吸って唱えた言葉によって何かに動きを封じられたかのようにピタリと動かなくなる
「この詠唱魔法は・・!」
[父さん、おれは彼らと話をしただけで
彼らも話し終えたからこれから帰るつもりでいたんだ]
「おォ、だから強引な追っ払いなんて人員の無駄遣いってもんだぜ?」
「・・・・」
["とっとといけ"ってさww]
父さんが目で発している言葉を代役して言うと2人は頷き後ろに見える海へ足を進める
「じゃあな、アマネ」
[おう、来てくれてありがとな?]
崖へ飛び下りて言った2人に大きく手を振って別れを告げた
[大丈夫、もう寂しくない!]
[ああ、行ってくる]
「留守の間は任せたぞ?」
「お任せを、父上」
頭を下げるメイドと留守を任されたウィリムに見送られおれ達はカシス島へやって来た
自分達が島へ降り立った瞬間に甘い果物の匂いがふわっと漂ってくる
[わぁ!凄く甘い匂いだ!]
「舞踏会は始まっている、無礼のないようにしてこい」
[ああ、いってくるよ]
レヴェンダ王とその姫君が参られました!
と周囲に到着した報告が広がっていくのを聞きながらおれは父さんと別れ1人先に会場へと足を進めた
「姫様、ずっと踊り続けてお疲れでしょう?
今ドリンクをお持ちします」
さっきまで一緒に踊っていた王子が言うやおれの傍から離れていくのを見届けた後
[おれの国、外の人達から受け取るには自分達の目の前で飲み物を入れないといけないっていう決まりがあるんだけど・・]
それを知らないのかな?
と去っていった方を見続けながら呟いた時だった「ならば、ぼくからの飲み物は飲まれますか?」と聞きなれた声に振り向くと純白の衣装に身を包んだキャベンがおれにグラスを差し出していた
[キャベン‥]
「久しぶりだね、元気そうでなによりだよ☆」
[お前のキラキラも相変わらず眩しいな]
周囲にいる女性の視線を集める特殊なキラキラを放出しているキャベンに笑みを浮かべながら言ったおれの顔を見て
「また少し痩せたかい?」
[ん?そうか?]
「目視でいうと5キロほど落ちたと思うよ」
[何でおれの知らない事も察せられるんだよ!?]
「ふふ♪」
笑うだけで答えようとしないキャベンに突っ込みながらも飲み物を受け取る
軽く飲んでみると中に入っていたのはおれが好きなジュースだった
[にしてもよくこれたな?]
「ぼくは君の許嫁だよ?招待が来ない方がおかしい話さ」
[・・まあそうなんだけど]
「丁度いい、これから踊らないか?」
おれが飲み干したのと同時に慣れた手つきでウェイターに空になったグラスを返すと緩やかに手を差し伸べてきた
[久しぶりに踊るからゆっくりと頼むぞ?]
「お安いご用さ♪」
そう言って差し出した手を取り、他の踊っている人達の元へ歩き出した
「ほう、見事な踊りですな」
「あの姫君はレヴェンダの・・」
「なんて息の揃った動き♪」
キャベンと踊っている中、周りにいる人達から声が聞こえてくるけどおれは一緒に踊っている人に集中する
「アマネ、元気だったかい?」
[いつもと変わらない。と言えば伝わるか?]
踊る前に浮かべていた表情が語っていた通り何かを話そうとしていたからだ‥
「単刀直入に聞こう、海賊として海に帰りたいかい?」
[・・・・]
「・・少なくとも"彼ら"は帰ってきて欲しいと願ってるよ」
真剣な声で話すキャベンの言葉に応えられずおれはただ話を聞き続ける
「君はどうしたい?」
[戻る戻らないじゃないけど少し、アイツらに逢いたい・・]
「!・・いいとも」
君が望むなら・・・
と会話が終わると同時に軽くお辞儀した後、おれの手を取ったままキャベンはゆっくりと歩きだしこの会場の裏手にあるテラスに来た
海を見渡せるそのテラスにやって来たおれが見たものは逢いたかった彼らの姿があった
[っ、キッド!ロー!]
「「アマネっ!」」
思わず2人に飛びついたおれを2人はしっかりと受け止めてくれた
少ししか経っていないのにキッド達の匂いが懐かしく感じる
「無事だったか?」
[何とかな!]
「アマネ、彼らに逢いたかった理由があるんだろ?」
[ああ・・]
おれは2人から身体を離すと真っ直ぐ目を見て話し始める
[おれは今ここでキッド達の所へ戻るわけにはいかない]
「・・・・」
[レヴェンダでやっておかなきゃいけない事、やらなきゃいけない事があるんだ]
これはローに攫われて違う国や島を巡って強く思った事・・・
[だから、それを済ませるまで外の世界には出ない]
「・・そうか」
「ちなみにその期間はどれくらいだ?」
[ん~・・おれが考えてる最短で7年だな?]
大雑把に計算して出した言葉に2人は少しの無言の後「そうか・・・」と呟いた
[それくらいあれば色々と解決できると思う]
「なら、その後お前がどう動こうが関係ねェな?」
[・・え?]
その言葉にハッとなり2人を見上げると何かを企んでいるような笑みを浮かべておれを見ている
そんな表情も海賊らしく、おれの島では見られないカッコよくみえる
[本当、こんな感情なんて芽生える事もなかったのにな…]
「「?」」
[いや、何でもない‥]
本当は今すぐ海へ引き戻して欲しい
けど、そうすると父さんがロー達に何かをするかもしれないしなによりウィリムの気持ちを裏切ってしまう事になる・・・
[だから「アマネ」?]
「安心しろ、今のお前は何か考えてるみてェだし強引に攫って行ったりはしねェ」
「だが、お前の言ったその期間中"何も思わねェ"俺達じゃねェって事だ」
[っ、ああ!それがお前らだ
"どんな事をやってくれる"か楽しみにしてるぞ]
そう言っておれはスッとキッドの頬に顔を近付け・・
チュ
と触れるだけのキスを落とす
予想外の行動だったのか目を見開いて動けずにいるキッドを見た後すぐにローにも同じくキスをする
[これは期待してるっていう意味を込めてるから・・・]
硬直してる2人に向かって言うけど、正直顔を見れない
何かよく分からないけど恥ずかしさに近い感覚がおれを襲ってる
[それを裏切るようなことしないでくれよ?]
「Σ貴様ら!また懲りずに・・!」
おれの気配を辿って来たのか駆けて来るやキッド達を指さして怒鳴ろうとする父さんに
[در محل توقف کنید(その場に止まれ)]
「Σっ!?」
1つ大きく息を吸って唱えた言葉によって何かに動きを封じられたかのようにピタリと動かなくなる
「この詠唱魔法は・・!」
[父さん、おれは彼らと話をしただけで
彼らも話し終えたからこれから帰るつもりでいたんだ]
「おォ、だから強引な追っ払いなんて人員の無駄遣いってもんだぜ?」
「・・・・」
["とっとといけ"ってさww]
父さんが目で発している言葉を代役して言うと2人は頷き後ろに見える海へ足を進める
「じゃあな、アマネ」
[おう、来てくれてありがとな?]
崖へ飛び下りて言った2人に大きく手を振って別れを告げた
[大丈夫、もう寂しくない!]