13日目

名前変換

おれの名前は~‥
気ままに放浪する"おれ"系女性

トラファルガーのトコにいると思っていたアマネがなぜか麦わらの船にいた


その事に苛立ってる俺が憂さ晴らしに攻撃を繰り出していると




[キッド、その辺にしてくれるか?]





と俺の拳に触れながらアマネは今までおれが聞いた事がない低い声を出して言った





アマネ!」


アマネっ!ソイツに近づいちゃ危ないわよ!?」




[大丈夫だ、こいつはおれに攻撃をしたりしない]




そうだろ?キッド

と身長差がありすぎる彼を見上げながら問いかけた彼女の声はやや低いままだ




「・・そんなことしねェよ」



「「Σ!?」」




「本当だ・・・」


「でもどうして・・?」





アマネの言った通り大人しく腕を降ろし攻撃をやめたキッドを見て驚きを隠せない様子のナミ達




「キッド!急に飛び出したりしてどうし・・・」


[あ、キラー]


アマネ…?」




キッドが飛び出してきたところから現れた彼の仲間に気付いたアマネが名前を口にすると呼ばれた本人はいると思ってなかった人物に唖然とする

それから間もなくしてゾロゾロと仲間達が出てきてキラーと同じように彼女の存在に気付くや驚いている




[久しぶりだな、けど話をするのはちょっと待ってくれ]


「・・っ!」


[今のおれはキッドに少し怒ってるんだ]





キラーを見て一声かけた後の言葉を言いながらキッドを見直る
その彼女はどんな顔をしているのかは身長差のせいで見られないが、キッドの息が詰まった声が僅かに漏れた





[キッド、どうしてルフィに攻撃を仕掛けたんだ?]


「・・お前が麦わらと一緒にいるのが見えたから」


[どこから見えた?]


「ここからそう遠くねェ海岸だ」




未だに彼女は表情を変えていないのだろう
キッドは質問にやや息苦しそうな声で答えている




[そりゃルフィ達もお前に攻撃を仕掛けてくる理由もいつ見られてたのかなんて分からないだろ]


「・・・・」


[キッド・・おれはな?
どんな理由があっても、友達を傷付ける奴は許せねェんだ]



「!?」




アマネが発した聞き覚えのある言葉にルフィは僅かに反応する





[全部避けてくれたおかげで怪我をしてないから今回は許すけどな、また同じことをやったらおれがキッドを傷付ける!]


「っ!?」



[・・・それほど友達が傷付くのを見たくないって事、覚えておいてくれな?]


「・・・悪かった」


[よし]




頭を下げて謝ったキッドに頷いたあと後ろにいるルフィへ駆け寄る




[ルフィ、本当に怪我しなかったか?]


「ああ、大丈夫だ!止めてくれてありがとな♪
・・にしても」


[ん?]


「シャンクスが小さい頃の俺を山賊から守ってくれた時と同じ言葉を聞けるなんて思わなかった!」


[シャンクスって四皇の?]


「ああ!この麦わら帽子もシャンクスから預かってんだ♪」




被っている麦わら帽子に触れながら嬉しそうに言うルフィを見て[友達を大事にする人ならシャンクスもいい人なんだな♪]と笑みを浮かべる



「俺、いつかこの帽子を返しに行く
それまでもっと強くなる!」


[ルフィなら大丈夫、その気持ちを持ち続けてたら"高み"へ行けるさ]


「本当か?」


[おれが保証する!]




うんうんと頷きながら言ったアマネにルフィはパァッと表情を明るくして




「ありがとな!」


[どういたしまして♪
ほら、ルフィ達はログが溜まる前に出航しろ]


「あ!いけね」





出航するぞ野郎共ォ!
と自分の仲間達へ腕をあげながら指示を出したルフィに従いフランキーとブルックは準備に取り掛かるが‥




[おれの事は心配いらないぞ?
船では世話になった♪]


アマネって度胸あるのね‥見直したわ」


[これに度胸なんていらない
自分にとって守りたいものは何か・・それが大事だからな♪]


「!そうね
また会いましょう♪」


[ああ!またな?]




キッド達を背後に立たせたまま笑顔で手を振るアマネに見送られながらルフィ達"麦わら海賊団"は彼女のいる島から去っていった




「・・・アマネはどうして麦わらの船に乗ってたんだ?」


[これには色々理由があるんだ
けどその前に・・・]




そういいながらアマネは傍に立っているキッドを今度は普通の表情で見上げ・・




[今度はお前の船にお世話になってもいいか?キッド]


「・・いいのか?」


[ははっ、さっきの事を気にしてるんだな]




反省してくれてるならいいよ
おれももう怒ってないし♪


彼らしくなくオドオドしい様子で問いかけたキッドに笑いながら答えた彼女の言葉を聞くと





「ああ、勿論だ」


[よかった!じゃあ服とか生活用品買わないとな
街へ行こう♪]




案内してくれ!

と大きく頷いたキッドの手を取り島の奥へ歩き出したアマネに続くように彼の仲間達も歩き出すのだった
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