9日目
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"[今日も行ってきたのか?]"
"「うん、今日は前よりも価格が上がってたから嬉しかった♪」
"
気が付けば自分に備わったイルカの"遊泳"の力を使い、家を離れて様々な島のオークション会場に商品として出没しているおれの弟
無事に家へ戻ってくるのなら理由なんてどうでもいいけど、そろそろ大きなオークションへと向かってそうだと予想を立てた場所
そこにいるのであれば流石に少しは反省をしてほしい所だけど・・・
「着いたぞ、シャボンディ諸島だ」
[ありがとな、助かったよ♪]
島に到着し、無法地帯と思われる場所に船から降りながらアマネは連れて来てくれたカタクリに礼を言う
「いや、構わない
また気が向いたら来てくれ。ママも喜ぶ」
[ま、おれから言わなくてもスズの方から誘ってきそうだけど?]
「否定できないな
今回の件で更にお前の事を気に入ったようだ」
[それはよかった♪
じゃあまたな?]
手を振りながらアマネはカタクリと別れ、島の奥へと消えていく
そしてその足で向かった場所は"1GR"と書かれたこの島の特有の植物であるヤルキマン・マングローブの上に建っている大きな建物
[さて、どうだろうな]
「いらっしゃいませ」
[商品への投資に参加する
入場許可証をくれるか?]
その建物に入る為に必要な番号の書かれた札を受け取るとアマネは急ぐ素振りもなくゆっくりと建物の中へと入っていった
~~~~~~~~~~~
<では次に参ります商品は~>
[なかなか来ないな]
予感が外れたか?
商品と呼ばれた人たちがステージに上がりセリにかけられ売られている様子を客席から眺めながらポツリと呟いた時だった
<レヴェンダ国からやって来た~チェッソ~!!>
[あ・・・]
ステージ上に赤茶色のツーブロックショートヘアーのアマネより一回りほど背の低い見た目爽やかそうな青年が出たのを見て小さく声を漏らす
どうやら彼がビッグ・マムの所で言っていた彼女の兄弟のようだ
[やっぱりいた・・・]
小さな溜息を漏らしながらアマネは持っていた札を構える
<では皆さん、準備の方はよろしいでしょうか?
ではまずは~[3億]は・・?>
司会者も思わず言葉を詰まらせる
一見ただの爽やかな青年にそこまでかける物なのかという疑問がそこに含まれていそうだが、儲かることに変わりないので・・・
<一気に3億β来ました!
他のお客様、上乗せはございませんか~?>
「[・・・・]」
完全に静まり返り、もう名乗り出る人がいない空間の中アマネとその青年は口を開くことなくただ見つめ合っていた
コンコォン!!
<時間いっぱいです!
55番の3億βに決まりました!>
(後で会おうな?)
そう伝わるように小さく頷いた彼女の気持ちが通じたのか頷き返しながらステージ奥へ去っていく
その時の彼の顔や動きはどこかぎこちなかった
~~~~~~~~~~
「姉さん、ごめんなさい!」
小切手にて青年にかけられた金額を払い終わったアマネは彼を連れて島を降りる際にいた無法地帯へ移動し、そこに着くや声を張って謝る
[ん?お前はおれに悪いことしてないだろ?]
「僕のせいで姉さんの手を煩わせてしまったから・・」
[でもああやって自分をせりにかけるのは自分の価値を知りたいからだろ?
で、おれが金額をかけた]
まあチェッソにかけるならもっと金額は上だけどな♪
と彼と話す彼女は作ったものではない本心からの笑みを浮かべている
「姉さん・・」
[そんな声を出すなよ~
おれは本当に怒ってないんだからさ]
「・・・」
罪悪感を感じ、俯いた青年にアマネはその笑みを崩さず頭を撫でる
[ただ、オークション会場をここに選んだのは悪いな
下手すれば天竜人に売り飛ばされることがある]
「!!」
[あの人達の元へ売られてしまえば流石に救い出すことが出来ない‥
こう言った事を続けるのは構わないけど場所を選ぼうな?]
「・・・うん」
頷いたチェッソを見て彼女は撫でるのをやめる
[今日はもう国へ帰って家の手伝いをしてあげてくれ、父さんも人手が欲しがってるだろ?]
「!それは[な?]・・・」
アマネの言葉に何かが引っ掛かったらしく言い返そうとした彼に言わせまいとしてか柔らかい口調で言葉をかぶせた彼女にもう一度小さく頷いた
「姉さん」
[なんだ?]
「気を付けて・・」
[・・・ああ、ありがとな?チェッソ♪]
アマネに見送られながらどこか思いつめた表情をしながらもチェッソは海へ入り、この島から去っていった
"「うん、今日は前よりも価格が上がってたから嬉しかった♪」
"
気が付けば自分に備わったイルカの"遊泳"の力を使い、家を離れて様々な島のオークション会場に商品として出没しているおれの弟
無事に家へ戻ってくるのなら理由なんてどうでもいいけど、そろそろ大きなオークションへと向かってそうだと予想を立てた場所
そこにいるのであれば流石に少しは反省をしてほしい所だけど・・・
「着いたぞ、シャボンディ諸島だ」
[ありがとな、助かったよ♪]
島に到着し、無法地帯と思われる場所に船から降りながらアマネは連れて来てくれたカタクリに礼を言う
「いや、構わない
また気が向いたら来てくれ。ママも喜ぶ」
[ま、おれから言わなくてもスズの方から誘ってきそうだけど?]
「否定できないな
今回の件で更にお前の事を気に入ったようだ」
[それはよかった♪
じゃあまたな?]
手を振りながらアマネはカタクリと別れ、島の奥へと消えていく
そしてその足で向かった場所は"1GR"と書かれたこの島の特有の植物であるヤルキマン・マングローブの上に建っている大きな建物
[さて、どうだろうな]
「いらっしゃいませ」
[商品への投資に参加する
入場許可証をくれるか?]
その建物に入る為に必要な番号の書かれた札を受け取るとアマネは急ぐ素振りもなくゆっくりと建物の中へと入っていった
~~~~~~~~~~~
<では次に参ります商品は~>
[なかなか来ないな]
予感が外れたか?
商品と呼ばれた人たちがステージに上がりセリにかけられ売られている様子を客席から眺めながらポツリと呟いた時だった
<レヴェンダ国からやって来た~チェッソ~!!>
[あ・・・]
ステージ上に赤茶色のツーブロックショートヘアーのアマネより一回りほど背の低い見た目爽やかそうな青年が出たのを見て小さく声を漏らす
どうやら彼がビッグ・マムの所で言っていた彼女の兄弟のようだ
[やっぱりいた・・・]
小さな溜息を漏らしながらアマネは持っていた札を構える
<では皆さん、準備の方はよろしいでしょうか?
ではまずは~[3億]は・・?>
司会者も思わず言葉を詰まらせる
一見ただの爽やかな青年にそこまでかける物なのかという疑問がそこに含まれていそうだが、儲かることに変わりないので・・・
<一気に3億β来ました!
他のお客様、上乗せはございませんか~?>
「[・・・・]」
完全に静まり返り、もう名乗り出る人がいない空間の中アマネとその青年は口を開くことなくただ見つめ合っていた
コンコォン!!
<時間いっぱいです!
55番の3億βに決まりました!>
(後で会おうな?)
そう伝わるように小さく頷いた彼女の気持ちが通じたのか頷き返しながらステージ奥へ去っていく
その時の彼の顔や動きはどこかぎこちなかった
~~~~~~~~~~
「姉さん、ごめんなさい!」
小切手にて青年にかけられた金額を払い終わったアマネは彼を連れて島を降りる際にいた無法地帯へ移動し、そこに着くや声を張って謝る
[ん?お前はおれに悪いことしてないだろ?]
「僕のせいで姉さんの手を煩わせてしまったから・・」
[でもああやって自分をせりにかけるのは自分の価値を知りたいからだろ?
で、おれが金額をかけた]
まあチェッソにかけるならもっと金額は上だけどな♪
と彼と話す彼女は作ったものではない本心からの笑みを浮かべている
「姉さん・・」
[そんな声を出すなよ~
おれは本当に怒ってないんだからさ]
「・・・」
罪悪感を感じ、俯いた青年にアマネはその笑みを崩さず頭を撫でる
[ただ、オークション会場をここに選んだのは悪いな
下手すれば天竜人に売り飛ばされることがある]
「!!」
[あの人達の元へ売られてしまえば流石に救い出すことが出来ない‥
こう言った事を続けるのは構わないけど場所を選ぼうな?]
「・・・うん」
頷いたチェッソを見て彼女は撫でるのをやめる
[今日はもう国へ帰って家の手伝いをしてあげてくれ、父さんも人手が欲しがってるだろ?]
「!それは[な?]・・・」
アマネの言葉に何かが引っ掛かったらしく言い返そうとした彼に言わせまいとしてか柔らかい口調で言葉をかぶせた彼女にもう一度小さく頷いた
「姉さん」
[なんだ?]
「気を付けて・・」
[・・・ああ、ありがとな?チェッソ♪]
アマネに見送られながらどこか思いつめた表情をしながらもチェッソは海へ入り、この島から去っていった