7日目
名前変換
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翌日、珍しくハンモックではなくエスニック調の布団を使い床で眠っていたアマネは閉じていた目をゆっくりと開ける
「・・・・・」
その目に映ったのは自分よりも背丈のある弟が物静かに眠る姿
そして彼の腕は大切なものを包むかのように彼女の背中へと回されていた
[―――フォルク]
「…ンあ?」
ギリギリ聞こえるかという程か細い声で弟の名前を呼ぶとそれを聞き取れたのか薄っすらと目を開け彼女を見る
[おはよ]
「・・・おう」
フォルクは挨拶をした姉に短く答えるともぞもぞと動き、彼女の胸元に顔を埋める
元居た場所ではよくあった事なのか過剰反応することなく彼の背中をポンポンとあやすように叩く
[よく眠れたか?]
「ああ、お蔭でぐっすりだ」
[それは良かった♪
・・・ゆっくりしても構わないからさ1つ聞いてくれるか?]
「勿論いいが、何をしてほしい?」
埋めたまま視線だけをアマネへ向けたフォルクに彼女はフワリと笑みを浮かべ
[おれ達のいた島でよくやってた事だ]
「!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「い~な~!」
[いいだろ~?]
昼になるまでの時間が結構近くなった時、測量室でフォルクの傍にいるアマネへシャチが何かを羨ましがり、その言葉を聞いて少しエヘン顔をする彼女
[おれが島にいた頃、ほぼ毎日やってくれてたんだ♪]
「空中散歩なんてほんっと羨ましい!
フォルク!オレも乗せてくれよ?」
「俺は姉貴しか乗せる気はねェ」
シャチの頼みをバッサリと断るフォルク
この様子を見ると彼らの関係性は昨日よりかはやや打ち解けているようだ
[これだけは諦めてくれ
フォルクはおれの為にこの技を身に付けたようなもんらしいから]
「身に付けようと思って付けられるモンなの!?」
「俺達の島の奴らなら可能な事だ」
[外から来た人には極力見せないようにしてるんだけどさ]
おれ達の島は少しばかり独特な環境なんだよな~♪
"鳥の姿になって空を飛ぶこと"がそこまで不可能ではない事の同意を求めるように言うとすぐに頷いて肯定を示したフォルク
「なら、アマネも空飛ぶの覚えてんじゃないのか?」
[おれは"覚えなかった"んだ]
「どうしてだ?一緒に飛ぶのも楽しいだろ?」
[確かに楽しそうだけどな?
一緒に空を舞うよりも乗せて飛びたいって願う弟がいるんだ]
ならその願いを叶えるため覚えるのをやめる事なんて簡単だろ?
と笑顔を浮かべながら言ったアマネの言葉に・・・
「姉貴~!」
[はいはいww
フォルクはおれを乗せて空を飛ぶ度上達していったもんな♪]
「ほんと姉ちゃん想いの奴だな・・・」
嬉しくなって昨日同様抱き着いたフォルクにもう慣れた様子で笑って話すシャチ
「ちなみにさ」
[なんだ?]
「フォルク以外にも兄弟いたりすんの?」
[いるもなにも、おれん家は兄弟の人数が10人を超える大家族だ♪
確かおれが島出る前にも産まれてたよな?]
「ああ、元気な女の子だったぜ」
「Σアンタらの母ちゃんどんだけ頑張るの!?」
アマネとその子の年齢差を想像したのかツッコミを入れたシャチ
[まあ、無理したりとか産みたくないって思わない限り産んでもいいんじゃね?なあ?]
「おう、兄妹増えると賑やかで楽しいしな!」
「お前らントコはもう既に賑やかそうだわ・・・」
ま、その母ちゃんの子であるアマネ達が悪い気しないなら全然構わないけどさ…
溜息交じりにシャチが呟いた時、何かに気付いたフォルクがアマネから離れて一枚の紙に近寄りマジマジと見る
「この海図描いたの誰だ?」
「オレ達の航海士だけど?」
[さっきいた白熊の子だぞ♪]
「・・・だからか」
今度はフォルクが溜息を漏らしながら机の引き出しなどから作図に必要なものを出していく
「どうしたんだフォルク?」
「間違いだらけだから俺が代わりに書き直す
姉貴の旅に間違いだの支障だのあってたまるかよ…」
「お前、本当に姉ちゃん大好きだなぁ」
[自慢の弟だよ♪]
今やほっこりする空間に呟いたシャチの言葉に頷きながら言うアマネに嬉しくなったのかフォルクは作図速度を上げ
「出来たぜ!」
「Σ早くね!?まだ15分経ってないだろ!?
そんで図面も綺麗だな!すっげェ分かりやすい!」
[兄妹の中で画力は上の方だからな♪]
「丁度目に入ったのが今進んでる航路でよかった…シャチ」
「え、何・・?」
自分の名前を呼ばれるとは思ってなかったのか気の抜けた顔と返事をしながらフォルクの方を向く
「ここいらの気候や海の状態について伝えとくから後で他の奴らにも言っとけ」
「は、そんなのお前が直接言えば」
[フォルクは余程の事でないとその人に何かしら言ったりしないんだ]
「え?そうなの?」
気に入られて良かったな、シャチ♪
ニカッと笑みを浮かべて言われた言葉に嬉しくなったシャチは・・・
「フォルク~~!
ありがとなああぁ!!」
「だー!くっつくんじゃねェ!」
とフォルクに飛びつき、しがみ付いてきたシャチへ駆ける言葉の口調は荒っぽいがトゲトゲしい感じはなく、どこか柔らかみのあるものだった
「・・・・・」
その目に映ったのは自分よりも背丈のある弟が物静かに眠る姿
そして彼の腕は大切なものを包むかのように彼女の背中へと回されていた
[―――フォルク]
「…ンあ?」
ギリギリ聞こえるかという程か細い声で弟の名前を呼ぶとそれを聞き取れたのか薄っすらと目を開け彼女を見る
[おはよ]
「・・・おう」
フォルクは挨拶をした姉に短く答えるともぞもぞと動き、彼女の胸元に顔を埋める
元居た場所ではよくあった事なのか過剰反応することなく彼の背中をポンポンとあやすように叩く
[よく眠れたか?]
「ああ、お蔭でぐっすりだ」
[それは良かった♪
・・・ゆっくりしても構わないからさ1つ聞いてくれるか?]
「勿論いいが、何をしてほしい?」
埋めたまま視線だけをアマネへ向けたフォルクに彼女はフワリと笑みを浮かべ
[おれ達のいた島でよくやってた事だ]
「!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「い~な~!」
[いいだろ~?]
昼になるまでの時間が結構近くなった時、測量室でフォルクの傍にいるアマネへシャチが何かを羨ましがり、その言葉を聞いて少しエヘン顔をする彼女
[おれが島にいた頃、ほぼ毎日やってくれてたんだ♪]
「空中散歩なんてほんっと羨ましい!
フォルク!オレも乗せてくれよ?」
「俺は姉貴しか乗せる気はねェ」
シャチの頼みをバッサリと断るフォルク
この様子を見ると彼らの関係性は昨日よりかはやや打ち解けているようだ
[これだけは諦めてくれ
フォルクはおれの為にこの技を身に付けたようなもんらしいから]
「身に付けようと思って付けられるモンなの!?」
「俺達の島の奴らなら可能な事だ」
[外から来た人には極力見せないようにしてるんだけどさ]
おれ達の島は少しばかり独特な環境なんだよな~♪
"鳥の姿になって空を飛ぶこと"がそこまで不可能ではない事の同意を求めるように言うとすぐに頷いて肯定を示したフォルク
「なら、アマネも空飛ぶの覚えてんじゃないのか?」
[おれは"覚えなかった"んだ]
「どうしてだ?一緒に飛ぶのも楽しいだろ?」
[確かに楽しそうだけどな?
一緒に空を舞うよりも乗せて飛びたいって願う弟がいるんだ]
ならその願いを叶えるため覚えるのをやめる事なんて簡単だろ?
と笑顔を浮かべながら言ったアマネの言葉に・・・
「姉貴~!」
[はいはいww
フォルクはおれを乗せて空を飛ぶ度上達していったもんな♪]
「ほんと姉ちゃん想いの奴だな・・・」
嬉しくなって昨日同様抱き着いたフォルクにもう慣れた様子で笑って話すシャチ
「ちなみにさ」
[なんだ?]
「フォルク以外にも兄弟いたりすんの?」
[いるもなにも、おれん家は兄弟の人数が10人を超える大家族だ♪
確かおれが島出る前にも産まれてたよな?]
「ああ、元気な女の子だったぜ」
「Σアンタらの母ちゃんどんだけ頑張るの!?」
アマネとその子の年齢差を想像したのかツッコミを入れたシャチ
[まあ、無理したりとか産みたくないって思わない限り産んでもいいんじゃね?なあ?]
「おう、兄妹増えると賑やかで楽しいしな!」
「お前らントコはもう既に賑やかそうだわ・・・」
ま、その母ちゃんの子であるアマネ達が悪い気しないなら全然構わないけどさ…
溜息交じりにシャチが呟いた時、何かに気付いたフォルクがアマネから離れて一枚の紙に近寄りマジマジと見る
「この海図描いたの誰だ?」
「オレ達の航海士だけど?」
[さっきいた白熊の子だぞ♪]
「・・・だからか」
今度はフォルクが溜息を漏らしながら机の引き出しなどから作図に必要なものを出していく
「どうしたんだフォルク?」
「間違いだらけだから俺が代わりに書き直す
姉貴の旅に間違いだの支障だのあってたまるかよ…」
「お前、本当に姉ちゃん大好きだなぁ」
[自慢の弟だよ♪]
今やほっこりする空間に呟いたシャチの言葉に頷きながら言うアマネに嬉しくなったのかフォルクは作図速度を上げ
「出来たぜ!」
「Σ早くね!?まだ15分経ってないだろ!?
そんで図面も綺麗だな!すっげェ分かりやすい!」
[兄妹の中で画力は上の方だからな♪]
「丁度目に入ったのが今進んでる航路でよかった…シャチ」
「え、何・・?」
自分の名前を呼ばれるとは思ってなかったのか気の抜けた顔と返事をしながらフォルクの方を向く
「ここいらの気候や海の状態について伝えとくから後で他の奴らにも言っとけ」
「は、そんなのお前が直接言えば」
[フォルクは余程の事でないとその人に何かしら言ったりしないんだ]
「え?そうなの?」
気に入られて良かったな、シャチ♪
ニカッと笑みを浮かべて言われた言葉に嬉しくなったシャチは・・・
「フォルク~~!
ありがとなああぁ!!」
「だー!くっつくんじゃねェ!」
とフォルクに飛びつき、しがみ付いてきたシャチへ駆ける言葉の口調は荒っぽいがトゲトゲしい感じはなく、どこか柔らかみのあるものだった