第十四話

名前変換

"私の名前は"
数少ない一族の少女

「知らんわけではあるまい…」




お前の父親は!"海賊王"ゴールド・ロジャーだ!!





処刑台に連れてこられたエースに、世界中に通じている電伝虫で伝えながら言った驚くべき真実。





"エースの父さんが…海賊王?"





「"お前の親父は死んで時代を変えた!!
それくらいの男になってから死ぬも生きるも好きにしやがれ!!"」






(ダダンさんが言ってた言葉はそういう意味があったのね…)




私は今までわからなかった言葉の意味を理解し、小さく頷いた。





ザパァン!!!





と海中から突如現れた4隻の大きな船、
それを見て「オヤジィ!」とエースが叫んでいるのが聞こえた。



"じゃあ…"



私は視線を船へ向け、船の上に乗っているクルー達の先頭に立っている海賊旗と同じ白い髭をした大きな男性を見た。





"あれが"白髭"?"



「俺の愛する息子は、無事なんだろうな…!」




と聞こえてきた声はいかにも世界最強と噂されるほどの凄まじい威厳を持ち合わせていそうなほどドッシリとした声だった。



そしてその彼らと海軍との戦いが始まって私が海賊達の援護をしようと動こうとした時に現れたのは…、




「エース!やっと会えた!
助けに来たぞ~~!!」




と空から降ってきた船が青雉の能力で凍った海へ落下した後、白と黒のボーダ服を着た人たちと見覚えのある人物たちと一緒に処刑台にいるエースに向かって叫ぶ彼…!





"ルフィ!"


「えれェの連れて来てんじゃないの」


「こんなに早くまた会えるとはねェ~」


「アレはエースの言ってた弟じゃねェかよい!」


「"七武海"も新旧お揃いで…フッフッフッ!
そしてアレが噂の大問題ルーキー"麦わら"か・・・」




とルフィの姿を見て思い思いに呟く海賊や海兵達。




"生きてたんだ・・・良かっ∑!?"


「久しぶりだな白ひげ」




私がルフィを見たとき、アラバスタの時の敵であったクロコダイルが白髭さんを狙っていた!



それを見て私はとっさに"耳を大きく広げた"





ドカン!!




と今にも白髭にクロコダイルの武器が当たるかと思った瞬間、ルフィが水分を含んだ足で蹴り上げ、彼を守った。




「俺とお前との協定は達成された。
なぜお前が白ひげを庇う?」


「やっぱりこのおっさんが"白ひげ"か、じゃあ手ェ出すな!エースはこのおっさんを気に入ってんだ!」


「小僧、その麦わら帽子…"赤髪"が昔被ってたやつによく似てる・・・」




自分を守った少年を見やり、興味心を持って問いかける。
するとルフィは白髭を見やり、




「おっさんシャンクス知ってんのか!これ、シャンクスから預かってんだ」


「・・・兄貴を助けに来たのか?」


「そうだ!」




そこまで聞くと興味心のあった顔が消え、威圧をかけるような表情をルフィに向ける。



「相手が誰だかわかってんだろうな?
おめェごときじゃ命はねぇぞ!」


「煩ェ!お前がそんな事決めんな!
俺は知ってんだぞ、お前海賊王になりてェんだろ!?」





"海賊王"になるのは俺だ!!




と自分の目標であることをルフィに言われ、怒るかと思われたが・・・それどころか白髭はニヤと笑みを浮かべ、




「クソ生意気な・・・、
足引っ張りやがったら承知しねェぞハナッタレ!」


「俺は俺のやりてェようにやる!エースは俺が助ける!!」







と彼の意見に笑って答え、ルフィもそれに気にすることなく言葉を発した。








「エースの処刑時刻が早まる!?
確かにそういったのか?」


「なんかの準備が出来てからって言ってたけど他は暗号でよくわかんなかった。エースを助けてェのは同じだからそれだけ教えといてやる!」



「そうか・・・それは大事な事を聞いた。
すまねェな・・・」


「いいんだ、気にするな!」




(((何でアイツ"白ひげ"と対等に喋ってんだよ!!?)))



と世界最強と呼ばれている男と対等に話しているルフィに驚く彼の仲間と監獄から脱獄してきた人達。



だが、彼らが驚くことをやめるのはまだ早く・・・、





"ルフィ~っ!"


「え!?」


「なんだ?」


"ルフィ!やっと会えたの!"




シュルルッ!
とルフィに撒きついた空色の細長い胴体を持った生き物。




メイナ!?
海軍本部にいたのか・・・それにお前空飛んでたよな!?」


"うん!運ばれてきたの!"


「怪我はないな?」


"ないよ!
今からエースを助けるの!"


「おう!必ず助けるぞ?」




喋る言葉は違っても通じ合っているような会話を見ていた白ひげも口を開く。




「その竜・・・お前の仲間か?
だとしたら名前は"メイナ"とか言うな?」


「そうだ、俺とエースの仲間なんだ!」


「そうか、メイナ


"なに?"



白ひげはメイナに手を伸ばし、言った。




「そこの麦わら小僧と俺の目的は一緒なんでな、協力してくれねェか?」


"勿論なの!"




私は長くなった尻尾を彼の手に置くという懐かしい動作をした。




「それ、握手のつもりなんだ。
"手伝ってくれる"ってよ!」


「恩に着る」
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