私は思い切り顔を空へ上げ…！




"雨よ降れ～～っ！！"




と大声で叫ぶ。



「！あの子は･･･」


「確かメイナです、"麦わらの一味"の一匹」



"雨よ～！！"


「何を叫んでいるのかしら？」




息切れながらも海兵はメイナの様子をじっと眺めている。



「反乱が終わらない事にイカれてしまったのでは？」


「だとすれば辺りに当たるはず」




何かがあるのよ、あの子が叫んでいる理由は・・・。




「様子を見ましょう」



～～～～～～～～～




"雨よ～！"



私達の一族は確か雨を降らせることが出来た！



"降って～！"



そしてその雨を降らせることが出来たら一族の一員になれるって言われたのを覚えてる。



"なら･･･！"




こんな時に降らせなきゃ一族が･･･皆が困るし悲しんじゃう！




"雨よ降りなさ～～いっ！！"




と高々に叫んだときだった！









ポツ、



「？」


「曹長？」


「雨？」


「へ･･･？」



たしぎが片手を伸ばす、その先に落ちる水が一滴、また一滴と増えていってしまいには・・・。





ザアァァッ！！

と大雨を呼んだ。




「これは･･･！」


「雨だ！」


「戦争が終わるぞ！」



"や･･･"




やったの～っ！

と地面に倒れるメイナを見るたしぎ。




「まさかこの子が雨を呼んだの･･･？」




と呟くその目は驚きを隠せない表情をしていた。










"ルフィっ！"


「お？」


"Σ皆なの！"



ルフィを担いだ、王様とウソップを引きずりながら歩いてきた仲間達に会えたメイナは嬉しさのあまり飛びついた。




「メイナだ～！」


「無事だったのね？よかった♪」


「・・・君達は？」



状況が読めないのか問いかけてきた国王にサンジが頭をかきながら答える。




「あァ、アンタのその背中の奴。
運んでくれてありがとう、ウチのなんだ。
引き取るよ？」


「･･･では君らかね？ビビをこの国まで連れてきてくれた海賊達とは」


「おっさん･･･誰だ？」




と互いに首をかしげたとき、「パパ、皆っ！」と呼びかけながらビビがやってくる。



「パパ･･･Σビビちゃんのお父様ァ！？」


「あんた･･･国王か？」




～～～～～～～～～～～


「勝手に宮殿へ行ってるわ、へとへとなの･･･」




そう呟き、ビビたちがいなくなったのを見送ったとほぼ同時にその場に倒れたナミたち。




"じゃあお願いね？"


「「「"任せとけ！"」」」



私はカルーの友人だといった超カルガモ隊というチームに皆を乗せて城まで運んでくれた。




～～～～～～～～～～～～


それからルフィが目を覚ましたのは３日後、私達はそれまでに色々と出航の支度をしていたお蔭でほぼ同時に動き出した海軍を追っ払うことが出来た。



「私はっここに残るけどっ！」


「「"・・・・"」」


「いつかまた会えたら、もう一度！仲間とっ！呼んでくれますかぁっ！？」



そう泣きながら叫ぶこの国の王女様と束の間であろう別れを惜しみながら。



"・・・ナミ"



私は階段を上がった時ナミを呼びかける。



「なに？」


"あの時･･･ありがとう"


「・・チョッパー」


「"あの時のありがとう"だって、何のことだろう？」



と私達と同じところにいるチョッパーは首を傾げるけど分かってくれたナミは笑みを浮かべて答えてくれた。



「どういたしまして♪」



ナミはウイスキーピークのときに約束した１０億βを帳消しにしてくれた。



「それよりも･･･よ？」


"うん"




私達は手すりの下にある棒と棒の間に顔をいれ一斉に言う。



「「「"寂し～～い･･･"」」」


「Σメソメソするなァ！」



そんなに別れたくなきゃァな、力ずくで連れて来りゃァよかったんだ！
と私達とは違い冷静につっこみ、反論するゾロに、



「ギャ～野蛮人！」


「最低！」


「マリモ！」


"方向音痴！"


「三刀流！」



とそれぞれゾロについて悪口を言っている時、ふいに船内の扉が開いた。




「やっと島を出たみたいね？」


「あァ」


「・・・ご苦労様」


「あ･･･？」



「「「"Σっ！！？"」」」




まさかの人間の登場にゾロ以外の私達は手摺に強く頭をぶつけた。