監獄で再会した兄弟がエースを助けに行く生存if(準備中)
プロローグ
インペルダウンLEVEL5.5。
仰々しく華やかなステージの喧騒が遠くに聞こえる。
イワンコフがショーを始めたということはもう一人の客人が目覚めたのかもしれない。
けれど、それを確かめに行く気にはなれずサボは座ったままの足を組み替えた。
かつての囚人たちが掘り進んだ最奥の場所にサボはいる。
頑丈な鎖で塞がれた扉の向こうからは絶え間なく絶叫が響いている。
この監獄の署長・マゼランの毒に全身を侵された海賊が生死の境を彷徨っていた。
麦わらのルフィ。
サボは彼がここへ来て初めてその名を知った。
ルーキーながら既に億を超える懸賞金がかけられた海賊は、まだほんの少年に見えた。
その少年が、死へ至る毒と戦っている。
年齢なんて関係ない。海賊旗を掲げて海に出たら自分の命は自分の強さで守らなければ。
だから、彼が生きようが死のうがサボには関係のないことだ。
でも、サボは扉の前に座り込んだまま動けない。
知らない海賊の聞くに耐えないような悲痛な叫び声。どうしてもそれに気持ちを揺さぶられてそこから離れられない。他の誰が見捨てても最後まで自分だけはそこにいてやらなければ。
痛々しい声に思わず耳を塞ぎたくなるのを堪えて、ぐっと拳を握った。
インペルダウンLEVEL5.5。
仰々しく華やかなステージの喧騒が遠くに聞こえる。
イワンコフがショーを始めたということはもう一人の客人が目覚めたのかもしれない。
けれど、それを確かめに行く気にはなれずサボは座ったままの足を組み替えた。
かつての囚人たちが掘り進んだ最奥の場所にサボはいる。
頑丈な鎖で塞がれた扉の向こうからは絶え間なく絶叫が響いている。
この監獄の署長・マゼランの毒に全身を侵された海賊が生死の境を彷徨っていた。
麦わらのルフィ。
サボは彼がここへ来て初めてその名を知った。
ルーキーながら既に億を超える懸賞金がかけられた海賊は、まだほんの少年に見えた。
その少年が、死へ至る毒と戦っている。
年齢なんて関係ない。海賊旗を掲げて海に出たら自分の命は自分の強さで守らなければ。
だから、彼が生きようが死のうがサボには関係のないことだ。
でも、サボは扉の前に座り込んだまま動けない。
知らない海賊の聞くに耐えないような悲痛な叫び声。どうしてもそれに気持ちを揺さぶられてそこから離れられない。他の誰が見捨てても最後まで自分だけはそこにいてやらなければ。
痛々しい声に思わず耳を塞ぎたくなるのを堪えて、ぐっと拳を握った。
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