川賊興覇の物語
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「川賊興覇の物語」
「何か聞こえねぇか?」
長江の穏やかな流れを颯爽と走る呉の主要人物をゴッソリ乗せた愛船の上で甘寧は呟いた。
「ええ、そういえばさっきから綺麗な歌声が聞こえてきているみたいですが」
その呟きに、いつも通り穏やかに答える周瑜。
「なぁ、あの先に見える米粒みたいなのなんだ?」
「人じゃないですか?けど、あんなところで何してるんでしょうね?」
2人は甲板に立ちながら、ぼんやりと米粒のように小さく見える人を眺めつつその横を素通りする。
「ちょっとぉっ!!!待ちなさいよっ!!!そこの船ぇぇっ、さっさと沈みなさいたらぁっっ!!!!」
その人は甘寧の愛船に向かって指を刺しながら大声で叫ぶ。
やたら良く通る綺麗な声だが、なにぶん言っている事が訳分らなさすぎる。
なぜ攻撃もされていないのに沈まなければいけないのか。。。
「なぁ、あいつなんか言ってんぞ」
「おーい!お前なんでそんなトコいるんだぁ?何してんだよー?」
横からひょいと出てきた孫策が川岸に立っている少女らしき人物に向かって声を張り上げる。
「なによ!沈まないなら止まんなさいよ!そっちに乗せなさいよ!
それが人に話しかける態度!? いい加減ノドが疲れてきたじゃないの!」
それを聞いた周瑜は言う。
「あぁ、そうですね、とりあえず時間もありますしちょっと船を止めていただけますか?興覇どの」
「おう、そりゃ別にかまわねぇけどよ、この状況だと船止めるより
あいつをコッチに連れてきた方が楽だぜ」
「そうですか、なら小船を降ろして彼女を迎えにいって上げてください」
周瑜にそう言われ、甘寧は慣れた手つきで小船を降ろす。
その間も少女はぎゃぁぎゃぁなにか叫んでいる。
*
岸までたどり着いた甘寧は感じ良く微笑みながら少女に向かって手を差し出す。
「よう、乗な嬢ちゃん」
「はっ?なんでよ?」
「・・・あんたが、船に乗せろって言ったんだろ、こっちこそ「なんでよ?」だぜ」
「あ…、そっ、そういう事も言ったわね、そう言えば」
そう言いながら少女は手を差し出している甘寧を完全に無視していそいそと小船に乗り込む。
「なに手なんか出してるのよ、気持ち悪い。さっさと船まで連れてってよ。
私、あんた達の船が沈まなくてイライラしてんだから」
「何でもねぇよ。つうか、気持ち悪いってなんだよ!ぶっ殺すぞ!」
「殺れるもんなら殺ってみなさいよ!先に逝くのはあんたの方だけどね。ふふっ」
少女はスッっと目を細め、口の端を持ち上げ嘲笑う。
甘寧はそんな彼女の態度にイライラしながらも年上の意地で何とか爆発するのを堪える。
「なぁ、嬢ちゃん名前なんてんだ?」
「私の名前?人の名前聞く前に自分から名乗るのが礼儀じゃないの?
見た目がこんなんだと中身もその程度なのね」
彼女は肩をすくめて鼻で笑う。
「オイ!お前なぁっ!!俺の名前は甘興覇だっ!これでいいだろ!!てめぇの名前は?!!」
イライラが頂点に達した甘寧は声を荒げながら言い放つ。
「私はララ。あんたは興覇ってのね。あの船は何の船だから私の歌声で沈まないのよ?」
ララと名乗る少女が甘寧に質問を投げつけたところで小船は親船に到着した。
「おいっ!子明っ!!早く船を引き上げてくれ!この女とんでもねぇ!」
「ねぇ、人の話聴いてんの?あんた!?」
「早くしろ!子明!!耳がやられる!」
甘寧はララと名乗る少女の話を聞き流し、必死に呂蒙に小船を上げろと訴える。
「ったく、なんで俺がいつもこんなことしなくちゃなんないんだ」
呂蒙はぶつぶつ文句を言いながらもシッカリ小船を引き上げている。
やっぱりそういう役回りな運命なのだろう。
甘寧は小船から降りるなり、呂蒙に礼も言わずズカズカと周瑜に向かって突き進んでいく。
「公瑾!こいつどうにかしろよ!お前さんが連れて来いって言ったんだろ。 俺は相手出来ねぇ!」
甘寧はララを横目で見ながらブツブツ文句をぶつける。
周瑜は「落ち着いて」と言うように甘寧の肩をポンポンっとたたき、ララの方に体を向けて言った。
「私は周公瑾です。あなたの名前を伺ってもよろしいですか?」
「私はララ」
ララは『女にも負けない美しい顔つきですれ違った人は必ず振り向く』と言った逸話を持つ周瑜相手に つんとした態度でそれだけを言う。
「ララどの、ですか。変わった名前ですね。
西のほうの名前ですか? なぜあんなところで歌なんて歌っていたんですか?」
「なんであんなところで歌ってたって?
そんなのあんた達の船を沈めるために決まってんじゃない」
周瑜は首を傾げる。当然だ。
「私たちの船を沈める?どう言う事です?歌を歌って船が沈むんですか?」
「あんた達知らないの?!ローレライよ!ローレライ!!
魅惑の美声で船ごと船員を酔わせて難破させる 世紀の歌姫よ!!」
「ろめれえらあ?なんだそれ。聞いたことねぇよ。歌で船を沈めるなんだ、妖術かなにかか?」
「っるっさいわねっ!そこのすかポンたん!!
「ろめれえらあ」じゃなくて「ローレライ」よ! 言葉もロクに言えないなんて予想以上だわ」
ララと周瑜の会話の中に入ってきた甘寧は、ララにズバァっとまくし立てられ、馬鹿にされまくっている。
「あったまくんな!てめぇ、俺に何の恨みがあってそんな口聞きやがる!
俺は、お前に何をしたって記憶なんてねぇぞ」
「そうね、私もあなたに何をされたって記憶もないわ。って言うか、そんなモノ欲しくも無い!
あんたが居るだけでなんか無性にムカつくのよ!」
居るだけでムカつく呼ばわりされた甘寧が、次の対ララ用の嫌気だらけの言葉を言うより先に
、 少し遠くから今やっと、騒ぎに気づいて船内から出てきた様子の孫尚香が言った。
「どうしたの?賑やかそうねー。あっ、もしかして興覇の彼女?」
一瞬船中が沈黙に襲われる・・・
と思ったのだが、 この状況を静かに観察していた陸遜が割ってはいる。
「尚香どのもそう思いますか?私も似たような事をを思っていたところなんですよ」
「ん?」
「私の場合はですね、今この時点で彼女ではなくて、まだ、二人は惹かれあっている、 って段階だと思うんです。
しかも、二人はそれに気づいてない、ってとこですかね」
「はぁー、なるほどね。さすが伯言っ!!女の子を泣かせた数が違うわ」
思いっきり頷く尚香。お願いだから、そんなところで関心しないでほしい。
「「・・・・誰がこんなやつと惹かれあってるてぇっっ!!!」」
ほんの少しの沈黙の後、甘寧とララの声が船中にきれいにハモって響き渡った。
「ほら、こんなに息もピッタリじゃないですか☆きっとお似合いですよv」
「誰が、こんな気品の欠片もなくて、脳みそカスしか残ってなさそうな奴が好きになるよ!」
「俺だって、こんな気ぃ強すぎて、焼いたって、刺したってくだばらなさそうな、 よりによって俺の愛船を沈めようとした奴!!!」
「そうよ、好いてもらわなくて結構!第一私には、心に決めた人がいるんだから…」
陸遜の息ピッタリでお似合いvコメントが二人に結構なダメージだったのか、
二人はすでにギャラリーと化している面々に訴えるようにわめく。
「あの、失礼ですがララどの、心に決めた方とは?」
この中で残っている数少ない、冷静な人材の一人、周瑜が尋ねた。
「そうよ。私、将来を約束した人がいるの!その人が帰ってくるの待ってるの!悪い?」
「いいえ、悪くなんかありません。むしろこちらが失礼しました。勝手に騒ぐような事をして」
「公瑾お前、またっ!一人で責任背負おうとするな。俺も謝る」
ララに向かって頭を下げようとする周瑜の後ろから、少し怒るようにして孫策が言う。
「ララって言ったっけ?ヤな思いさせたならごめんな。
でも、こいつらも悪気があって言ったんじゃないと思うんだ。気ぃ直してくれないかな?」
「ねぇ、じゃあ私の「約束の人」一緒に探してくれない?」
今まで通りのつんとした態度に変わりはないが どこか照れているような雰囲気が微かに感じられる。
ホントに微かに…。
「俺は、探してやりたい。みんなはどうだ?」
「殿がそのつもりなら付いて行きます」
と呂蒙。そのあとに陸遜、尚香、甘寧、周瑜と続く。
「はい。私も子明どのと同意見です。」
「私も!」 「俺はどうでもいい!!」
「そうですね、こうなったのも何かの縁です。探させてください」
「よしっ!決まりだ!!ララ、探すぞ!興覇!!面舵いっぱーい!!! 」
孫策がいつものやる気にあふれてキラキラした顔で甘寧に一声かけると
それに対して甘寧は生半可な返事で返し、ララに向かって嫌そうな顔で言う。
「あーあー、ったく、殿はホント人がいいから、おい、そこのアマ、感謝しろよ」
「誰がアマよ!それに、あんたじゃないんだから、それぐらいの礼儀はあるわよ」
これから、二人のくだらなく、どうしようもない言い合いが小半時ほど続いた。
そのとき周りでしばらくの間眺めていた一同はすでに各々の配置に戻っている。
つづく
「何か聞こえねぇか?」
長江の穏やかな流れを颯爽と走る呉の主要人物をゴッソリ乗せた愛船の上で甘寧は呟いた。
「ええ、そういえばさっきから綺麗な歌声が聞こえてきているみたいですが」
その呟きに、いつも通り穏やかに答える周瑜。
「なぁ、あの先に見える米粒みたいなのなんだ?」
「人じゃないですか?けど、あんなところで何してるんでしょうね?」
2人は甲板に立ちながら、ぼんやりと米粒のように小さく見える人を眺めつつその横を素通りする。
「ちょっとぉっ!!!待ちなさいよっ!!!そこの船ぇぇっ、さっさと沈みなさいたらぁっっ!!!!」
その人は甘寧の愛船に向かって指を刺しながら大声で叫ぶ。
やたら良く通る綺麗な声だが、なにぶん言っている事が訳分らなさすぎる。
なぜ攻撃もされていないのに沈まなければいけないのか。。。
「なぁ、あいつなんか言ってんぞ」
「おーい!お前なんでそんなトコいるんだぁ?何してんだよー?」
横からひょいと出てきた孫策が川岸に立っている少女らしき人物に向かって声を張り上げる。
「なによ!沈まないなら止まんなさいよ!そっちに乗せなさいよ!
それが人に話しかける態度!? いい加減ノドが疲れてきたじゃないの!」
それを聞いた周瑜は言う。
「あぁ、そうですね、とりあえず時間もありますしちょっと船を止めていただけますか?興覇どの」
「おう、そりゃ別にかまわねぇけどよ、この状況だと船止めるより
あいつをコッチに連れてきた方が楽だぜ」
「そうですか、なら小船を降ろして彼女を迎えにいって上げてください」
周瑜にそう言われ、甘寧は慣れた手つきで小船を降ろす。
その間も少女はぎゃぁぎゃぁなにか叫んでいる。
*
岸までたどり着いた甘寧は感じ良く微笑みながら少女に向かって手を差し出す。
「よう、乗な嬢ちゃん」
「はっ?なんでよ?」
「・・・あんたが、船に乗せろって言ったんだろ、こっちこそ「なんでよ?」だぜ」
「あ…、そっ、そういう事も言ったわね、そう言えば」
そう言いながら少女は手を差し出している甘寧を完全に無視していそいそと小船に乗り込む。
「なに手なんか出してるのよ、気持ち悪い。さっさと船まで連れてってよ。
私、あんた達の船が沈まなくてイライラしてんだから」
「何でもねぇよ。つうか、気持ち悪いってなんだよ!ぶっ殺すぞ!」
「殺れるもんなら殺ってみなさいよ!先に逝くのはあんたの方だけどね。ふふっ」
少女はスッっと目を細め、口の端を持ち上げ嘲笑う。
甘寧はそんな彼女の態度にイライラしながらも年上の意地で何とか爆発するのを堪える。
「なぁ、嬢ちゃん名前なんてんだ?」
「私の名前?人の名前聞く前に自分から名乗るのが礼儀じゃないの?
見た目がこんなんだと中身もその程度なのね」
彼女は肩をすくめて鼻で笑う。
「オイ!お前なぁっ!!俺の名前は甘興覇だっ!これでいいだろ!!てめぇの名前は?!!」
イライラが頂点に達した甘寧は声を荒げながら言い放つ。
「私はララ。あんたは興覇ってのね。あの船は何の船だから私の歌声で沈まないのよ?」
ララと名乗る少女が甘寧に質問を投げつけたところで小船は親船に到着した。
「おいっ!子明っ!!早く船を引き上げてくれ!この女とんでもねぇ!」
「ねぇ、人の話聴いてんの?あんた!?」
「早くしろ!子明!!耳がやられる!」
甘寧はララと名乗る少女の話を聞き流し、必死に呂蒙に小船を上げろと訴える。
「ったく、なんで俺がいつもこんなことしなくちゃなんないんだ」
呂蒙はぶつぶつ文句を言いながらもシッカリ小船を引き上げている。
やっぱりそういう役回りな運命なのだろう。
甘寧は小船から降りるなり、呂蒙に礼も言わずズカズカと周瑜に向かって突き進んでいく。
「公瑾!こいつどうにかしろよ!お前さんが連れて来いって言ったんだろ。 俺は相手出来ねぇ!」
甘寧はララを横目で見ながらブツブツ文句をぶつける。
周瑜は「落ち着いて」と言うように甘寧の肩をポンポンっとたたき、ララの方に体を向けて言った。
「私は周公瑾です。あなたの名前を伺ってもよろしいですか?」
「私はララ」
ララは『女にも負けない美しい顔つきですれ違った人は必ず振り向く』と言った逸話を持つ周瑜相手に つんとした態度でそれだけを言う。
「ララどの、ですか。変わった名前ですね。
西のほうの名前ですか? なぜあんなところで歌なんて歌っていたんですか?」
「なんであんなところで歌ってたって?
そんなのあんた達の船を沈めるために決まってんじゃない」
周瑜は首を傾げる。当然だ。
「私たちの船を沈める?どう言う事です?歌を歌って船が沈むんですか?」
「あんた達知らないの?!ローレライよ!ローレライ!!
魅惑の美声で船ごと船員を酔わせて難破させる 世紀の歌姫よ!!」
「ろめれえらあ?なんだそれ。聞いたことねぇよ。歌で船を沈めるなんだ、妖術かなにかか?」
「っるっさいわねっ!そこのすかポンたん!!
「ろめれえらあ」じゃなくて「ローレライ」よ! 言葉もロクに言えないなんて予想以上だわ」
ララと周瑜の会話の中に入ってきた甘寧は、ララにズバァっとまくし立てられ、馬鹿にされまくっている。
「あったまくんな!てめぇ、俺に何の恨みがあってそんな口聞きやがる!
俺は、お前に何をしたって記憶なんてねぇぞ」
「そうね、私もあなたに何をされたって記憶もないわ。って言うか、そんなモノ欲しくも無い!
あんたが居るだけでなんか無性にムカつくのよ!」
居るだけでムカつく呼ばわりされた甘寧が、次の対ララ用の嫌気だらけの言葉を言うより先に
、 少し遠くから今やっと、騒ぎに気づいて船内から出てきた様子の孫尚香が言った。
「どうしたの?賑やかそうねー。あっ、もしかして興覇の彼女?」
一瞬船中が沈黙に襲われる・・・
と思ったのだが、 この状況を静かに観察していた陸遜が割ってはいる。
「尚香どのもそう思いますか?私も似たような事をを思っていたところなんですよ」
「ん?」
「私の場合はですね、今この時点で彼女ではなくて、まだ、二人は惹かれあっている、 って段階だと思うんです。
しかも、二人はそれに気づいてない、ってとこですかね」
「はぁー、なるほどね。さすが伯言っ!!女の子を泣かせた数が違うわ」
思いっきり頷く尚香。お願いだから、そんなところで関心しないでほしい。
「「・・・・誰がこんなやつと惹かれあってるてぇっっ!!!」」
ほんの少しの沈黙の後、甘寧とララの声が船中にきれいにハモって響き渡った。
「ほら、こんなに息もピッタリじゃないですか☆きっとお似合いですよv」
「誰が、こんな気品の欠片もなくて、脳みそカスしか残ってなさそうな奴が好きになるよ!」
「俺だって、こんな気ぃ強すぎて、焼いたって、刺したってくだばらなさそうな、 よりによって俺の愛船を沈めようとした奴!!!」
「そうよ、好いてもらわなくて結構!第一私には、心に決めた人がいるんだから…」
陸遜の息ピッタリでお似合いvコメントが二人に結構なダメージだったのか、
二人はすでにギャラリーと化している面々に訴えるようにわめく。
「あの、失礼ですがララどの、心に決めた方とは?」
この中で残っている数少ない、冷静な人材の一人、周瑜が尋ねた。
「そうよ。私、将来を約束した人がいるの!その人が帰ってくるの待ってるの!悪い?」
「いいえ、悪くなんかありません。むしろこちらが失礼しました。勝手に騒ぐような事をして」
「公瑾お前、またっ!一人で責任背負おうとするな。俺も謝る」
ララに向かって頭を下げようとする周瑜の後ろから、少し怒るようにして孫策が言う。
「ララって言ったっけ?ヤな思いさせたならごめんな。
でも、こいつらも悪気があって言ったんじゃないと思うんだ。気ぃ直してくれないかな?」
「ねぇ、じゃあ私の「約束の人」一緒に探してくれない?」
今まで通りのつんとした態度に変わりはないが どこか照れているような雰囲気が微かに感じられる。
ホントに微かに…。
「俺は、探してやりたい。みんなはどうだ?」
「殿がそのつもりなら付いて行きます」
と呂蒙。そのあとに陸遜、尚香、甘寧、周瑜と続く。
「はい。私も子明どのと同意見です。」
「私も!」 「俺はどうでもいい!!」
「そうですね、こうなったのも何かの縁です。探させてください」
「よしっ!決まりだ!!ララ、探すぞ!興覇!!面舵いっぱーい!!! 」
孫策がいつものやる気にあふれてキラキラした顔で甘寧に一声かけると
それに対して甘寧は生半可な返事で返し、ララに向かって嫌そうな顔で言う。
「あーあー、ったく、殿はホント人がいいから、おい、そこのアマ、感謝しろよ」
「誰がアマよ!それに、あんたじゃないんだから、それぐらいの礼儀はあるわよ」
これから、二人のくだらなく、どうしようもない言い合いが小半時ほど続いた。
そのとき周りでしばらくの間眺めていた一同はすでに各々の配置に戻っている。
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