悪役令嬢は恋を知らない
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(何故かしら……上手くいかないわ)
前世、オタクで喪女だったとは言え社会人だったので人間関係の構築は下手では無かった筈だ。その証拠に最初はそれなりに親しくなれるのに数日経つと突然余所余所しくなられる。初めは兄達の仕業かと思ったがどうやら違うらしい。
(女の子の隊士がもう少しいると良いんだけれど)
いない事はないがやはり比べると圧倒的に少ない。まさか柱である胡蝶さんに友達になってとは言い辛い……と言うか無理でしょ。
「はぁ……」
ただでさえ紗雪の名前で敬遠されがちなのに、なかなか切ない状況に思わずため息が出る。
「どうしたの?椎名ちゃん」
「?」
声をかけられ私は後ろを振り返った。例の隊服を着た甘露寺さんが立っている。緊張した表情をしているけれどどうしたのかしら?
「ご、ごめんね!声かけたりして!でも元気なさそうだなーって」
「…………」
あぁぁぁぁぁあ!そうだったー!!私は煉獄さんの継子と言う立場の甘露寺さんを嫌って冷たくしまくってたんだったーっ!それに気づいた瞬間ブワッと冷たい汗が全身から噴き出す。
「ち、違うの違うの!ゴメンなさい!これまでもずっとずっとゴメンなさい!!私すごく嫌な女だったわ!許されるなんて思ってないけど本当にゴメンなさい!!」
必死に謝ると頭を下げる。冷たくされても心配する事を辞めないこんな優しい甘露寺さんに冷たくしていたゴミ女で本当にゴメンなさい!
「えっ?えっ!?椎名ちゃんなのよね?」
「えぇ、勿論……ちょっと……えぇと、つまり……心を入れ替えたの!」
物理的に入れ替えたも同然だけれどそこは言っても仕方ないので黙っておく。自分で謝っておいて何だけど、これまでの接し方を思い返すに私なら許せる気がしない……。これは怒られるのを覚悟しなくちゃ!
「椎名ちゃん!!」
「はい!」
来た!と身を固くした私の手を甘露寺さんはガシッと掴んだ。ヒィィッ!投げ飛ばされる!?
「素敵ね!自分を高める事は大事だもの!そんな風に出来る椎名ちゃんはとっても素敵だわ!!」
「あ、ありがとう」
えぇぇー!?甘露寺さん良い人過ぎない!?私が感動している間にも甘露寺さんの台詞は続く。
「これからは仲良くしましょ!鬼殺隊士は女の子が少なくて寂しいなって思ってたの!私の事は蜜璃って呼んでね!」
「え、えぇ、ありがとう蜜璃さん」
なんだろう、天使かな?蜜璃さんは菩薩なのかも知れない。
「あの……私、友達がいた事なくて…………変な事したら言ってね」
菩薩に見捨てられたら先が無い!恐る恐るそう言った私に蜜璃さんが目を瞬いた。
「椎名ちゃん、煉獄さんと幼馴染だったわよね?友達がいないなんてそんな事ないじゃ無い!」
「いえいえ!煉獄さんは優しいから仕方なく幼馴染の私といてくれただけで友達だなんて烏滸がましい!」
「…………」
あぁ!天使が固まった!え!?幼馴染でさえ烏滸がましかったかな!?生まれた境遇に関しては勘弁してほしいんだけど。
「だから蜜璃さんが正真正銘私の初めてのお友達です!これから宜しくお願いしますね!」
「任務ー!任務ー!!」
私の鎹鴉の白雪が近くの塀に降りてきた。あら、行かなくちゃ。
「それじゃあ蜜璃さん、私はこれで」
「あっ!頑張ってね!椎名ちゃん!」
大きく手を振る蜜璃さんに私も大きく手をふり返すのだった。
やった!友達一人ゲット!!
前世、オタクで喪女だったとは言え社会人だったので人間関係の構築は下手では無かった筈だ。その証拠に最初はそれなりに親しくなれるのに数日経つと突然余所余所しくなられる。初めは兄達の仕業かと思ったがどうやら違うらしい。
(女の子の隊士がもう少しいると良いんだけれど)
いない事はないがやはり比べると圧倒的に少ない。まさか柱である胡蝶さんに友達になってとは言い辛い……と言うか無理でしょ。
「はぁ……」
ただでさえ紗雪の名前で敬遠されがちなのに、なかなか切ない状況に思わずため息が出る。
「どうしたの?椎名ちゃん」
「?」
声をかけられ私は後ろを振り返った。例の隊服を着た甘露寺さんが立っている。緊張した表情をしているけれどどうしたのかしら?
「ご、ごめんね!声かけたりして!でも元気なさそうだなーって」
「…………」
あぁぁぁぁぁあ!そうだったー!!私は煉獄さんの継子と言う立場の甘露寺さんを嫌って冷たくしまくってたんだったーっ!それに気づいた瞬間ブワッと冷たい汗が全身から噴き出す。
「ち、違うの違うの!ゴメンなさい!これまでもずっとずっとゴメンなさい!!私すごく嫌な女だったわ!許されるなんて思ってないけど本当にゴメンなさい!!」
必死に謝ると頭を下げる。冷たくされても心配する事を辞めないこんな優しい甘露寺さんに冷たくしていたゴミ女で本当にゴメンなさい!
「えっ?えっ!?椎名ちゃんなのよね?」
「えぇ、勿論……ちょっと……えぇと、つまり……心を入れ替えたの!」
物理的に入れ替えたも同然だけれどそこは言っても仕方ないので黙っておく。自分で謝っておいて何だけど、これまでの接し方を思い返すに私なら許せる気がしない……。これは怒られるのを覚悟しなくちゃ!
「椎名ちゃん!!」
「はい!」
来た!と身を固くした私の手を甘露寺さんはガシッと掴んだ。ヒィィッ!投げ飛ばされる!?
「素敵ね!自分を高める事は大事だもの!そんな風に出来る椎名ちゃんはとっても素敵だわ!!」
「あ、ありがとう」
えぇぇー!?甘露寺さん良い人過ぎない!?私が感動している間にも甘露寺さんの台詞は続く。
「これからは仲良くしましょ!鬼殺隊士は女の子が少なくて寂しいなって思ってたの!私の事は蜜璃って呼んでね!」
「え、えぇ、ありがとう蜜璃さん」
なんだろう、天使かな?蜜璃さんは菩薩なのかも知れない。
「あの……私、友達がいた事なくて…………変な事したら言ってね」
菩薩に見捨てられたら先が無い!恐る恐るそう言った私に蜜璃さんが目を瞬いた。
「椎名ちゃん、煉獄さんと幼馴染だったわよね?友達がいないなんてそんな事ないじゃ無い!」
「いえいえ!煉獄さんは優しいから仕方なく幼馴染の私といてくれただけで友達だなんて烏滸がましい!」
「…………」
あぁ!天使が固まった!え!?幼馴染でさえ烏滸がましかったかな!?生まれた境遇に関しては勘弁してほしいんだけど。
「だから蜜璃さんが正真正銘私の初めてのお友達です!これから宜しくお願いしますね!」
「任務ー!任務ー!!」
私の鎹鴉の白雪が近くの塀に降りてきた。あら、行かなくちゃ。
「それじゃあ蜜璃さん、私はこれで」
「あっ!頑張ってね!椎名ちゃん!」
大きく手を振る蜜璃さんに私も大きく手をふり返すのだった。
やった!友達一人ゲット!!