悪役令嬢は恋を知らない
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「紗雪さんの家は雪の呼吸を使うんですね」
「ねーねー、美味しいお饅頭を一緒に食べませんかー?」
「ゴメンネ、ヨワクッテ……」
蝶屋敷に炭治郎君達を見舞いに来た私は笑顔を顔に張り付かせていた。それは主にずーっと横でチャラ男のような台詞を繰り返す善逸君の所為だ。まともな会話が出来るのが炭治郎君だけってどうなの?
「えぇ、我が家に代々伝わっているの」
「那田蜘蛛山でも紗雪さんが蜘蛛に気付いてくれていたから早く対応出来ました」
カンニングだけどね!ごめんね炭治郎君、君が気付くべき事だったのに横取りして。でも私も死にたくはなかったんだよ。
「炭治郎君、私の事は椎名で構わないわ。兄二人も隊士で紗雪だと皆んな振り返ってしまうから」
「分かりました椎名さん!」
「椎名ちゃんかぁ。良い名前だねー」
善逸君、しっかりしろ。君は禰󠄀豆子ちゃんが大好きなんだろう?他の女に鼻の下を伸ばしている場合じゃないぞ。
「お前ら元気だなぁ。よっ!」
村田さんが現れた。澱んだ空気を発しながら愚痴を垂れ流して行く。まぁ、確かに凄い空間だったわよねあそこは。
「そういや、あの時の女の子はどうなったんだろうな?椎名は何か聞いてるか?」
「いいえ、私も途中で退席したので」
「女の子?」
首を傾げる炭治郎君と善逸君に村田さんがその時の事を話して聞かせる。良いのかしら?そんなペラペラ話してしまって。
「って感じで風柱様が保護してたんだけど、何するにしても躊躇がなくて柱マジコエーよ」
「こんにちは」
「ひぃっ!!」
突然現れた蟲柱様に村田さんは飛び上がると一瞬で帰っていった。早………。
「私もこれで」
機能回復訓練が始まるなら邪魔しちゃいけない。私が立ち上がると蟲柱様に呼び止められた。何かしら?
「莉奈さんの事でお願いがあります」
「はい、承ります」
莉奈ちゃんの事は別に秘密でも何でもないらしい。それもそうか、隠して置けるような事じゃないものね。
「莉奈さんは今、不死川さんの所に身を寄せているのです………」
「へ?」
「はい?」
あ、しまった。つい声が。私が頭を下げると蟲柱様は苦笑された。
「えぇ、ま………そうなりますよね。でもそう言う事なので時折で良いので莉奈さんの様子を見てあげて貰えませんか?」
「承知致しました」
男の風柱様のお屋敷に女の子が一人で身を寄せるって凄い状況だと思う。普通見知らぬ男の家に居候になろうなんて思わないだろう………思わないよね?
(流石ヒロインちゃん。色々凄いわ)
そう言えばヒロインちゃんは底抜けに明るくて前向きだった。風柱様の事も真っ直ぐに信用しているのだろう。
(………なんだか心配になってきたわ)
大正時代では生活様式も違いすぎる。………早速行ってみようかしら。それにここまで来るとキミコイの様にならない可能性の方が高い。だって本当は蝶屋敷での滞在を経て煉獄さんの家に住む事になる筈なのに脱線っぷりが凄い。
蝶屋敷を辞すると私はその足で風屋敷に向かった。
「ねーねー、美味しいお饅頭を一緒に食べませんかー?」
「ゴメンネ、ヨワクッテ……」
蝶屋敷に炭治郎君達を見舞いに来た私は笑顔を顔に張り付かせていた。それは主にずーっと横でチャラ男のような台詞を繰り返す善逸君の所為だ。まともな会話が出来るのが炭治郎君だけってどうなの?
「えぇ、我が家に代々伝わっているの」
「那田蜘蛛山でも紗雪さんが蜘蛛に気付いてくれていたから早く対応出来ました」
カンニングだけどね!ごめんね炭治郎君、君が気付くべき事だったのに横取りして。でも私も死にたくはなかったんだよ。
「炭治郎君、私の事は椎名で構わないわ。兄二人も隊士で紗雪だと皆んな振り返ってしまうから」
「分かりました椎名さん!」
「椎名ちゃんかぁ。良い名前だねー」
善逸君、しっかりしろ。君は禰󠄀豆子ちゃんが大好きなんだろう?他の女に鼻の下を伸ばしている場合じゃないぞ。
「お前ら元気だなぁ。よっ!」
村田さんが現れた。澱んだ空気を発しながら愚痴を垂れ流して行く。まぁ、確かに凄い空間だったわよねあそこは。
「そういや、あの時の女の子はどうなったんだろうな?椎名は何か聞いてるか?」
「いいえ、私も途中で退席したので」
「女の子?」
首を傾げる炭治郎君と善逸君に村田さんがその時の事を話して聞かせる。良いのかしら?そんなペラペラ話してしまって。
「って感じで風柱様が保護してたんだけど、何するにしても躊躇がなくて柱マジコエーよ」
「こんにちは」
「ひぃっ!!」
突然現れた蟲柱様に村田さんは飛び上がると一瞬で帰っていった。早………。
「私もこれで」
機能回復訓練が始まるなら邪魔しちゃいけない。私が立ち上がると蟲柱様に呼び止められた。何かしら?
「莉奈さんの事でお願いがあります」
「はい、承ります」
莉奈ちゃんの事は別に秘密でも何でもないらしい。それもそうか、隠して置けるような事じゃないものね。
「莉奈さんは今、不死川さんの所に身を寄せているのです………」
「へ?」
「はい?」
あ、しまった。つい声が。私が頭を下げると蟲柱様は苦笑された。
「えぇ、ま………そうなりますよね。でもそう言う事なので時折で良いので莉奈さんの様子を見てあげて貰えませんか?」
「承知致しました」
男の風柱様のお屋敷に女の子が一人で身を寄せるって凄い状況だと思う。普通見知らぬ男の家に居候になろうなんて思わないだろう………思わないよね?
(流石ヒロインちゃん。色々凄いわ)
そう言えばヒロインちゃんは底抜けに明るくて前向きだった。風柱様の事も真っ直ぐに信用しているのだろう。
(………なんだか心配になってきたわ)
大正時代では生活様式も違いすぎる。………早速行ってみようかしら。それにここまで来るとキミコイの様にならない可能性の方が高い。だって本当は蝶屋敷での滞在を経て煉獄さんの家に住む事になる筈なのに脱線っぷりが凄い。
蝶屋敷を辞すると私はその足で風屋敷に向かった。