悪役令嬢は恋を知らない
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とうとう煉獄さんが佩狼を倒し柱になった。原作が近づいて来たしヒロインちゃんの登場も近づいて来た。
「…………」
ちょっと声を大きくしていい?
あぁぁぁぁぁぁあっ!!炎柱の羽織を着た煉獄さん見たいぃぃぃっ!!この前夏彦お兄様は会ったんですって!なにそれ!?ズルくない!?私も煉獄さんの炎柱姿見たい!おめでとう言いたいぃっ!!
(いやいや、落ち着くのよ私)
ヒロインちゃんの登場が近い以上私は煉獄さんと距離を取るべきだ。煉獄さんの幸せの為、私の煩悩は押し殺すのよ!!
(あー、でも……無限列車の任務を逃すのはマズイわね)
煉獄さんと離れすぎてはいつ任務に向かうのか把握出来ない。私の力が猗窩座にどこまで通用するかもわからないし……もっと鍛錬頑張ろう。
(それと炭治郎達と仲良くなっておこう)
煉獄さんから任務の話は聞けなくても炭治郎達からなら聞ける筈。
(本当は那田蜘蛛山の任務に行けると良いんだけど……)
柱合会議で炭治郎が退場した後にヒロインちゃんが現れるのだ。突然空から現れた彼女を疑う他の柱から煉獄さんが庇って……そしてキミコイは始まる。
チク。
「?」
なんだろう?胸の辺りが痛いけど何処かにぶつけたかしら?
(打ち身ならじき治るでしょ)
私は日記を取り出すとそこに次の目標を書いた。まずは階級で乙を目指すことと炎柱になった煉獄さんと距離を取ること。そして那田蜘蛛山の任務への参加。炭治郎達と知り合いになる……あー、ごめんよ炭治郎。別に情報収集だけの為に友達になりたい訳じゃないから。原作だって大好きだよ!
(さて、もう少し鍛錬しよう……あ、そう言えば)
文箱にしまいかけた日記に私は視線を落とした。これ、内容的に万が一にも誰かに見られたらまずいよね?今更ながらどこかに隠しておいた方が良い?
(どこに隠そう)
布団の間に挟むのは駄目。使用人が布団を敷いてくれるものね。床下は隠すたびに逆に目立つ。
(そうだわ!)
私はタンスに近寄ると中程の引き出しを二つ外した。ここに隠し棚があるのだ。ずっと使っていなかったから忘れてた……ん?紙切れが入ってる。
(何だったかしら)
折り畳まれたそれを広げてみて私は目を丸くした。そこには拙い文字で煉獄さんが大好きだから傍に居たい。その為になら何でも我慢する。そんな決意表明が書かれていた。
(そうだわ、気配鋭敏。あれを使えるのを知られたくなくて私は私を押し殺すことを選んだ)
気配鋭敏が使えるとなれば無条件に紗雪家の跡取りだ。そうなれば婿取りになるし煉獄さんとは結婚出来なくなると子供心に思ったのだ。
気配鋭敏は感情の薄い人間には使えない。あー……どうして私がすごく捻くれていたのがわかった気がする。自分なりに頑張ってたんだなぁ。
(気配鋭敏か)
でも今は煉獄さんと結婚なんて微塵も考えていない。紗雪家の跡取りだって夏彦お兄様がいるし、もし絶対跡取りになれと言われたら出奔しよう。
私は日記に『気配鋭敏を使いこなす』と書き足すと日記をその隠し棚に仕舞い込んだ。出て来た手紙は……捨てるには忍びなく同じ場所に収めた。
「…………」
ちょっと声を大きくしていい?
あぁぁぁぁぁぁあっ!!炎柱の羽織を着た煉獄さん見たいぃぃぃっ!!この前夏彦お兄様は会ったんですって!なにそれ!?ズルくない!?私も煉獄さんの炎柱姿見たい!おめでとう言いたいぃっ!!
(いやいや、落ち着くのよ私)
ヒロインちゃんの登場が近い以上私は煉獄さんと距離を取るべきだ。煉獄さんの幸せの為、私の煩悩は押し殺すのよ!!
(あー、でも……無限列車の任務を逃すのはマズイわね)
煉獄さんと離れすぎてはいつ任務に向かうのか把握出来ない。私の力が猗窩座にどこまで通用するかもわからないし……もっと鍛錬頑張ろう。
(それと炭治郎達と仲良くなっておこう)
煉獄さんから任務の話は聞けなくても炭治郎達からなら聞ける筈。
(本当は那田蜘蛛山の任務に行けると良いんだけど……)
柱合会議で炭治郎が退場した後にヒロインちゃんが現れるのだ。突然空から現れた彼女を疑う他の柱から煉獄さんが庇って……そしてキミコイは始まる。
チク。
「?」
なんだろう?胸の辺りが痛いけど何処かにぶつけたかしら?
(打ち身ならじき治るでしょ)
私は日記を取り出すとそこに次の目標を書いた。まずは階級で乙を目指すことと炎柱になった煉獄さんと距離を取ること。そして那田蜘蛛山の任務への参加。炭治郎達と知り合いになる……あー、ごめんよ炭治郎。別に情報収集だけの為に友達になりたい訳じゃないから。原作だって大好きだよ!
(さて、もう少し鍛錬しよう……あ、そう言えば)
文箱にしまいかけた日記に私は視線を落とした。これ、内容的に万が一にも誰かに見られたらまずいよね?今更ながらどこかに隠しておいた方が良い?
(どこに隠そう)
布団の間に挟むのは駄目。使用人が布団を敷いてくれるものね。床下は隠すたびに逆に目立つ。
(そうだわ!)
私はタンスに近寄ると中程の引き出しを二つ外した。ここに隠し棚があるのだ。ずっと使っていなかったから忘れてた……ん?紙切れが入ってる。
(何だったかしら)
折り畳まれたそれを広げてみて私は目を丸くした。そこには拙い文字で煉獄さんが大好きだから傍に居たい。その為になら何でも我慢する。そんな決意表明が書かれていた。
(そうだわ、気配鋭敏。あれを使えるのを知られたくなくて私は私を押し殺すことを選んだ)
気配鋭敏が使えるとなれば無条件に紗雪家の跡取りだ。そうなれば婿取りになるし煉獄さんとは結婚出来なくなると子供心に思ったのだ。
気配鋭敏は感情の薄い人間には使えない。あー……どうして私がすごく捻くれていたのがわかった気がする。自分なりに頑張ってたんだなぁ。
(気配鋭敏か)
でも今は煉獄さんと結婚なんて微塵も考えていない。紗雪家の跡取りだって夏彦お兄様がいるし、もし絶対跡取りになれと言われたら出奔しよう。
私は日記に『気配鋭敏を使いこなす』と書き足すと日記をその隠し棚に仕舞い込んだ。出て来た手紙は……捨てるには忍びなく同じ場所に収めた。