本編
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「俺の母親を不幸みたいに言うなボケェ!!」
襲いかかる伊之助を童磨が血気術で応戦する。後ろから斬りかかったカナヲの腹を狙った鉄扇を紗雪が腕ごと斬り飛ばした。
「おっと…ねぇ君さぁ」
童磨は一瞬で腕を生やすと紗雪を無表情で指差した。
「さっきからずっと俺を観察してばっかりだよね。自分より下の子に戦わせて恥ずかしくないの?」
「はぁ!?紗雪がんなことする訳ねぇだろ!!このクソ野郎が!!」
カンカンに怒る伊之助に童磨がにっこり笑う。
「だってそうでしょ?それにさぁ、表情無くて女の子らしくなくて可愛げないし、炎の呼吸だっけ?俺の氷の血気術と相性最悪だよね。花や蟲と違ってなんかゴツいし」
「テメェ!」
「伊之助君、放っておきなさい」
へらへらと笑う童磨にも怒る伊之助にも紗雪は表情を変えなかった。童磨を見据えたまま伊之助に声をかける。
「炎の呼吸がゴツいと言うなら大いに結構。鬼にそう言われるなら最高の褒め言葉ですよ」
(あぁ、これだ)
童磨は胸のあたりに何かチリっとしたものを感じた。紗雪を見ていると感じるこのなんとも言えない不快な感じ。
(…不快?)
童磨は鉄扇で顔を隠すとにっこり笑ってみせた。
「ねぇねぇ、何でそんなに落ち着いていられるかな?君達の大好きなしのぶちゃんを食べちゃったのにね俺。あ、そうか。君はしのぶちゃんの事そんなに好きじゃなかったんだね?」
紗雪は童磨の言葉に一切答えず刀を構えた。
(不死川さんすいません。やっぱり観察が先に終わってしまいました。でもその代わりこいつを必ず倒します)
紗雪は一瞬で童磨の懐に潜り込むと首を狙った。童磨が鉄扇で応戦する。鉄扇が腹を薙ぐより先に深く屈んだ紗雪の刀が童磨の両足を斬り落とした。
(やっぱり。コイツ俺の動きを先読みしてる。この目、俺の事をどこまでも観察してるのに俺の事を一切見てない目だ)
それは教祖として崇められ、また鬼として憎しみを向けられてきた童磨には受け入れられない視線だった。
(俺を見ろ!そんな目で見るな!!)
ーー蓮葉氷ーー
ーー炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねりーー
「おっと」
紗雪の刀を避けて天井に逃げた童磨は潮時だなと思った。あくまでにこやかに口を開く。
「ごめんねぇ。猗窩座殿がやられちゃって時間もないから…」
(お前の相手なんかもうウンザリだ)
「君たちの相手はこの子にして貰うよ」
ーー結晶の御子ーー
小さな童磨の姿をした氷の人形を生み出す。それの生み出す血気術に紗雪、伊之助、カナヲは身を守る為後ろへ退いた。
「じゃあねぇ」
「待て!テメェ逃げんな…!!」
「伊之助!!」
伊之助とカナヲの声を背に紗雪が走る。
ーー炎の呼吸 伍ノ型 炎虎ーー
「!!」
氷の人形を飛び越えて紗雪が童磨に斬りかかる。それを鉄扇で防ぐと童磨はハッキリと苛立ちを露わにした。
「俺、君みたいな女の子嫌いだな」
童磨が思わせぶりにカナヲ達の方へと視線を向ける。
「君みたいな仲間がいて可哀想に。結晶の御子は俺と同じ力が出せるんだよ?あの子達死んじゃうよ」
ーー粉凍りーー
「…っ!」
紗雪は口と鼻を手で覆うと大きく飛び退った。
(少し肺に入った…)
「そうだ。あと5体ぐらいこの子達を出して城の中の他の鬼狩りも倒させたら良いかもね」
紗雪の反応を横目に見ながら独り言つ。一切反応しない紗雪に見せつけるように結晶の御子を作り出した。
「君のせいで皆んな死んじゃうね。あーあ、可哀想に」
氷の人形5体が伊之助達に躍りかかるのに流石に紗雪も援護にまわる。バリバリと傷を受けた伊之助の腕から血が流れた。
「伊之助君下がって!」
「伊之助焦らないで!もう少しだから…!」
カナヲの声と同時に童磨の視界が崩れた。顔が腐り目が落ちる。
「え?あれ?何だこれ…」
ぐらりと体が傾いで床に倒れ伏す。氷人形が全て崩壊した。
「あぁ!?何だこれ!!何かの罠か!?」
「違う!師範の毒が効き始めた!!」
(あぁ…胡蝶さん)
その言葉に紗雪はカナヲの背後に回った。小さな呟きにカナヲが目を見開く。
「椎名!!」
カナヲの声を背に紗雪は伊之助と共に童磨に襲いかかった。
「往生しやがれ!ド腐れ野郎!!」
童磨の鉄扇が翻る。
ーー霧氷・睡蓮菩薩ーー
巨大な氷の菩薩像に弾き飛ばされ伊之助と紗雪が宙を舞う。体制を立て直し壁に足をつくと紗雪は刀を肩に担ぐようにして構えた。
(お前に食われて幸せだ?)
(下の子に戦わせてばかりだ?)
(私のせいでみんな死ぬだ?)
食いしばった歯の隙間から炎が吹き出した。激しい炎が紗雪の体を包む。
(お前の妄言に価値があると思うなよ!!)
ーー炎の呼吸 奥義 玖ノ型 煉獄ーー
炎の塊と化した紗雪の刀が睡蓮菩薩を一刀両断に斬り伏せた。
「なっ!?」
予想していなかった出来事に童磨が驚愕する。
(だが睡蓮菩薩を斬っただけじゃ俺には届かない!)
童磨がそう思った瞬間、カナヲが目の前にいた。紗雪の炎と破壊された睡蓮菩薩の欠片が目隠しになって童磨は今この瞬間まで気付かなかった。
(嘘でしょ。あの子がずっと主軸だったじゃないか)
カナヲの刀が首にめり込んでいくのを感じながら童磨は紗雪を見た。しゃがみ込んでこちらを見ている紗雪の口元が動く。
『ばぁーか』
「………」
「ぬぉぉぉ!!獣の呼吸!思いつきの…投げ裂きィィィッ!!」
伊之助の投げた刀がカナヲの刃を後押しする。
(刀が押し込まれ…っ)
ズザン!と硬い音がして童磨の首が斬り落とされた。
襲いかかる伊之助を童磨が血気術で応戦する。後ろから斬りかかったカナヲの腹を狙った鉄扇を紗雪が腕ごと斬り飛ばした。
「おっと…ねぇ君さぁ」
童磨は一瞬で腕を生やすと紗雪を無表情で指差した。
「さっきからずっと俺を観察してばっかりだよね。自分より下の子に戦わせて恥ずかしくないの?」
「はぁ!?紗雪がんなことする訳ねぇだろ!!このクソ野郎が!!」
カンカンに怒る伊之助に童磨がにっこり笑う。
「だってそうでしょ?それにさぁ、表情無くて女の子らしくなくて可愛げないし、炎の呼吸だっけ?俺の氷の血気術と相性最悪だよね。花や蟲と違ってなんかゴツいし」
「テメェ!」
「伊之助君、放っておきなさい」
へらへらと笑う童磨にも怒る伊之助にも紗雪は表情を変えなかった。童磨を見据えたまま伊之助に声をかける。
「炎の呼吸がゴツいと言うなら大いに結構。鬼にそう言われるなら最高の褒め言葉ですよ」
(あぁ、これだ)
童磨は胸のあたりに何かチリっとしたものを感じた。紗雪を見ていると感じるこのなんとも言えない不快な感じ。
(…不快?)
童磨は鉄扇で顔を隠すとにっこり笑ってみせた。
「ねぇねぇ、何でそんなに落ち着いていられるかな?君達の大好きなしのぶちゃんを食べちゃったのにね俺。あ、そうか。君はしのぶちゃんの事そんなに好きじゃなかったんだね?」
紗雪は童磨の言葉に一切答えず刀を構えた。
(不死川さんすいません。やっぱり観察が先に終わってしまいました。でもその代わりこいつを必ず倒します)
紗雪は一瞬で童磨の懐に潜り込むと首を狙った。童磨が鉄扇で応戦する。鉄扇が腹を薙ぐより先に深く屈んだ紗雪の刀が童磨の両足を斬り落とした。
(やっぱり。コイツ俺の動きを先読みしてる。この目、俺の事をどこまでも観察してるのに俺の事を一切見てない目だ)
それは教祖として崇められ、また鬼として憎しみを向けられてきた童磨には受け入れられない視線だった。
(俺を見ろ!そんな目で見るな!!)
ーー蓮葉氷ーー
ーー炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねりーー
「おっと」
紗雪の刀を避けて天井に逃げた童磨は潮時だなと思った。あくまでにこやかに口を開く。
「ごめんねぇ。猗窩座殿がやられちゃって時間もないから…」
(お前の相手なんかもうウンザリだ)
「君たちの相手はこの子にして貰うよ」
ーー結晶の御子ーー
小さな童磨の姿をした氷の人形を生み出す。それの生み出す血気術に紗雪、伊之助、カナヲは身を守る為後ろへ退いた。
「じゃあねぇ」
「待て!テメェ逃げんな…!!」
「伊之助!!」
伊之助とカナヲの声を背に紗雪が走る。
ーー炎の呼吸 伍ノ型 炎虎ーー
「!!」
氷の人形を飛び越えて紗雪が童磨に斬りかかる。それを鉄扇で防ぐと童磨はハッキリと苛立ちを露わにした。
「俺、君みたいな女の子嫌いだな」
童磨が思わせぶりにカナヲ達の方へと視線を向ける。
「君みたいな仲間がいて可哀想に。結晶の御子は俺と同じ力が出せるんだよ?あの子達死んじゃうよ」
ーー粉凍りーー
「…っ!」
紗雪は口と鼻を手で覆うと大きく飛び退った。
(少し肺に入った…)
「そうだ。あと5体ぐらいこの子達を出して城の中の他の鬼狩りも倒させたら良いかもね」
紗雪の反応を横目に見ながら独り言つ。一切反応しない紗雪に見せつけるように結晶の御子を作り出した。
「君のせいで皆んな死んじゃうね。あーあ、可哀想に」
氷の人形5体が伊之助達に躍りかかるのに流石に紗雪も援護にまわる。バリバリと傷を受けた伊之助の腕から血が流れた。
「伊之助君下がって!」
「伊之助焦らないで!もう少しだから…!」
カナヲの声と同時に童磨の視界が崩れた。顔が腐り目が落ちる。
「え?あれ?何だこれ…」
ぐらりと体が傾いで床に倒れ伏す。氷人形が全て崩壊した。
「あぁ!?何だこれ!!何かの罠か!?」
「違う!師範の毒が効き始めた!!」
(あぁ…胡蝶さん)
その言葉に紗雪はカナヲの背後に回った。小さな呟きにカナヲが目を見開く。
「椎名!!」
カナヲの声を背に紗雪は伊之助と共に童磨に襲いかかった。
「往生しやがれ!ド腐れ野郎!!」
童磨の鉄扇が翻る。
ーー霧氷・睡蓮菩薩ーー
巨大な氷の菩薩像に弾き飛ばされ伊之助と紗雪が宙を舞う。体制を立て直し壁に足をつくと紗雪は刀を肩に担ぐようにして構えた。
(お前に食われて幸せだ?)
(下の子に戦わせてばかりだ?)
(私のせいでみんな死ぬだ?)
食いしばった歯の隙間から炎が吹き出した。激しい炎が紗雪の体を包む。
(お前の妄言に価値があると思うなよ!!)
ーー炎の呼吸 奥義 玖ノ型 煉獄ーー
炎の塊と化した紗雪の刀が睡蓮菩薩を一刀両断に斬り伏せた。
「なっ!?」
予想していなかった出来事に童磨が驚愕する。
(だが睡蓮菩薩を斬っただけじゃ俺には届かない!)
童磨がそう思った瞬間、カナヲが目の前にいた。紗雪の炎と破壊された睡蓮菩薩の欠片が目隠しになって童磨は今この瞬間まで気付かなかった。
(嘘でしょ。あの子がずっと主軸だったじゃないか)
カナヲの刀が首にめり込んでいくのを感じながら童磨は紗雪を見た。しゃがみ込んでこちらを見ている紗雪の口元が動く。
『ばぁーか』
「………」
「ぬぉぉぉ!!獣の呼吸!思いつきの…投げ裂きィィィッ!!」
伊之助の投げた刀がカナヲの刃を後押しする。
(刀が押し込まれ…っ)
ズザン!と硬い音がして童磨の首が斬り落とされた。