本編
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「では本日より機能回復訓練を始めたいと思います」
「宜しくお願いします!」
キビキビと話すアオイに紗雪は頭を下げた。肋骨の骨折が10日で治ったと言う自分の体の異常事態に驚きは隠せないが、アオイに言わせると全集中の常中が出来る隊士は回復が早いそうだ。
(いつの間にか万国びっくり人間の仲間入りしてる…)
嬉しいが切ない。いや、ここは純粋に喜ぶべきか。
「うつ伏せに寝てください」
「はい」
なほ、きよ、すみの指示に従いうつ伏せになる。紗雪はこの後、地獄を見る事になった。
「いぃったいたいたいたいたいっ!!」
「!?」
屋敷中に響き渡った紗雪の声に見舞いに来た煉獄はビックリして足を止めた。鍛錬中に鳩尾に煉獄の木刀が入った時でも聞いたことのない声だ。急いで訓練場に向かうと敷かれた布団の上で紗雪がうつ伏せでグッタリしていた。
「炎柱様」
「邪魔するぞ!」
挨拶もそこそこに紗雪の様子を伺う。紗雪はころんと仰向けに転がると涙目で煉獄を見上げた。
「師範…鬼殺隊辞めたいぐらい痛いです」
「馬鹿なことを言うな」
「ですよねー」
へらっと笑うと紗雪は力なく頷いた。アオイが煉獄に声をかける。
「炎柱様、申し訳ありませんがお手伝いしていただけますか?」
「構わない!何をしたら良い!!」
煉獄から間髪入れず了承を得ると、アオイは紗雪に指示を出した。
「紗雪さん、仰向けのまま膝を抱えて下さい」
「はい」
「では炎柱様、上から紗雪さんの膝を押さえてください。私達では重量が足りないので」
「こうか!」
折り畳まれた足の上から煉獄が腕の力で紗雪の膝を押す。アオイが違います!とキビキビ言った。
「体重をかけて押し潰すくらいのつもりでお願いします」
「わかっ…!?」
「…っ」
アオイに言われるまま紗雪の膝を抱える形で体重をかけた煉獄はそこで固まった。視線の先で体勢が苦しいのか紗雪が眉を寄せる。肺が圧迫され呼吸がままならなくて紗雪は短い呼吸を繰り返した。
「はっ…はぁ、はっ…」
「………」
「では股関節を解すのでそのまま脚を広げて…」
「待て待て待て待て待て!」
さらりととんでもない事を言い出すアオイに煉獄は慌てて待ったをかけた。
「何か?」
「流石に駄目だろう!!」
「………っ」
煉獄の言葉の意味に気がついて紗雪は真っ赤になると両手で顔を覆った。しかし他の面々は意味が分からないようでキョトンとしている。煉獄と紗雪はこの純粋な少女達に何といえば良いのか分からず、そろっと身を離すと項垂れた。
「え、えぇっと…その、師範は次の用事があるので時間がないから駄目だと…そう言う事ですよね!?」
「そうだな!すまないが俺はもう行かねばならない!!」
苦しい言い訳だが二人揃って頷けばアオイはアッサリと了承した。
「そうですか、わかりました。股関節を解すのは他の方法にしましょう」
((初めからそっちでして)くれ!)
心の声が綺麗にハモった煉獄と紗雪だった。
「宜しくお願いします!」
キビキビと話すアオイに紗雪は頭を下げた。肋骨の骨折が10日で治ったと言う自分の体の異常事態に驚きは隠せないが、アオイに言わせると全集中の常中が出来る隊士は回復が早いそうだ。
(いつの間にか万国びっくり人間の仲間入りしてる…)
嬉しいが切ない。いや、ここは純粋に喜ぶべきか。
「うつ伏せに寝てください」
「はい」
なほ、きよ、すみの指示に従いうつ伏せになる。紗雪はこの後、地獄を見る事になった。
「いぃったいたいたいたいたいっ!!」
「!?」
屋敷中に響き渡った紗雪の声に見舞いに来た煉獄はビックリして足を止めた。鍛錬中に鳩尾に煉獄の木刀が入った時でも聞いたことのない声だ。急いで訓練場に向かうと敷かれた布団の上で紗雪がうつ伏せでグッタリしていた。
「炎柱様」
「邪魔するぞ!」
挨拶もそこそこに紗雪の様子を伺う。紗雪はころんと仰向けに転がると涙目で煉獄を見上げた。
「師範…鬼殺隊辞めたいぐらい痛いです」
「馬鹿なことを言うな」
「ですよねー」
へらっと笑うと紗雪は力なく頷いた。アオイが煉獄に声をかける。
「炎柱様、申し訳ありませんがお手伝いしていただけますか?」
「構わない!何をしたら良い!!」
煉獄から間髪入れず了承を得ると、アオイは紗雪に指示を出した。
「紗雪さん、仰向けのまま膝を抱えて下さい」
「はい」
「では炎柱様、上から紗雪さんの膝を押さえてください。私達では重量が足りないので」
「こうか!」
折り畳まれた足の上から煉獄が腕の力で紗雪の膝を押す。アオイが違います!とキビキビ言った。
「体重をかけて押し潰すくらいのつもりでお願いします」
「わかっ…!?」
「…っ」
アオイに言われるまま紗雪の膝を抱える形で体重をかけた煉獄はそこで固まった。視線の先で体勢が苦しいのか紗雪が眉を寄せる。肺が圧迫され呼吸がままならなくて紗雪は短い呼吸を繰り返した。
「はっ…はぁ、はっ…」
「………」
「では股関節を解すのでそのまま脚を広げて…」
「待て待て待て待て待て!」
さらりととんでもない事を言い出すアオイに煉獄は慌てて待ったをかけた。
「何か?」
「流石に駄目だろう!!」
「………っ」
煉獄の言葉の意味に気がついて紗雪は真っ赤になると両手で顔を覆った。しかし他の面々は意味が分からないようでキョトンとしている。煉獄と紗雪はこの純粋な少女達に何といえば良いのか分からず、そろっと身を離すと項垂れた。
「え、えぇっと…その、師範は次の用事があるので時間がないから駄目だと…そう言う事ですよね!?」
「そうだな!すまないが俺はもう行かねばならない!!」
苦しい言い訳だが二人揃って頷けばアオイはアッサリと了承した。
「そうですか、わかりました。股関節を解すのは他の方法にしましょう」
((初めからそっちでして)くれ!)
心の声が綺麗にハモった煉獄と紗雪だった。