本編
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「ここで隊服を受け取るよう言われてきました」
「げっ…どうぞ、こちらです」
紗雪は鬼殺隊隊服縫製係のある屋敷に来ていた。出迎えてくれた丸眼鏡の男、前田が招き入れてくれる。前田は紗雪と共に来た煉獄に呻き声をあげたが、ささっとそれを誤魔化した。
奥の部屋に通すととキチンと畳まれた隊服を差し出す。
「こちらが紗雪様の隊服となりますので試着をお願いします。あちらの襖の向こうをお使いください」
「はい」
紗雪は隊服を受け取ると前田の指し示す部屋へと向かった。しん…と静まり返った室内で煉獄の視線に貫かれ前田が脂汗を出す。
「君が前田か!」
「は、はい。炎柱様にお名前を覚えていただけるとは…」
「うむ!君には甘露寺の時にも世話になったな!!」
「そ、そうでしたか?」
ヤベェと目を泳がせまくる前田から煉獄は絶対に目を離さない。その眼力に前田は既に息も絶え絶えだった。その様子に煉獄がにっこり笑う。額には青筋が立っていた。
「不死川も連れてくるべきだったようだな!」
「ひぃっ!ごごごごご…ご冗談をっ」
「あの…着ました」
紗雪が隣の部屋から顔を覗かせる。キラン!と目を輝かせた前田が紗雪を視認するより先に、煉獄がその視線を遮るように紗雪の前に立った。
「どれ!俺が確認しよう!」
「えっ?師範!?」
ズイと部屋に押し入ってくる煉獄に紗雪は部屋に押し戻された。煉獄が後ろ手に戸を閉めてしまう。前田のチクショォォォ!と言う叫びが響いた。
「えっ?えっ?どうしたんですか?」
「………」
前田の叫びと煉獄の行動に紗雪は目を丸くした。そんな紗雪を煉獄が足の先から頭まで見る。
「君は…何でそれを大人しく着たんだ」
紗雪は胸元こそ閉じているものの詰襟の首元から脇までが大きく開いたノースリーブの上着に足首まであるマーメイドスカート…ただし太腿まで大きくスリットの入った下を履いていた。
煉獄のため息に紗雪が慌てる。
「えっ!変ですか!?そりゃ確かにこの時代の服にしては前衛的だなとは思ったんですけど」
「鬼殺隊の隊服は鬼の爪や牙を通さない生地で出来ている。それは隊士の体を守る為だ。その服で体を守れると思うか?」
「あー…えー?じゃあ何でこのデザイン…あぁ、それで油とマッチなんですね」
紗雪は煉獄と胡蝶の言っている意味が漸く分かった。鬼殺隊にも思いがけない人物が居たものだ。煉獄は紗雪の肩を叩こうとし、そこが素肌なのに気がついて慌てて手を引っ込めた。
「着替えると良い。俺は前田と話がある」
「わかりました」
煉獄が戸の向こうに消えたあと悲鳴が上がった気がしたが、紗雪が耳を澄ませてもそれ以上は何も聞こえず、着替え終わって戻るとそこには煉獄しかいなかった。
「前田さんは…」
「君の隊服を急いで作り直すと言って出て行ったぞ!さぁ、俺たちも帰ろう!!とんだ無駄足だったな!」
2日後、無事通常仕様の隊服を紗雪は手に入れた。
「げっ…どうぞ、こちらです」
紗雪は鬼殺隊隊服縫製係のある屋敷に来ていた。出迎えてくれた丸眼鏡の男、前田が招き入れてくれる。前田は紗雪と共に来た煉獄に呻き声をあげたが、ささっとそれを誤魔化した。
奥の部屋に通すととキチンと畳まれた隊服を差し出す。
「こちらが紗雪様の隊服となりますので試着をお願いします。あちらの襖の向こうをお使いください」
「はい」
紗雪は隊服を受け取ると前田の指し示す部屋へと向かった。しん…と静まり返った室内で煉獄の視線に貫かれ前田が脂汗を出す。
「君が前田か!」
「は、はい。炎柱様にお名前を覚えていただけるとは…」
「うむ!君には甘露寺の時にも世話になったな!!」
「そ、そうでしたか?」
ヤベェと目を泳がせまくる前田から煉獄は絶対に目を離さない。その眼力に前田は既に息も絶え絶えだった。その様子に煉獄がにっこり笑う。額には青筋が立っていた。
「不死川も連れてくるべきだったようだな!」
「ひぃっ!ごごごごご…ご冗談をっ」
「あの…着ました」
紗雪が隣の部屋から顔を覗かせる。キラン!と目を輝かせた前田が紗雪を視認するより先に、煉獄がその視線を遮るように紗雪の前に立った。
「どれ!俺が確認しよう!」
「えっ?師範!?」
ズイと部屋に押し入ってくる煉獄に紗雪は部屋に押し戻された。煉獄が後ろ手に戸を閉めてしまう。前田のチクショォォォ!と言う叫びが響いた。
「えっ?えっ?どうしたんですか?」
「………」
前田の叫びと煉獄の行動に紗雪は目を丸くした。そんな紗雪を煉獄が足の先から頭まで見る。
「君は…何でそれを大人しく着たんだ」
紗雪は胸元こそ閉じているものの詰襟の首元から脇までが大きく開いたノースリーブの上着に足首まであるマーメイドスカート…ただし太腿まで大きくスリットの入った下を履いていた。
煉獄のため息に紗雪が慌てる。
「えっ!変ですか!?そりゃ確かにこの時代の服にしては前衛的だなとは思ったんですけど」
「鬼殺隊の隊服は鬼の爪や牙を通さない生地で出来ている。それは隊士の体を守る為だ。その服で体を守れると思うか?」
「あー…えー?じゃあ何でこのデザイン…あぁ、それで油とマッチなんですね」
紗雪は煉獄と胡蝶の言っている意味が漸く分かった。鬼殺隊にも思いがけない人物が居たものだ。煉獄は紗雪の肩を叩こうとし、そこが素肌なのに気がついて慌てて手を引っ込めた。
「着替えると良い。俺は前田と話がある」
「わかりました」
煉獄が戸の向こうに消えたあと悲鳴が上がった気がしたが、紗雪が耳を澄ませてもそれ以上は何も聞こえず、着替え終わって戻るとそこには煉獄しかいなかった。
「前田さんは…」
「君の隊服を急いで作り直すと言って出て行ったぞ!さぁ、俺たちも帰ろう!!とんだ無駄足だったな!」
2日後、無事通常仕様の隊服を紗雪は手に入れた。