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「久しぶりだな!紗雪!!」
「ひゃあ!?れ、煉獄さん…」
宇髄との情報交換に立ち寄った藤の家で後ろから煉獄に声をかけられ紗雪は跳び上がった。ポカンとした二人に慌てて手を振る。
「す、すいません!気を抜いてましたぁ!」
「お前…派手に驚きすぎだろ」
「面目ないですぅ」
紗雪は謝りながらそれとなく煉獄から視線を外した。しのぶに叩き込まれた『殿方とのおつき合いについて』の内容が頭の中をぐるぐる回る。
それは紗雪の想像の範囲外のことで、紗雪はまだそれを消化しきれていなかった。
(あぁぁ、心臓落ち着け落ち着け!宇髄さんもいるのに落ち着けぇ〜!)
おたおたする紗雪を不審そうに眺めていた宇髄だったが、チラリと煉獄に目をやるとにやっと口元を歪めた。がばっと紗雪の肩に腕を回すと抱えるようにして地図を見せる。
「集中しろって紗雪。いいか?此処が今の場所だろ?んで、行方不明が続いているのがこっちの村だ。それから…」
「ふんふん…あー、この隣村の鬼なら昨日斬ったんですけど、まだ行方不明続きますかねぇ?」
宇髄のスキンシップの激しさはいつもの事なので、紗雪は全く気にせず話を続けた。ノシっと宇髄の顎が紗雪の頭の上に乗る。
「宇髄さぁん、背が縮みそうですぅ」
「おー、派手に縮んどけ。しっかしお前、筋肉全然ねぇのな」
宇髄は紗雪の二の腕を掴むと二度ほど揉んだ。後ろの煉獄の圧がいい感じに膨れてきた所でそちらを振り返る。
「な、煉獄。お前も触ってみろって」
「えっ…」
紗雪が慌てたように煉獄を振り返る。ふわっと持ち上げられ紗雪が悲鳴を上げた。
「わぁぁ!?」
煉獄が紗雪の腹に腕を回し抱えると、屋根の上まで跳び上がる。宇髄がニヤニヤとそれを見上げた。
「紗雪!君とは話し合う必要があるな!!」
「うぇぇ!?ぼ、僕にはないですぅ!」
「俺はある!宇髄!紗雪を借りて行くぞ!!」
「おー、連れてけ連れてけー」
大きく手を振る宇髄に見送られ紗雪は煉獄に運ばれて行った。人気のない裏路地の塀を背に地面に降ろされる。
ドン!と煉獄の両手が紗雪を塀との間に囲い込んだ。
「………」
ビックリしすぎて固まる紗雪に煉獄は青筋を立てながらにっこり微笑んだ。
「何故避ける?」
「さ、避けてなんか…」
「目を逸らしただろう。宇髄が俺に話を振った時も随分慌てていた」
「………」
明確に言い当てられて紗雪は下を向いた。煉獄がため息をついて手を下ろす。
「保留とは言ったがやはり嫌になったか?ならばそう言ってくれ」
「!ち、違いますぅ!!そうじゃなくて…その……」
紗雪は慌てて顔を上げると首を振った。羽織の袖を掴むとモジモジする。
「し、しのぶちゃんと色んな話ししてる中で…その、人と付き合うのがどう言うことかとか色々…頭の中がわちゃわちゃになっちゃって…」
それでも煉獄に対して良い態度では無かった。紗雪はペコリと頭を下げた。
「嫌な思いさせてごめんなさい」
しゅん…となってしまった紗雪の頭に煉獄は手を置いた。それから長い長いため息を吐き出す。
「良かった…」
「……?」
その声に紗雪は恐る恐る頭を上げて…息を飲んだ。
「君に嫌われたのかと思った」
煉獄の心底安堵した柔らかい微笑みに目を奪われる。さっきとは別の意味で心臓が落ち着かなくて、紗雪はドギマギした。
「えぇっとぉ…とりあえず何処かでご飯食べながら話しませんかぁ?」
煉獄を知らないと言ったのは自分なのだから、知るところから始めなければ。お付き合い云々はまだその後の話だ。
紗雪からの誘いに煉獄は満面の笑みを浮かべると是非!と応えた。
「ひゃあ!?れ、煉獄さん…」
宇髄との情報交換に立ち寄った藤の家で後ろから煉獄に声をかけられ紗雪は跳び上がった。ポカンとした二人に慌てて手を振る。
「す、すいません!気を抜いてましたぁ!」
「お前…派手に驚きすぎだろ」
「面目ないですぅ」
紗雪は謝りながらそれとなく煉獄から視線を外した。しのぶに叩き込まれた『殿方とのおつき合いについて』の内容が頭の中をぐるぐる回る。
それは紗雪の想像の範囲外のことで、紗雪はまだそれを消化しきれていなかった。
(あぁぁ、心臓落ち着け落ち着け!宇髄さんもいるのに落ち着けぇ〜!)
おたおたする紗雪を不審そうに眺めていた宇髄だったが、チラリと煉獄に目をやるとにやっと口元を歪めた。がばっと紗雪の肩に腕を回すと抱えるようにして地図を見せる。
「集中しろって紗雪。いいか?此処が今の場所だろ?んで、行方不明が続いているのがこっちの村だ。それから…」
「ふんふん…あー、この隣村の鬼なら昨日斬ったんですけど、まだ行方不明続きますかねぇ?」
宇髄のスキンシップの激しさはいつもの事なので、紗雪は全く気にせず話を続けた。ノシっと宇髄の顎が紗雪の頭の上に乗る。
「宇髄さぁん、背が縮みそうですぅ」
「おー、派手に縮んどけ。しっかしお前、筋肉全然ねぇのな」
宇髄は紗雪の二の腕を掴むと二度ほど揉んだ。後ろの煉獄の圧がいい感じに膨れてきた所でそちらを振り返る。
「な、煉獄。お前も触ってみろって」
「えっ…」
紗雪が慌てたように煉獄を振り返る。ふわっと持ち上げられ紗雪が悲鳴を上げた。
「わぁぁ!?」
煉獄が紗雪の腹に腕を回し抱えると、屋根の上まで跳び上がる。宇髄がニヤニヤとそれを見上げた。
「紗雪!君とは話し合う必要があるな!!」
「うぇぇ!?ぼ、僕にはないですぅ!」
「俺はある!宇髄!紗雪を借りて行くぞ!!」
「おー、連れてけ連れてけー」
大きく手を振る宇髄に見送られ紗雪は煉獄に運ばれて行った。人気のない裏路地の塀を背に地面に降ろされる。
ドン!と煉獄の両手が紗雪を塀との間に囲い込んだ。
「………」
ビックリしすぎて固まる紗雪に煉獄は青筋を立てながらにっこり微笑んだ。
「何故避ける?」
「さ、避けてなんか…」
「目を逸らしただろう。宇髄が俺に話を振った時も随分慌てていた」
「………」
明確に言い当てられて紗雪は下を向いた。煉獄がため息をついて手を下ろす。
「保留とは言ったがやはり嫌になったか?ならばそう言ってくれ」
「!ち、違いますぅ!!そうじゃなくて…その……」
紗雪は慌てて顔を上げると首を振った。羽織の袖を掴むとモジモジする。
「し、しのぶちゃんと色んな話ししてる中で…その、人と付き合うのがどう言うことかとか色々…頭の中がわちゃわちゃになっちゃって…」
それでも煉獄に対して良い態度では無かった。紗雪はペコリと頭を下げた。
「嫌な思いさせてごめんなさい」
しゅん…となってしまった紗雪の頭に煉獄は手を置いた。それから長い長いため息を吐き出す。
「良かった…」
「……?」
その声に紗雪は恐る恐る頭を上げて…息を飲んだ。
「君に嫌われたのかと思った」
煉獄の心底安堵した柔らかい微笑みに目を奪われる。さっきとは別の意味で心臓が落ち着かなくて、紗雪はドギマギした。
「えぇっとぉ…とりあえず何処かでご飯食べながら話しませんかぁ?」
煉獄を知らないと言ったのは自分なのだから、知るところから始めなければ。お付き合い云々はまだその後の話だ。
紗雪からの誘いに煉獄は満面の笑みを浮かべると是非!と応えた。