四章
夢小説設定
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「飲みなさい」
怒りの青筋を浮かべながら椎名は耀哉の前に小さなガラス瓶に入った液体を並べた。身体中至る所に包帯を巻いた耀哉が小さく笑う。
「訪ねてきたと思ったら、唐突だね」
「ちょっと地方を回ってる間に天元は柱を引退しているし、耀哉は床から出られなくなってるし唐突にもなるわよ」
椎名はため息をつくとアマネにガラス瓶を手渡した。薄い黄色や紫色の液体にアマネが首を傾げる。
「これは…?」
「ポーション。所謂回復薬ね。病気は治せないけど怪我は治せるしある程度体力の回復も見込めるわ」
「椎名、それは…」
この国の事はこの国の人間がと言いかけた耀哉の台詞を椎名は一睨みすると黙らせた。この国もどの国もあるものか。
「異論も反論も認めない。耀哉、貴方なにかロクでもないこと考えているでしょう。まぁ、それについては何も言わないわ。止めた所で聞きもしないことはよく分かってる。でもだからこそ」
椎名は耀哉の爛れてしまった手をそっと握った。ギュッと握り返してくる手に目を閉じる。
「保険だと思って取っておきなさい。何かやらかす時までに命がもたないなんて嫌でしょ」
「…もっと怒られると思っていたよ」
「ご希望とあらば一晩中説教してあげても良いけど?」
目を座らせた椎名に耀哉がふふと笑い声を漏らした。
「それは、勘弁して欲しいな」
「アマネ、死にかけたら口に突っ込んで」
「承知致しました」
間髪入れず頷くアマネに耀哉は見えない目を丸くした。どうやら自分の頑固は妻に多大な負担を与えているらしい。
(無理もないか)
耀哉は眉を下げ妻の気配を窺った。
「苦労をかけるね」
「初めから承知の上です」
キッパリと言い切られて耀哉はせめてポーションの味がまともである事を祈った。
怒りの青筋を浮かべながら椎名は耀哉の前に小さなガラス瓶に入った液体を並べた。身体中至る所に包帯を巻いた耀哉が小さく笑う。
「訪ねてきたと思ったら、唐突だね」
「ちょっと地方を回ってる間に天元は柱を引退しているし、耀哉は床から出られなくなってるし唐突にもなるわよ」
椎名はため息をつくとアマネにガラス瓶を手渡した。薄い黄色や紫色の液体にアマネが首を傾げる。
「これは…?」
「ポーション。所謂回復薬ね。病気は治せないけど怪我は治せるしある程度体力の回復も見込めるわ」
「椎名、それは…」
この国の事はこの国の人間がと言いかけた耀哉の台詞を椎名は一睨みすると黙らせた。この国もどの国もあるものか。
「異論も反論も認めない。耀哉、貴方なにかロクでもないこと考えているでしょう。まぁ、それについては何も言わないわ。止めた所で聞きもしないことはよく分かってる。でもだからこそ」
椎名は耀哉の爛れてしまった手をそっと握った。ギュッと握り返してくる手に目を閉じる。
「保険だと思って取っておきなさい。何かやらかす時までに命がもたないなんて嫌でしょ」
「…もっと怒られると思っていたよ」
「ご希望とあらば一晩中説教してあげても良いけど?」
目を座らせた椎名に耀哉がふふと笑い声を漏らした。
「それは、勘弁して欲しいな」
「アマネ、死にかけたら口に突っ込んで」
「承知致しました」
間髪入れず頷くアマネに耀哉は見えない目を丸くした。どうやら自分の頑固は妻に多大な負担を与えているらしい。
(無理もないか)
耀哉は眉を下げ妻の気配を窺った。
「苦労をかけるね」
「初めから承知の上です」
キッパリと言い切られて耀哉はせめてポーションの味がまともである事を祈った。