喫茶店の女給になった元婚約者
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「ありがとうございました」
私は蝶屋敷を出た後、再び喫茶コロンビアでお世話になっていた。胡蝶様には蝶屋敷で働かないかと言ってもらえたけれど、少しでも煉獄様との繋がりが無いところが良かった。アオイさんやきよちゃん達、カナヲちゃんにまで引き留められたのはとっても心が揺れたけどね!
でもマスターと奥様が喜んで受け入れてくれたし、トヨちゃんも泣いて喜んでくれたからここに戻ってきて良かったと思う。
最近の新作はコーヒーの上に牛乳とゼラチンで作ったなんちゃって生クリームを乗せたウィンナーコーヒーだ。ちゃんと口溶けも丸である。カフェオレとは一味違って女性にウケている。
少しいなかった間に果物が潤沢になっていたのでフルーツティーなんかも良いかも知れない。
「ゴミを捨ててきますね」
お昼の人の流れがひと段落したところで裏口からゴミ袋を外に出す。犬などに荒らされないよう蓋付きの大きな木の箱の中に放り込んで……これで良し。
「椎名さん?」
「……?」
名を呼ばれ振り向けば本田さんが目を丸くしてこちらを見ていた。呼ばれて振り返ったものの本田さんに会うのは煉獄様が蝶屋敷に運ばれた時以来でなんと声をかけたら良いか分からない。しばらく黙って見つめあっていると本田さんの目がキュッと吊り上がった。
「貴女……貴女なんでこんな所にいるんですか!!」
「こんな所って……」
喫茶店を貶めるつもりはないのだろう。要は何故煉獄様の側にいないのかと言うことか。隠しても仕方のないことなので私は有り体に今の状況を話して聞かせた。本田さんの目が話が進むにつれ鋭くなっていく。
「なに、してるんですか!!今の炎柱から離れるなんて……、貴女正気ですか!?」
「離れたのは私じゃないわ」
素気無い態度で私と距離を置いたのは煉獄様だ。それがあの方の望みなら私は離れるしかない。
「それに、貴女に言われるのは釈然としないわ」
「そっ、それは……確かに……」
ズバッと言い過ぎたかしら。本田さんは目に見えて勢いを無くしてしまった。それでも納得出来ないのか食い下がってくる。
「でも、だからって!私みたいな横槍がないと言うなら余計炎柱の考えてることは、貴女ならお分かりになるのではありませんか?」
「そんな簡単なことじゃないわ」
分かっているつもりで結局何も分かっていなかったからこその今なのだ。そろそろ仕事に戻らなければ……戸に手をかける私に本田さんは逃す気がないようだった。走り寄ってくると腕を掴まれる。本田さんの目は痛いほど真っ直ぐだった。
「どうして!?炎柱のことが好きなのでしょう!?だったら!そんな物分かり良くしないで自分の気持ちをぶつけてみなさいよ!!炎柱は私にこう言ったのよ!?私と私的な繋がりを持つつもりは一欠片もないって!俺の婚約者はこの世でただ一人だって!!」
「……っ」
だったらどうして……、どうして私から離れていこうと言うのか。唇を噛み締めた私に本田さんが深々と頭を下げた。
「貴女にかけた迷惑が計り知れないものだったのは謝罪いたします。本当に、誠に申し訳ありませんでした。でもっ、お願いですから炎柱と向き合ってあげてください!」
「…………」
グッと襟の合わせを握り締めると私はただ頷くことしか出来なかった。
私は蝶屋敷を出た後、再び喫茶コロンビアでお世話になっていた。胡蝶様には蝶屋敷で働かないかと言ってもらえたけれど、少しでも煉獄様との繋がりが無いところが良かった。アオイさんやきよちゃん達、カナヲちゃんにまで引き留められたのはとっても心が揺れたけどね!
でもマスターと奥様が喜んで受け入れてくれたし、トヨちゃんも泣いて喜んでくれたからここに戻ってきて良かったと思う。
最近の新作はコーヒーの上に牛乳とゼラチンで作ったなんちゃって生クリームを乗せたウィンナーコーヒーだ。ちゃんと口溶けも丸である。カフェオレとは一味違って女性にウケている。
少しいなかった間に果物が潤沢になっていたのでフルーツティーなんかも良いかも知れない。
「ゴミを捨ててきますね」
お昼の人の流れがひと段落したところで裏口からゴミ袋を外に出す。犬などに荒らされないよう蓋付きの大きな木の箱の中に放り込んで……これで良し。
「椎名さん?」
「……?」
名を呼ばれ振り向けば本田さんが目を丸くしてこちらを見ていた。呼ばれて振り返ったものの本田さんに会うのは煉獄様が蝶屋敷に運ばれた時以来でなんと声をかけたら良いか分からない。しばらく黙って見つめあっていると本田さんの目がキュッと吊り上がった。
「貴女……貴女なんでこんな所にいるんですか!!」
「こんな所って……」
喫茶店を貶めるつもりはないのだろう。要は何故煉獄様の側にいないのかと言うことか。隠しても仕方のないことなので私は有り体に今の状況を話して聞かせた。本田さんの目が話が進むにつれ鋭くなっていく。
「なに、してるんですか!!今の炎柱から離れるなんて……、貴女正気ですか!?」
「離れたのは私じゃないわ」
素気無い態度で私と距離を置いたのは煉獄様だ。それがあの方の望みなら私は離れるしかない。
「それに、貴女に言われるのは釈然としないわ」
「そっ、それは……確かに……」
ズバッと言い過ぎたかしら。本田さんは目に見えて勢いを無くしてしまった。それでも納得出来ないのか食い下がってくる。
「でも、だからって!私みたいな横槍がないと言うなら余計炎柱の考えてることは、貴女ならお分かりになるのではありませんか?」
「そんな簡単なことじゃないわ」
分かっているつもりで結局何も分かっていなかったからこその今なのだ。そろそろ仕事に戻らなければ……戸に手をかける私に本田さんは逃す気がないようだった。走り寄ってくると腕を掴まれる。本田さんの目は痛いほど真っ直ぐだった。
「どうして!?炎柱のことが好きなのでしょう!?だったら!そんな物分かり良くしないで自分の気持ちをぶつけてみなさいよ!!炎柱は私にこう言ったのよ!?私と私的な繋がりを持つつもりは一欠片もないって!俺の婚約者はこの世でただ一人だって!!」
「……っ」
だったらどうして……、どうして私から離れていこうと言うのか。唇を噛み締めた私に本田さんが深々と頭を下げた。
「貴女にかけた迷惑が計り知れないものだったのは謝罪いたします。本当に、誠に申し訳ありませんでした。でもっ、お願いですから炎柱と向き合ってあげてください!」
「…………」
グッと襟の合わせを握り締めると私はただ頷くことしか出来なかった。