第二部
夢小説設定
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カチャン。
黒死牟が塵と消え残された雅人の日輪刀が音を立てて床に落ちた。最後の攻防で斬り落とされた雅人の右腕はそれでも刀を掴んだままだ。
「………」
悲鳴嶼は小太刀と共にそれを拾うと、倒れている雅人の前に座り込んでいる時透の横に膝をついた。
「相生さん、俺を庇ったんだ。そんな事しないで自分を優先して戦っていれば良かったのに」
時透の目からは止めどなく涙が溢れていた。最年少の天才剣士なんて呼ばれた所で現実はこの様だ。悲鳴嶼は静かに雅人に手を合わせた。
「相生、君に感謝と敬意を。君の死を…決して無駄にはしない。必ず無惨を倒す」
分たれてしまった体を可能な限り集めるときちんと寝ているように並べる。雅人は眠っているかのようなあどけない顔をしていた。
「…相生には妹がいた」
「え…?」
突然の悲鳴嶼の台詞に時透が顔を上げた。
「随分と可愛がっていたようだ。だからなのか相生にとって自分より年若いものは皆守るべき相手だったのだろう」
柱稽古の時、時透のことを子供と言っていた事を考えれば雅人にとっては当然の行動だったのだろう。
「…相生さん」
時透は乱暴に涙を拭うと雅人の小太刀を手に取った。自分の日輪刀と共に腰に差す。
「…体は連れて行ってあげられないから。これ、預かって行くね」
時透は悲鳴嶼、不死川と共に無惨のいる場所を求め走り去っていった。
黒死牟が塵と消え残された雅人の日輪刀が音を立てて床に落ちた。最後の攻防で斬り落とされた雅人の右腕はそれでも刀を掴んだままだ。
「………」
悲鳴嶼は小太刀と共にそれを拾うと、倒れている雅人の前に座り込んでいる時透の横に膝をついた。
「相生さん、俺を庇ったんだ。そんな事しないで自分を優先して戦っていれば良かったのに」
時透の目からは止めどなく涙が溢れていた。最年少の天才剣士なんて呼ばれた所で現実はこの様だ。悲鳴嶼は静かに雅人に手を合わせた。
「相生、君に感謝と敬意を。君の死を…決して無駄にはしない。必ず無惨を倒す」
分たれてしまった体を可能な限り集めるときちんと寝ているように並べる。雅人は眠っているかのようなあどけない顔をしていた。
「…相生には妹がいた」
「え…?」
突然の悲鳴嶼の台詞に時透が顔を上げた。
「随分と可愛がっていたようだ。だからなのか相生にとって自分より年若いものは皆守るべき相手だったのだろう」
柱稽古の時、時透のことを子供と言っていた事を考えれば雅人にとっては当然の行動だったのだろう。
「…相生さん」
時透は乱暴に涙を拭うと雅人の小太刀を手に取った。自分の日輪刀と共に腰に差す。
「…体は連れて行ってあげられないから。これ、預かって行くね」
時透は悲鳴嶼、不死川と共に無惨のいる場所を求め走り去っていった。