第二部
夢小説設定
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「行くぞ雅人!」
掛け声と共に打ち込んでくる煉獄を雅人は木刀でいなした。柱稽古に入ってすぐ続々やってきた隊士達の前で打ち込み稽古と称し雅人の実力を示してみせる。はじめは雅人が柱であることに懐疑的な目を向けていた者も煉獄との稽古を実際に目にしすぐに考えを改めたようだった。
ーー炎の呼吸 壱ノ型 不知火ーー
ーー夜の呼吸 仁ノ型 白夜ーー
煉獄の炎を打ち消すように雅人の複数の斬撃が閃く。木刀に入ったヒビに雅人は大きく上に飛ぶと煉獄と距離を取った。
「うむ!ここまでにしよう!!」
「ん、じゃあ柱稽古の続きに行ってくるよ」
「今日は時透の所だったか!」
「そ」
雅人は煉獄、宇髄の稽古を一日で終わらせていた。寧ろ素通りでも良いのでは?と宇髄に言われたが他の隊士の手前そうもいかなかった。実質雅人の柱稽古は今日からスタートだった。
「じゃ、どこまで出来るのか打ち込んできてよ」
「いいよ」
霞屋敷にて無愛想な時透に対しあくまでにこやかな雅人が刀を振るう。速く、遅く、目立つ太刀筋に隠れるような二撃目。全てを受け流されて雅人の口に笑みが浮かんだ。
(じゃあこんなのはどうかな?)
足元を掬うような低い打ち込みを時透は飛んでかわした。更に死角からの脇腹を狙った木刀を弾き返す。背後に迫る雅人の上段からの追撃に時透の姿が霞のように掻き消えた。
「へぇ」
「うん、良いんじゃない?緩急も付けられてるし体の動きなんかは僕が見るまでもないよ」
「僕としてはもう少し相手して欲しいところだけど」
なかなか楽しい稽古になりそうで是非そうしたい。しかし時透は相手にする気はないようだった。
「駄目。出来てる人間は次に行って」
「真面目だなぁ」
愛想はないし口も悪いがその生真面目さは煉獄を連想させるものがある。雅人は大人しく木刀を収めると頭を下げた。
「ありがとうございました」
「…相生さんって変わったっていうより戻ったって感じだね」
時透の言葉に帰ろうとしていた雅人は足を止めた。興味深げに振り返る雅人に時透が手を振る。
「あ、気にしないで。特に理由はないから」
「酷いなぁ」
そんな気になることを言われたのは久しぶりだから是非とも掘り下げたい。しかし時透にその気は全く無いようで、すでにその意識は他の隊士へと向かっていた。
(これだから子供ってのは面白いよね)
感覚が鋭く見たままを受け取ることが出来る。雅人は緩く笑うと次の恋屋敷へと足を向けるのだった。
ちなみにピンクのレオタードは全力で拒否させていただいた事は言うまでも無い。
掛け声と共に打ち込んでくる煉獄を雅人は木刀でいなした。柱稽古に入ってすぐ続々やってきた隊士達の前で打ち込み稽古と称し雅人の実力を示してみせる。はじめは雅人が柱であることに懐疑的な目を向けていた者も煉獄との稽古を実際に目にしすぐに考えを改めたようだった。
ーー炎の呼吸 壱ノ型 不知火ーー
ーー夜の呼吸 仁ノ型 白夜ーー
煉獄の炎を打ち消すように雅人の複数の斬撃が閃く。木刀に入ったヒビに雅人は大きく上に飛ぶと煉獄と距離を取った。
「うむ!ここまでにしよう!!」
「ん、じゃあ柱稽古の続きに行ってくるよ」
「今日は時透の所だったか!」
「そ」
雅人は煉獄、宇髄の稽古を一日で終わらせていた。寧ろ素通りでも良いのでは?と宇髄に言われたが他の隊士の手前そうもいかなかった。実質雅人の柱稽古は今日からスタートだった。
「じゃ、どこまで出来るのか打ち込んできてよ」
「いいよ」
霞屋敷にて無愛想な時透に対しあくまでにこやかな雅人が刀を振るう。速く、遅く、目立つ太刀筋に隠れるような二撃目。全てを受け流されて雅人の口に笑みが浮かんだ。
(じゃあこんなのはどうかな?)
足元を掬うような低い打ち込みを時透は飛んでかわした。更に死角からの脇腹を狙った木刀を弾き返す。背後に迫る雅人の上段からの追撃に時透の姿が霞のように掻き消えた。
「へぇ」
「うん、良いんじゃない?緩急も付けられてるし体の動きなんかは僕が見るまでもないよ」
「僕としてはもう少し相手して欲しいところだけど」
なかなか楽しい稽古になりそうで是非そうしたい。しかし時透は相手にする気はないようだった。
「駄目。出来てる人間は次に行って」
「真面目だなぁ」
愛想はないし口も悪いがその生真面目さは煉獄を連想させるものがある。雅人は大人しく木刀を収めると頭を下げた。
「ありがとうございました」
「…相生さんって変わったっていうより戻ったって感じだね」
時透の言葉に帰ろうとしていた雅人は足を止めた。興味深げに振り返る雅人に時透が手を振る。
「あ、気にしないで。特に理由はないから」
「酷いなぁ」
そんな気になることを言われたのは久しぶりだから是非とも掘り下げたい。しかし時透にその気は全く無いようで、すでにその意識は他の隊士へと向かっていた。
(これだから子供ってのは面白いよね)
感覚が鋭く見たままを受け取ることが出来る。雅人は緩く笑うと次の恋屋敷へと足を向けるのだった。
ちなみにピンクのレオタードは全力で拒否させていただいた事は言うまでも無い。