第一部
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草木も眠る時間の静まり返った港に蠢く影があった。大きな木箱を何個も船に積み込んで行く。
「これで最後だ」
「急げよ。任務に戻らなきゃならない」
「戻らなくて良いよ」
冷え切った声に木箱を積んでいた男達がビクリと震えた。雅人がゆっくり歩み寄る。
「鬼殺隊士は確かに夕方から動き出す仕事だからうってつけだよねぇ」
「………っ」
男達は鬼殺隊の隊服を身につけていた。腰には日輪刀。本物の鬼殺隊士だ。ふっと雅人の姿がかき消えると隊士の運んでいた木箱がバラバラになった。中から気を失った子供が出てくる。雅人はその子を肩に担ぐと離れた場所にそっと下ろした。
「テメェ!」
「人数がさ、合わなかったんだよね」
色めき立つ隊士達に雅人は呟いた。日輪刀を抜くとゆっくり近づいていく。
「鬼に食われた子供の数は三人。でも行方不明の子供は七人」
クスリと笑うと隊士達の後ろの船を指差す。船の中には船乗り達がこちらの様子を戦々恐々と窺っていた。佐和子に調べてもらった通りだ。
「外国にでも売り飛ばすのかな?酷いねぇ、人を助ける鬼殺隊士が人身売買か」
「っ、鬼の討伐なんていくら貰っても割に合わねぇんだよ!」
「夕方攫って夜のうちに売り飛ばせば足もつかないからな!!」
「ふぅん」
刀を構える隊士達に雅人はつまらなさそうに首を傾けた。理由も動機もどうでも良い。
「君たちもっとやってるよね?手慣れてるもんね。子供達が売られた先でどうなっているか気にしたことはあるの?」
ただ、子供を狙った事だけが気に食わない。
「俺らの大事な飯の種だ!有り難くって涙が出らぁ!!」
歪んだ笑みで叫ぶ隊士に雅人の目が暗く翳った。
「じゃあもっと泣きなよ」
翌日、隊士三名が重症。一般人の負傷者多数と言う報告が本部に上がった。
「これで最後だ」
「急げよ。任務に戻らなきゃならない」
「戻らなくて良いよ」
冷え切った声に木箱を積んでいた男達がビクリと震えた。雅人がゆっくり歩み寄る。
「鬼殺隊士は確かに夕方から動き出す仕事だからうってつけだよねぇ」
「………っ」
男達は鬼殺隊の隊服を身につけていた。腰には日輪刀。本物の鬼殺隊士だ。ふっと雅人の姿がかき消えると隊士の運んでいた木箱がバラバラになった。中から気を失った子供が出てくる。雅人はその子を肩に担ぐと離れた場所にそっと下ろした。
「テメェ!」
「人数がさ、合わなかったんだよね」
色めき立つ隊士達に雅人は呟いた。日輪刀を抜くとゆっくり近づいていく。
「鬼に食われた子供の数は三人。でも行方不明の子供は七人」
クスリと笑うと隊士達の後ろの船を指差す。船の中には船乗り達がこちらの様子を戦々恐々と窺っていた。佐和子に調べてもらった通りだ。
「外国にでも売り飛ばすのかな?酷いねぇ、人を助ける鬼殺隊士が人身売買か」
「っ、鬼の討伐なんていくら貰っても割に合わねぇんだよ!」
「夕方攫って夜のうちに売り飛ばせば足もつかないからな!!」
「ふぅん」
刀を構える隊士達に雅人はつまらなさそうに首を傾けた。理由も動機もどうでも良い。
「君たちもっとやってるよね?手慣れてるもんね。子供達が売られた先でどうなっているか気にしたことはあるの?」
ただ、子供を狙った事だけが気に食わない。
「俺らの大事な飯の種だ!有り難くって涙が出らぁ!!」
歪んだ笑みで叫ぶ隊士に雅人の目が暗く翳った。
「じゃあもっと泣きなよ」
翌日、隊士三名が重症。一般人の負傷者多数と言う報告が本部に上がった。