プロローグ
20XX年5月中旬、
湯ノヶ原高校にて。
「気を付け〜礼」
「「「さようなら〜」」」
「はいさようなら〜
明日から中間試験2週間前だからな〜!
勉強しろよ〜!」
「はーい!!」
帰りのSHRが終わり、
1年1組の生徒達は皆
それぞれの時を過ごす。
委員会や部活動に励む者も居れば、
速やかに帰宅しアルバイトに励む生徒も居た。
「侑真行こうぜー」
「おーう、あそういや今日何練?」
「テスト前だし多分ノック無しでネット打ち込みか
マシン打ちじゃね?」
「おっしゃ早上がりじゃんラッキー!」
・・・
「ねね、今日から練習無いみたいだから
帰り新しく出来たカフェ寄んない?」
「え、湯ノヶ原駅前のでしょ?行きたーい」
「確か千穂先輩インスタ載せてたよね?」
「そうそうそうそうそこ!
シフォンケーキめっちゃ美味いらしいよ」
「えまってマジー?ダイエット中なんだけどなー
どうしようかなー?」
「低糖質ケーキあるよ!」
「はい行く決定!!!」
「はい全員参加決定!行こ行こ!!」
・・・
「健太郎!先行ってんぞ!!」
「あいよー!あっ、彩スケは??」
「今日も森川に頼まれて京本さんの家行くってよー」
「あー、すぐ近くだしすぐ戻ってくるから
僕の空いた分4組の小川に練習ついてもらってー」
「まぁじかー、テスト前なのにもったいねぇなー」
「気を付けろよー」
「はーい」
・・・
そして、同じクラスの仲間の家に
配布物を届けに行く者も居れば、
ピンポーン
「・・・はい」
「!出てこれて良かった。
はい、これ今日の配布物ね。」
「ごめんね、ありがとう。」
「どう?試験2週間前だけど学校来れそう?」
「うーん・・・行きたいのは山々なんだけど・・・」
「あやにーちゃん!!きてくれたの?!」
「魁ちゃん!そうだよ、
お姉ちゃんにお手紙を渡しに来たんだよ。」
「そーなの?!ねぇねぇあそんでよ!」
「うーん、ごめんね。彩兄ちゃんこれから
サッカーの練習に行かなきゃだから、
また彩兄ちゃんがお休みの時に一緒に遊ぼうな。」
「うん!!!あ、みんないっしょだけどいーい?」
「うん、もちろん!」
「やったぁぁ!!!」
「じゃ、俺は行くけど・・・
あっ、今日もまたおかず置いてっていい?」
「えっ?!悪いよいつも・・・」
「いーや、魁ちゃん達だけじゃなく
紗耶花にもお腹いっぱいご飯食べて欲しいから。」
「ごめんね、ありがとう」
「気にすんなって。じゃ、また後で。」
「うん・・・!」
・・・
仲の良い友人と一緒に
自宅へ直帰する者もいる。
「・・・でさー、森川が寝るな寝るなって
ウチだけに言って来るから
めっちゃ面倒くさくてー。」
「・・・それは寝てるアンタが悪い」
「はぁー?!緋那子までそれかよ・・・
だって後ろで一也も達也も寝てるんだよ?!
なんでウチだけ注意されなきゃいけねーんだよ」
「3人の中で一番しっかりしてるからじゃないの?」
「・・・あー、それはある・・・か?」
「うんうんあるある。」
「まぁじか、やった」
「・・・」
「ん?どした?」
「・・・いや、やっぱうちのクラスなんかおかしいよ。」
「うんー?普通だろ。不登校になっちゃった
さやが居る程度であと何も無くね?」
「・・・気のせいなら良いんだけどさ。」
「気のせい気のせい」
「・・・」
……To be continued
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