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後日談①



「お、陽か。隼は?」
「あとから来る」
早口で答えた陽のぶっきら棒な感じが気になった。
「…あ、そう」
短く答えてから立ち止まって振り返る。
ゆっくり歩いてくる隼が見えた。
「先行っててくれ。隼待つわ」
と言い、陽と夜に手を振る。
「えらくゆっくりだな」
「おや、海。待っててくれたのかい?」
「まぁな。陽、変だったぞ」
「…陽はね、まだまだ心の成長が足りないんだよ」
「心の成長?」
「そう…。海は悩み、なさそうだね」
「俺か?そうだな〜、まぁ、あっても深くは悩まないようにはしてるな」
「ふふ…さすが海だ」
「…隼、陽とはどうするんだ?」
あの様子だと部屋に籠るだろ。
「そうだねぇ…少し話に言ってみるよ」
「そうしろ。何だかんだいって、頼りにしてるよ、リーダー」
ポンと肩に手を置く。
「おまかせあれだよ」
尞の共有ルームで隼と分かれる。
「海さん、お疲れ様です」
夜の声がして、今日の晩ご飯は夜が作ることが分かる。
「おう!夜もな」
「…隼さん、陽のところ行きましたね」
「あぁ」
「平気なんですか?」
「何が?…いや、気づいてたか。あいつの人生だ。俺が自由にできるもんじゃないからな。」
夜からの言葉は続かなかった。
俺の言葉が、余韻を残して消えていった。
…隼、俺はお前の行く道を照らしてやる。
お前が間違わないように、手を引いてやる。お前を朝から起こしに行くのも、仕事しろって言うのも。ずるいよな。多くを望まないから。
お前の隣は俺に許してくれ。