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ツキウタ。

ぬいぐるみ【陽新】

陽新をもっと好きになってほしいです。
ちょっとグレーゾーンあるかも?

★☆★

眠りから一気に覚醒した。
音が聞こえた気がした。
勘違いかもしれない。
そっとドアを開けると新が立っていた。
間違っていなかったのだ。
「よう、新どうした?」
「いや…ちょっと…眠れなくてな」
そういう、新が面白くてニヤケてしまう。いつもはそういうこと滅多にないのに。今日に限ってそういうことを言うんだから、本当に新は…怖いの苦手だな?
「さっきの全然怖くなかったけどな」
「それはホラーいける奴の言うことだ。俺が普通なんだ〜」
開き直ってんな?
そういうところが可愛いって言ったら不満そうな顔するんだろうな。
「まぁ、とにかく入れよ」
「ん」
新は俺の部屋によく来る。だけど、今日は夜と葵ちゃんと新とでホラー映画鑑賞だった後なのだ。
グラビとプロセラで階が違うのにここまで来るのに大丈夫だったのか?
ビクビクしたがら暗い廊下を歩いたんだと想像すると余計おかしい。
しばらくしてからよく見ると新の手にはふわふわしたものが抱かれていた。
…何だあれ?
苺のクッション?
「新、何持ってきたんだ?」
「え、あ…夜のお散歩のお供?」
お供、ねぇ…?
苺なのが似合ってて可愛い。
さすが、いちご牛乳好きなだけある。
「俺もそれ触りたい」
「…陽はダメだ」
「は?」
「…なんとなく」
なんか、気になるだろそういうこと言われたらさぁ?
「新くん〜」
ベッドに腰掛けていた新を後ろに押し倒し、馬乗りして、脇腹をくすぐる。
「ちょ、よ、あっ、あは、あはははっ、くるしっ、むりむりむり、」
バシンと叩かれたりしたことで苺からは意識がいかなくなったのを察知し、さっと奪いさり、それをもふもふしてみる。
「へぇ、いいな、これ」
「くそ〜負けたか」
「なんの勝ち負けだよ。ほらかえ、……」
「…なに、陽くん。返すんでしょ、返して」
「…いやいや、それよりさ、別のことしようぜ、新くん、実は期待してたんだろ?」
新のそこに手を触れる。
わかりやすく主張されたそこがピクピク痙攣し、新が「うっ」と小さく呻いた。
「…新、実はすんごい興奮してた?」
「う、うるさい」
肩を上下させながら、新は俺の襟首を掴み引き寄せた。
「そんなん無効だから…好きにしてくれ 」
「…普段から可愛いと思ってるけど、こういう時は凶悪に可愛くなるよな…」
新の誘いに乗り、無防備な体に指を這わせていった。
靡く身体に、甘い声、どれをとっても俺の心を飽きさせない。
あぁ、俺の好きになった奴はどこまでも俺を超えてくる。
「好きだ」
零れる涙に舌で拭った。
舌に広がる涙の味が少し甘く感じた。


END
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