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文豪ストレイドッグス

花は朽ち、やがて咲く【太敦】

※リクエスト作品
※恋人設定です
※漢字とか分かんないです
※タイトルとの違和感
拙いと思います、それでもいいって人だけ見てください。

★☆★

「おぉおーっ!!太宰さん、太宰さん!見てください!あれっ!東京タワーですか!?」
「元気だねぇ、敦くんは。でも残念だけどあれは東京タワーではなくて、ただの電波塔だよ?東京に来たとは言え、中心地に来たのではないのだよ」
「え、そ、そうなんですか?」
武装探偵社、調査員で一応新人の中島敦は、ただいま探偵社の皆と慰安旅行に東京に来ています!
いまは旅館の客室にいる。
3部屋とってあり、一つは女性調査員が、もう一つは社長や乱歩さんのような古株の調査員、最後に僕や太宰さん、国木田さん、谷崎さん、賢治くんといったメンバーだ。
たまにはこういうのもいいだろうと社長が連れて来てくれた。提案したのは乱歩さんだとか。
確かに・・・言いそうだ。
「それにしても、旅行に行けるなんて思ってなかったです!僕、初めて何です!」
「おや。それは良かった。いい経験だね。」
「はいっ!お土産も買います、あと食べ歩きとかしてみたいですっ、あ!観光もいいですね!」
「・・・敦くん。それ、誰と行くの?」
「え?・・・太宰さん付き合ってくれるんじゃないんですか?」
「まさか。私はそこまで暇ではないのだよ」
「え、何かあるんですか?」
「・・・敦くん。東京とは自殺名所がたくさんあるらしいじゃないか」
ま、まさか!!
「いま、まさかと思ったね?その通りだよ」
「や、止めてください、太宰さん!!旅行に来てまで自殺しようとするの!!いいから観光、付き合ってください!!」
「国木田くーん!明日は暇かい?」
「何だ、太宰」
「いやね?敦くんが観光をしたいと云うのだよ」
「だから、何だ」
「同行してやってはくれないかね?」
「あぁ、構わん」
「だってさー、敦くん。国木田くんが一緒に行ってくれるそうだよ?」
あぁ、本当に、太宰さんって。
自分勝手だ。僕のこと、何も分かってない。いつも僕のこと分かっているような事言って。何にも分かってない。太宰さんは・・・僕がどうして、貴方を誘っているのか分かっていない。
「太宰さん・・・貴方は何も分かってない。僕の事、分かったように見透かすくせに、今の僕のこと何も分かってない!」
「敦くん?」
「太宰さん!僕は貴方を誘っているんです!どうして国木田さんなんですか!僕は貴方と一緒に居たいんですよ!!こんな機会なんて滅多にないのに!一緒に居たいって思うの、可笑しいですか!!!」
「・・・」
い、言ってしまった。太宰さんに怒鳴ってしまった。俯いた太宰さんの表情が分からない。怖い。怒らせたかな?
「敦くん・・・私はね、少し感銘を受けているのだよ」
「え?」
「敦くんさぁ、何も言わなかったよね。私とこういう関係になった時から。云ったのも私からだ。驚いた君は首をガクガク振って頷くだけだった。私はね、そんな反応ではなく気持ちが知りたかった。それからも度々、二人になる機会はあったのに何も言わなかった。好きか嫌いか、何処かに行きたいとか、君から何も聞いたことがなかった。だから少し私は失望していたのだよ。敦くんは私に遠慮しているのではないかとか、思わず頷いただけなのかと・・・だから敦くんが、声を荒らげてまで気持ちを云ってくれたのが・・・嬉しいのだよ」
「太宰さん・・・」
まさか、太宰さんがそんなことを思っていてくれていたとは。どうしよう、涙が出る。
僕は、太宰さんを悩ませてしまうほど、臆病だったのだろうか。
ならば、もう不安にはさせない!
「太宰さん!僕、誓います!もっと気持ちを伝えるようにするって!」
「うん、そうだね。頼むよ・・・ところで、敦くん」
「はい?」
「さっきまで居た皆は何処に行ったのかな?」
「え。本当だ!居ないですね」
「・・・国木田くんが谷崎くんかな?気を使われてしまったね。ならば、それに少し甘えようかな」
「え?それってどういう・・・んんっ!?」
太宰さんの顔が近いと思ったら、もう唇はそこにあった。重なった唇から熱が伝わる。
「・・・敦くん。一緒にお土産、見に行こうか」
「・・・はい」



〜END〜
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